提案書08(1402頁~1600頁)医療技術評価・再評価提案書 (66 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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拠・有効性
【角膜混濁】【角結膜腫瘍】
・角膜混濁や結膜疾患、角結膜腫瘍などの透明組織の疾患では臨床的特徴がわずかであったり不顕性であったりするが前眼部OCTを使用すること
で明確な診断を行うことができ、定量化や進行度の評価に有用である。(参考文献1※)
・角膜ジストロフィーにおいて混濁の深さや形態の変化を推定することは治療法を選択するうえで最も重要である。前眼部三次元画像解析検査
は、角膜微細構造変化を高解像度で識別することができ、疾患の鑑別に役立つ。(参考文献1※)
【角膜移植術前】
・AS-OCTは角膜移植の手術計画と術後モニタリングに有用であり、とりわけ角膜内皮術を計画する段階において、角膜全体の形態や、角膜後面の
確認が可能なため、DSAEK、DMEK、またはPKのどれを選択するのか有益な検討材料になると記述されている。
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 【緑内障術後】
後等のアウトカム
・前眼部三次元画像解析によって非侵襲的に得られる画像や情報は眼科医の術後評価とフォローアップに重要な情報を提供する。具体的にはイン
プラントの状態確認や濾過胞の高さ濾過胞壁の厚さなどのパラメータ定量化により、さらに眼圧を下げるために処置の指針にもなり得る。(参考
文献3※)。
・線維柱帯切除術後1か月後の濾過胞の形態から術後6か月の濾過胞の機能を推測できることが示されている。(参考文献4※)濾過胞の内部構造
を非侵襲で把握できるのは前眼部三次元画像解析のみである。
【前眼部形成異常】【虹彩毛様体腫瘍】
・臨床所見より前眼部形成異常が疑われる症例での病型を診断する検査として前眼部光干渉断層計を提案するとされている(参考文献5※)
〔追加のエビデンスには※を付記〕
前眼部形成異常の診療ガイドライン、2021年6月10日、角膜難病の標準的診断法および治療
法の確立を目指した調査研究研究班(承認:日本眼科学会/日本角膜学会/日本小児眼科学
会/日本緑内障学会)、臨床所見より前眼部形成異常が疑われる症例での病型を診断する検
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
査として前眼部光干渉断層計を提案するとされている。(参考文献5※)
る。)
ガイドライン等での位置づけ
羊膜移植術ガイドライン、2014年6月、羊膜移植に関す委員会(角膜移植学会)、術前スク
リーニング検査として前眼部三次元画像解析が求められている。
【現行】
第7回NDBオープンデータによると前眼部三次元画像解析は年間146,000回実施されている。
うち2,500回は角膜移植後、33,000回を急性緑内障発作(同データによる関連項目の年間回実施数より推計)と考えられる。
④普及性の変化
※下記のように推定した根拠
年間対象者数の
変化
年間実施回数の
変化等
見直し前の症例数(人)
角膜移植術後 2,500 +緑内障発作 33,000 +原発閉塞隅角緑内障
(緑内障発作患者数:第7回NDB K270虹彩光凝固術より推定)
見直し後の症例数(人)
角膜混濁【角結膜腫瘍含む)
見直し前の回数(回)
146,000(外来および入院)第7回NDBオープンデータより
見直し後の回数(回)
角膜混濁(角結膜腫瘍含む) 81,000 +原発閉塞隅角緑内障52,000
(原発閉塞隅角緑内障52,000、緑内障術後68,000×年4回)
⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
【見直し後】
2020年患者調査によると角膜移植手術の対象となる角膜混濁患者数は81,000人であり、年に1回(術前)の検査を行うことから、同患者に対する
年間実施数は81,000回と考えられる。
2021年社会医療別統計によると、緑内障手術の年間実施数は68,000回であり、手術後は年に4回の経過観察を行うことから、年間実施数は68,000
×4=272,000回と考えられる。
緑内障術後の経過観察では眼圧が再上昇した際の画像診断が特に有用(文献3)と思われるが、公表されている統計データから眼圧再上昇患者の
みを抽出することができないため、総数を対象とした。
81,000
+
緑内障発作
33,000
52,000
合計
87,500人
+原発閉塞隅角緑内障
+緑内障術後
272,000
52,000 合計
合計
166,000人
405,000
前眼部三次元画像解析の非侵襲性や画像診断としての簡便性は認知されており、前眼部形成異常の診療ガイドライン(文献5)に掲載されている
ように、低年齢から有用な検査が可能であることが認知されている。
当該術については、眼科医による撮影結果の判定が必要である。
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 標榜科が眼科であること
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 特になし
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 特になし
要件)
⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
眼球へ接触することなく、光学的に角膜及び前眼部の断層像を撮影し、撮影画像に対して画像解析及び数値的解析を行うものであり、非侵襲で安
全性の高い検査である。また、前眼部三次元画像解析装置の使用による不具合は確認できなかった。
⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
問題なし
⑧点数等見直し
の場合
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)
見直し前
見直し後
その根拠
-
区分
特になし
区分をリストから選択
番号
技術名
特になし
特になし
具体的な内容
特になし
増(+)
プラスマイナス
予想影響額(円)
⑩予想影響額
686,350,000円
前眼部三次元画像解析は年間146,000回実施されている。
146,000×265(点)x10(円)=386,900,000円
その根拠
適応拡大による年間実施回数増は、259,000回(405,000-146,000)となる。
259,000x265(点)x10(円)=686,350,000円
備考
特になし
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬
(眼撮影装置)前眼部OCT CASIA2 Advance
⑫その他
特になし
、ペンタカムAXL、ハイデルベルグ アンテリオン
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