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提案書07(1200頁~1401頁)医療技術評価・再評価提案書 (199 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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先進医療下で行われた前向きの単アーム試験では、CD分類Grade III以上の術後合併症の発生割合は2.45%であり、ヒストリカルコントロールの
LG(6.0%)に対して有意に低率であり、RGの安全性が示された。その後、ヒストリカルコントロールの対象となったLG症例と傾向スコアマッチ
ングした比較研究により、全生存においてRGがLGに比し有意に良好な成績を示す結果が得られた(HR:0.34,p=0.009)。更に2018年10月から2019年
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 12月までのNCDのレジストリーを用いたRG(2,671例)とLG(2,671例)の比較研究では、RG、LG共に手術死亡率は0.2%であり、術後合併症の発生
率には差を認めないが(RG4.9%、LG3.9%)、術後在院日数はRGで有意に短縮していた(RG10日、LG11日)。また、一部の先進的施設からの報告で
後等のアウトカム
は、胃癌術後の予後に影響を及ぼす感染性合併症の発生割合がRGではLGに比し有意に低率である事が報告されており、RGは導入早期にもかかわら
ず良好な安全性と有効性が示されること、ある程度の経験を有する事によりLGに対してRGが優越性を示す可能性が示唆された。現在日本臨床腫瘍
研究グループではLGに対するRGの優越性を検証する前向きランダム化試験が進行中である。

③再評価の根
拠・有効性

ガイドライン等での位置づけ

④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

NCDの登録データ、日本内視鏡外科学会のアンケート調査から類推した。胃切除の割合を幽門側胃切除:全摘:噴門側胃切除、7:2:1として算
出。

見直し前の症例数(人)

1,000

見直し後の症例数(人)

1,600

見直し前の回数(回)

1,000

見直し後の回数(回)

1,600

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

日本内視鏡外科学会発行の内視鏡外科ガイドライン(2019年版)において、「ロボット支
援下胃切除(RG) は、cStageI/II胃癌を対象とした先進医療Bの結果から、合併症軽減によ
る低侵襲手術のさらなる安全性向上に寄与する可能性が示唆され、一定の要件を満たした
施設では腹腔鏡下胃切除と同等の手術手技として保険診療を行えるようになった。従っ
て、一定の要件を満たした施設においては、cStageI/II 胃癌に対してロボット支援下胃切
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
除術を行うことを弱く推奨する。」と記載されている。更に日本胃癌学会発行の胃癌治療
る。)
ガイドライン第6版(2021年)においても「cStageI胃癌に対してはロボット支援下手術を行
うことを弱く推奨する。ただし、内視鏡外科学会の技術認定医を取得し、この手術に習熟
した医師が行う、および内視鏡外科学会が認定したプロクターの指導下に消化器外科学会
の専門医を有する医師が,施設基準を満たした施設で行うことを条件とする」と記載され
ている。

前述のとおり、日本内視鏡外科学会の内視鏡外科ガイドライン(2019年版)において、cStageI/II 胃癌に対してロボット支援下胃切除術を行うこ
とが弱く推奨されている。但し導入初期には安全性が担保されないため、一定の要件を満たした施設においてはという条件が付されている。
胃癌治療ガイドライン第6版においてもcStageI胃癌に対してはロボット支援下手術を行うことを弱く推奨されている。同様に術者や施設の基準を
遵守した上でという条件が付されている。
なお、外保連試案において、胃悪性腫瘍手術(切除)ロボット支援の難易度はDである。

・外科又は消化器外科、消化器内科、放射線科及び麻酔科を標榜している病院である。
・胃切除、腹腔鏡下胃切除、噴門側胃切除、腹腔鏡下噴門側胃切除、胃全摘、腹腔鏡下胃全摘を年間50例以上実施しており、このうち腹腔鏡下手
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 術を合わせて年間20例以上実施している。
・緊急手術が実施可能な体制が整備されている。
制等)
・当該療養に用いる機器について、適切に保守管理がなされている。
・内視鏡手術用支援機器を用いる腹腔鏡下胃切除、噴門側胃切除、胃全摘をあわせて10例以上実施した経験を有する常勤の医師が1名以上配置さ
れている。
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 ・外科又は消化器外科について専門の知識及び5年以上の経験を有する常勤の医師が2名以上配置されており、そのうち1名以上が外科または消化
器外科について10年以上の経験を有している。
性や経験年数等)
・常勤の臨床工学技士が1名以上配置されている。
その他
・当該手術を実施する患者について、関連学会と連携の上、手術適応等の治療方針の決定及び術後の管理等を行っている。
(遵守すべきガイドライン等その他の ・関係学会から示されている指針に基づき、当該手術が適切に実施されている。
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

前述の如く、NCDのレジストリー研究におけるRGの術後合併症の発生割合は5.0%であり、その主なものとしては縫合不全、膵液漏、腹腔内膿瘍な
どが挙げられる。いずれの合併症もこれまで報告されているLGと比較して大きな差が認められない。また、手術死亡率は0.2%であり、これもこ
れまで報告されているLGによる手術死亡率よりも低率であり、安全性に関しては大きな問題はないものと思われる。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題なし

⑧点数等見直し
の場合

見直し前
見直し後
その根拠

98,850
98,850
増点の希望は無し

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

特になし

区分をリストから選択

番号
技術名
具体的な内容
増(+)

プラスマイナス
⑩予想影響額

予想影響額(円)

593,100,000

その根拠

診療報酬点数988,500円で症例数増加(600例)に伴い、988,500×600=593,100,000

備考
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

特になし

⑫その他

特になし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

特になし

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