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提案書08(1402頁~1600頁)医療技術評価・再評価提案書 (164 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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妥当と思われる診療報酬の区分
点数(1点10円)

⑩希望する診療
報酬上の取扱い
その根拠

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

予想影響額

32,160点
(ここから)外保連試案データ--------------------------外保連試案費用(人件費+償還できない材料等):610,456円
外保連試案2022掲載ページ:2024収載予定
外保連試案ID(連番):S94-0065230
技術度:D 医師(術者含む):3 看護師:2 その他:0 所要時間(分):150
------------------------------------------------------------------(ここまで)
対象疾患が含まれる既存の技術である関節鏡下半月板切除術、関節鏡下半月板縫合術よりも時間、必要人員、技術難易度、手
術担当医の熟練度を比較すると、診療報酬は上回るべきである。半月板に糸をかけて脛骨に骨孔を作成し縫合するpull-out縫
合やアンカーを用いて半月板を脛骨に制動することは、アンカーを用いて、関節唇を肩甲骨に制動する関節鏡視下関節唇形成
術(K080-5)に手術技術、手術器具が類似し、外保連試案から技術難度も同程度と判断されるため、同程度の診療報酬が妥当
と判断した。

区分

区分をリストから選択

番号
技術名

特になし
特になし

具体的な内容

特になし

プラスマイナス
予想影響額(円)

40,930,000円

特になし

減(-)

その根拠

年間予想症例数が3,000例とすると提案される技術に係る予想年間医療費は321,600×3,000=964,800,000で 半月板後根損傷
や逸脱に対して行われていた切除術・縫合術(現在の日本での鏡視下半月板手術は2021年度の社会医療診療行為別統計データ
によると切除術が約55%、縫合術が約45%の割合)がなくなるため150,900×1,650=248,985,000, 188,100×1,350=
253,935,000であわせて502,920,000の削減となる。また後根制動術(修復)と切除の10年の比較では制動で22%、切除で
56%、が人工膝関節全置換術にいたっている。それ以上の長期成績の報告はないが、長期的に見て30-40%程度の患者で人工膝
関節置換術に移行する割合を減らせるものと推定される。378,000×1000=378,000,000の削減となる。また人工膝関節を入れ
た場合短期的には感染、長期的にゆるみなどが原因となり人工膝関節再置換術が必要となる。長期的に10%程度の患者に再置
換が必要になると見込まれる。そのため人工膝関節再置換術の548,100×100=54,810,000の削減となる。あわせると医療費は
29,070,000円の増加となる見込みである。

備考

制動術の医療材料費は約16万円で160,000×3,000=480,000,000で人工膝関節全置換術の材料費が約55万であり550,000×
1000=550,000,000で材料費で70,000,000円の削減となる。上記医療費に材料費の削減分をあわせると40,930,000円の削減と予
想される。

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
靭帯固定具(Q-FIXアンカー)、非吸収性人工靭帯(Xbraid)
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況

2)調べたが収載を確認できない

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等
⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い

d. 届出はしていない

⑭その他

特になし

⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

連名要望学会以外でその他あれば記載ください。

⑯参考文献1

⑯参考文献2

1)名称

Comparison of Long-term Radiographic Outcomes and Rate and Time for Conversion to Total Knee Arthroplasty
Between Repair and Meniscectomy for Medial Meniscus Posterior Root Tears: A Systematic Review and Meta-analysis.

2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Krivicich LM, Kunze KN, Parvaresh KC, Jan K, DeVinney A, Vadhera A, et al.
The American journal of sports medicine. 2022;50(7):2023-2031.

4)概要

内側半月板後根損傷に対する修復術(制動術)と半月板切除術の中期的(5年程度)な臨床成績について検討したシステマ
ティックレビューとメタアナリシス。修復術を受けた患者は9.8%が人工膝関節置換術をうけた一方で、半月板切除術を受け
た患者では36%が人工膝関節全置換術に移行した。内側半月板後根損傷に対する修復術(制動術)は変形性膝関節症の進行を
抑制し、人工膝関節全置換術への移行を有意に低下させることを示した。内側半月板後根損傷に対する修復術の有用性を示し
た。

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要
1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

BASK Meniscal Tear Management Guideline
British Association for Surgery of the Knee
2018

4)概要

BASK (British Association for Surgery of the Knee;英国膝関節学会)が作成した半月板損傷ガイドラインはNHS Englandと
Natinal Institute for Health and Careと共同で開発したEvidence based Interventionプログラムに採用されている。その
中で急性期の半月板後根損傷に対する半月板制動術(後根修復術)を“recommendation”としている。

⑯参考文献3

1)名称
⑯参考文献4

2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要

⑯参考文献5

Management of traumatic meniscus tears: the 2019 ESSKA meniscus consensus.
Kopf S, Beaufils P, Hirschmann MT, Rotigliano N, Ollivier M, Pereira H, et al.
Knee surgery, sports traumatology, arthroscopy : official journal of the ESSKA. 2020;28(4):1177-1194.
ESSKA(European Society of Sports Traumatology, Knee Surgery and Arthroscopy;欧州スポーツ外傷・膝関節・関節鏡学
会)の外傷性半月板損傷のマネージメントのコンセンサスでは内側・外側半月板制動術(後根修復)術を“Grade C(低いレ
ベルのエヴィデンスで支持)”レベルで推奨している。

Short-Term Outcomes after High Tibial Osteotomy Aimed at Neutral Alignment Combined with Arthroscopic
Centralization of Medial Meniscus in Osteoarthritis Patients.
Katagiri H, Nakagawa Y, Miyatake K, Ohara T, Shioda M, Sekiya I, et al.
The journal of knee surgery2023 Feb;36(3):261-8.
脛骨近位骨切り術を施行した患者を後方視的に半月板制動術(鏡視下centralization法)を行った群と行わなかった群に分け
て比較した。術後3年でX線で内側関節裂隙幅が半月板制動術を行った群で有意に開大していた。半月板制動術の変形性膝関節
症の抑制効果が示唆された。

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

半月板のすべて
宗田大、関矢一郎、古賀英之
メジカルビュー社、2019年

4)概要

半月板について歴史、解剖、手術手技、再生医療、基礎医学的知見など様々なトピックが網羅されている。そのなかで半月板
制動術(内・外側半月板とも)の適応や手術テクニック、術後のリハビリなどについて詳細に書かれている。

※⑮については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会
等の関連団体や研究者等の名称を記載すること。

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