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提案書07(1200頁~1401頁)医療技術評価・再評価提案書 (73 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

永続的な人工呼吸器使用患者で、人工呼吸器離脱を希望する患者数は、全国で毎年、約180症例と推定される。このうち、横隔膜ペーシングの適
応となる患者数は、30%程度と推測されるため、年間54回の手術が推定される。

見直し前の症例数(人)

180症例:永続的に人工呼吸器を使用している患者数。内訳:脊髄損傷:50例、延髄損傷による呼吸不全:100症例、先天性中枢性低換気症候群:
30症例)

見直し後の症例数(人)

180症例:永続的に人工呼吸器を使用している患者数。内訳:脊髄損傷:50例、延髄損傷による呼吸不全:100症例、先天性中枢性低換気症候群:
30症例)

見直し前の回数(回)

6回(脊髄損傷:1例、延髄損傷による呼吸不全:1例、先天性中枢性低換気症候群:4例)(2020年12月〜2023年1月)

見直し後の回数(回)

54回(脊髄損傷:15例、延髄損傷による呼吸不全:30例、先天性中枢性低換気症候群:9例)

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・ 学会における位置づけ: 人工呼吸器を使用し、離脱困難な脊髄障害患者は、気管切開を余儀なくされ、在宅での管理も困難な症例が多く、さ
らに回復期リハビリテーション病院の受け入れ先も極めて少なく、救命救急病院での入院期間が大幅に延長することが問題となっている。これに
対して、横隔膜ペーシングは、呼吸器離脱を一時的に可能にすることが期待され、在宅生活も可能となり、離床できることで患者のQOL改善が期
待されている。
・ 難易度:(専門性中等度)横隔神経電気刺激装置( NeuRx )についての研修プログラムを受講し、適切な刺激条件の設定を行う。

実施施設及び実施医の基準
施設の要件
<コンディショニング〜退院後フォローアップ施設>
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 フォローアップ時の合併症に対する緊急時の体制が整っており、呼吸リハビリテーションや呼吸管理に十分な経験を有する医師が常勤医として所
制等)
属している医療機関であること。NeuRxの不具合発生時に修理の対応が可能であること。

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

医師数:1名、医師または看護師などコメディカル:1名(患者サポート)
本療法におけるコンディショニング及びフォローアップの要件
・NeuRx を用いた横隔膜のコンディショニング及び本品のフォローアップを行う医師は、SCI またはCHS に伴う呼吸不全・呼吸療法についての十
分な知識・経験を有した医師であり、かつNeuRx についての研修プログラムを受講していること。
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 ・CHS については、小児科専門医資格を有し、CHS の呼吸ケアに精通していること。CHSの呼吸ケアに精通している医師とはCHS の診療経験が自
施設で10 例以上ある医師とする。複数施設で管理する場合には、本療法基幹施設にCHS の呼吸ケアに精通している医師が所属し、フォローアッ
性や経験年数等)
プ施設と連携できる環境にあること。
・本療法のフォローアップを行う医師は、在宅での管理について、患者、家族及び介護者に対する十分な教育ならびにトレーニングを行うこと。
また、不具合発生時の対応について必要な研修プログラムを受講していること。

横隔神経電気刺激装置 適正使用指針(日本脊髄障害医学会、2022年)
<患者の要件>
・NeuRx の使用によりQOL の向上が期待できる、意識があり、成人においては明確な意思決定とコミュニケーションが可能な患者。
その他
・患者が未成年の場合には、QOL の向上の期待できる、意識があり、保護者が意思決定し同意した患者。
(遵守すべきガイドライン等その他の ・小児の患者においては、幼児期以降で、パーマロック電極の体表に出ている部位、コネクタホルダーなどを触って破損してしまう恐れの低い患
要件)
者。
・適応の判断にあたっては、横隔神経伝導検査ならびにX線透視による横隔膜運動が観察可能であることを必須とする。
・患者の年齢、状態などについては、上記の要件を満たさずとも、実際の運用に携わる医師の評価、判断により適応と判断される患者。
⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

コンディショニング〜退院後フォローアップ施設において、重篤な副作用は報告されていない。
副作用、パルス発生器の故障(13%)、疼痛・不快感(11%)、不関電極の破損(7%)、局所感染(6%)、一回換気量の低下(6%)、などが報
告されている。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

人工呼吸器を永続的に使用する必要のある頸髄損傷やCCHS患者は、その長期使用によって肺炎などの合併症により生存率は低下する。また、人工
呼吸器の長期使用により、入院期間、医療費は増加し、在宅医療においても多くの人的資源の援助や費用かかかる。また、呼吸器使用によって、
患者は離床ができず、日常生活でのQOLも著しく制限されることになる。一方、わが国では、障害者に対するバリアフリーが浸透し、車椅子があ
れば、家の中も、外出も、かなり自由に移動する環境が整備されている。そんな中で、横隔膜ペーシングの導入は、これらの患者の社会参加に繋
がり、QOLを高める大きな手段となることが期待できる。

⑧点数等見直し
の場合

見直し前
見直し後
その根拠

600点
600点
見直しなし。

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

区分をリストから選択

番号
技術名

なし
なし

具体的な内容

なし
増(+)

プラスマイナス
⑩予想影響額

予想影響額(円)

64,8000 円

その根拠

54回の加算回数、年2回のフォローアップ、6,000円

備考

なし

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

なし

⑫その他

なし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

なし

1272

x

54回

x 2 =

64,8000 円