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提案書09(1601頁~1801頁)医療技術評価・再評価提案書 (171 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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K514-3

移植用肺採取術(死体)(両側)

「対象患者と実施までの手順」
① 本術式は、死体肺移植術実施の際
にドナー(臓器提供を行う脳死
者)から移植用肺(左右いずれか
一側又は両側)を摘出する術式で
ある。
② 本術式の術者は、当該死体肺移植
の実施施設から派遣され、ドナー
死体肺移植術(両側) 死体肺移植術(一側)
病院で移植用肺を採取したのちに
これを
自施設へ持ち帰り、自施設に待機するレシピエント(移植を受ける患者)に死体肺移
植術を実施する。
③ 提供された移植用肺をどのレシピエントに提供するかは、法で定められた臓器あっ
せん機構である「日本臓器移植ネットワーク(JOT)」によって実施される。
④ 実施施設はJOTから移植用肺提供の斡旋をされた場合、ドナー病院が国内のどこ
であっても数時間以内に該当病院へ急行し、採取した肺を自施設へ持ち帰り、摘出
後8時間以内に移植を完了しなければならない。
死体肺移植の時系列モデル

「再評価(増点)を求める理由」

時刻
内容
① 【日本の優れた脳死肺移植成績】
自施設の登録患者への移植
14:00
肺移植を受ける患者は、予後の制限され
肺斡旋の決定
た重症呼吸不全患者。これを救命し高いQOL 第1日目
ドナー病院へ向け「摘出
20:00
を付与して社会復帰させるのが本治療。日
班」出発
本の肺移植成績は、長期成績において諸外
「摘出班」がドナー病院に
23:00
国に比較して大変優れている(参考文献
到着
摘出手順に関するミーティ
1・2)。国民に対する与益は極めて大き
1:00 ング(他臓器の摘出班と共
い。
第2日目
に)
② 【症例数の増加による施設負担】
4:00 摘出手術開始
平成18年ころには年間4-5件(全国)で
7:00 摘出手術終了
あった本手術は、令和4年には90件以上(全
7:00 臓器緊急搬送開始
国)に増加し、実施施設の負荷は年々高
自施設へ帰着→死体肺移植
まっている。
10:00
作業開始
③ 【体制整備のための手術点数増点の希望】
2022年度に本術式に関する新規実態調査
を行った結果、摘出医の延べ拘束時間(病
院出発→帰着)は18.2時間であることがわ
かった。
現在High Volume施設では年間20例以上の
が実施されており、今後長期的に本手術を
提供してゆくには、本術式点数の大幅な増
額により、人員増などに取り組む必要があ
る。これは、すべての実施施設から要望さ
れている切実な希望である。

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