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提案書08(1402頁~1600頁)医療技術評価・再評価提案書 (71 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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③再評価の根
拠・有効性

【根拠】
2020年7月-12月にわが国で行われた羊膜移植術の中で、翼状片(29.6%)についで、腫瘍性疾患(17.6%)が多かった。また、角膜移植が必要な
疾患は、熱・化学外傷(12.4%)、スティーブンスジョンソン症候群(6.4%)、眼類天疱瘡(3.0%)と合計で20%程度を占めていた。(日本組
織移植学会認定羊膜バンク調査2020年、概略図参照)
【有効性】
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 眼瞼結膜悪性腫瘍切除後の羊膜移植の併要は有用である。
後等のアウトカム
【学会のガイドライン】
羊膜取扱いに当たって遵守すべきガイドラインは以下の通りである。
〇羊膜取扱いガイドライン(日本角膜学会)
〇羊膜移植術ガイドライン(日本角膜学会)
〇ヒト組織を利用する医療行為の倫理問題に関するガイドライン(日本組織移植学会)

ガイドライン等での位置づけ

④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

令和3年における保険収載された羊膜移植術の件数は約300件(288件)である(令和3年社会医療診療行為別調査結果)であるが、羊膜バンクによ
る実態調査では、1年間に約600件の手術に羊膜を供給しており、この件数の差は、角膜移植術や腫瘍切除術などとの併施で羊膜移植術を行った場
合、請求を行えていないためである。通則14(同一手術野における複数手術の算定)の適用がされると、実際の手術件数(現在の未請求分を含
む)は大きく変化がないかと思われるが、保険上の件数は増加すると考えらえる。

見直し前の症例数(人)

300

見直し後の症例数(人)

600

見直し前の回数(回)

0回(同時手術の算定が行われていなかった)

見直し後の回数(回)

225回(腫瘍性疾患105回、角膜移植術120回)

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

羊膜移植術ガイドライン(2014年4月日本角膜学会、日本組織移植学会)において、羊膜移
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
植術(羊膜グラフト)は、眼表面の腫瘍性疾患に適応があると記載されている(参考資料
る。)
2)。

羊膜移植術は、日本眼科学会および日本角膜学会主導での講習会を受けて認定申請をした術者のみが行う手術である。本技術は、原疾患が、ス
ティーブンスジョンソン症候群、眼類天疱瘡、熱・化学外傷瘢痕、角結膜・眼瞼腫瘍性病変と、難治性眼表面眼疾患であり、羊膜シートをもちい
て広範囲に眼表面を再建を行う必要があるため、手術の技術度は、外保連手術試案でDである。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 日本角膜学会の羊膜移植術ガイドラインを遵守した施設
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 日本角膜学会が認定した認定術者が手術を行う
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 羊膜取扱いガイドライン、羊膜移植術ガイドライン、ヒト組織を利用する医療行為の倫理問題に関するガイドライン
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

羊膜は低抗原性であり、拒絶反応に関してのリスクは極めて小さい。感染についてもリスクは低い。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題なし

⑧点数等見直し
の場合

見直し前
見直し後
その根拠





区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

特になし

区分をリストから選択

番号
技術名

特になし
特になし

具体的な内容

特になし
増(+)

プラスマイナス

⑩予想影響額

予想影響額(円)

11,846,250円

その根拠

2019年の羊膜移植術600例中、眼瞼・角結膜腫瘍摘出手術を同時に行う症例は105例(約17%)、角膜移植術を同時に行う症例は120例(約20%)
と見積もった(日本組織移植学会認定羊膜バンク調査2020年、概略図参照)。
両者とも通則14の適応となった場合、羊膜移植術(10,530点)の半分の点数が付くことになる。
よって、10,530点×1/2×225例×10円=11,846,250円の増額(年間)と予想される。

備考

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

特になし

⑫その他

特になし

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