提案書08(1402頁~1600頁)医療技術評価・再評価提案書 (134 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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※下記のように推定した根拠
年間対象者数の
変化
未熟児網膜症の発症と治療の頻度は以下の通りとされている(日本眼科学会、日本小児眼科学会、日本網膜硝子体学会調査)
〇低出生体重児
85/1,000出生 このうち
未熟児網膜症発症50% 治療対象症例14%
〇超低出生体重児 6.5/1,000出生 このうち 未熟児網膜症発生86%
治療対象例41%
現在の出生数は年間約800,000人であるので、治療対象は低出生体重児で9,500人、超低出生体重児で2,100人となる。この治療対象患者数のう
ち、硝子体内注射が適応になる患者は、年間約2,000例になると推測される(日本眼科学会、日本小児眼科学会、日本網膜硝子体学会)。
見直し前の症例数(人)
2,000人
見直し後の症例数(人)
2,000人
見直し前の回数(回)
4,000回
見直し後の回数(回)
4,000回
年間実施回数の
変化等
⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
日本眼科学会の未熟児網膜症眼科管理対策委員会において、2020年に未熟児網膜症に対する抗VEGF療法の手引き(日本眼科学会雑誌124巻12号)
を発行している(2023年に改訂版発行予定)。また、2022年には全国の施設へのアンケートを行い、さらに10施設(154例)の個別症例の実態調
査を行った。
難易度:成人の硝子体注射とは異なるため、小児眼科診療に精通した医師および施設で行うことが望ましい。
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 特になし
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 特になし
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 特になし
要件)
⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
網膜光凝固に比べて硝子体注射のリスク(欠点)としては、注射による感染症や水晶体損傷を生じる可能性がある。国際共同治験では、感染症
0.44%(1/225例)、水晶体損傷0.44%(1/225例)と報告されている(参考文献2)。
⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
問題なし
⑧点数等見直し
の場合
見直し前
580
見直し後
15,960
その根拠
未熟児網膜症に対する従来からの治療法である網膜光凝固術(K276 2その他特殊なもの)と同等の点数
区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)
なし
区分をリストから選択
番号
技術名
具体的な内容
増(+)
プラスマイナス
予想影響額(円)
615,200,000
その根拠
現在、硝子体内注射が必要な未熟児網膜症患者数は年約2,000例になると推測される(日本小児眼科学会概算)。令和4年に行った未熟児網膜症に
対する硝子体内注射の実態調査(10施設、154例)では、ほとんどの症例で両眼に注射をしている。そのため、硝子体内注射に未熟児網膜症に対
する加算が付いた場合の変化は、現状の580点からの差額(15,960点-580点=15,380点)に2,000例x2(両眼)を乗じた点数 2,000例×(15,960580)点×10円×2(両眼)=615,200,000円(+)になると考えられる。
備考
低出生体重児(85/1,000出生)のうち、50%に未熟児網膜症を発症し、14%に光凝固等の治療を要する。また、超低出生体重児(6.5/1000出生)
のうち、86%に未熟児網膜症を発症し、41%に光凝固等の治療を要する。
⑩予想影響額
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬
特になし
⑫その他
特になし
⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等
日本小児眼科学会
理事長
東
範行
1)名称
未熟児網膜症に対する抗VEGF療法の手引き
2)著者
未熟児網膜症眼科管理対策委員会
3)雑誌名、年、月、号、ページ
日本眼科学会雑誌、2020年、12月、124巻12号、1013-1019
4)概要
これまで網膜光凝固が主体(わずかに網膜硝子体手術)であった未熟児網膜症の治療に抗VEGF薬の硝子体内注射が新しく選択として加わるように
なったため(ラニビズマブ:2019年11月認可)、日本眼科学会の未熟児網膜症眼科管理対策委員会が未熟児に対する硝子体内注射の手引きを発行
した。
⑭参考文献1
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