提案書08(1402頁~1600頁)医療技術評価・再評価提案書 (84 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
日本肩関節学会においても、肩甲骨烏口突起移行は標準的な手術と評価している。外保連試案において難易度はDであり、
肩関節手術に習熟した医師による実施が求められる。
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体
制等)
整形外科を標榜し、手術設備が十分であり、合併症発生時に対応措置が直ちに行える施設であること。
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門
性や経験年数等)
主たる実施医師は、肩関節外科に習熟し、相当数の肩関節手術を経験した整形外科の医師であることが望ましい。
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の
要件)
なし
⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
肩甲骨烏口突起移行術(関節鏡下)における主たる合併症は移行した烏口突起の転位であり発生頻度は約1.5%(日本肩関
節学会2021年度手術件数調査)である。脱転した烏口突起の再固定により対処可能である。筋皮神経不全麻痺などの合併症
も1-3%(文献2,4)の報告があるが、鏡視下に神経を確認することにより損傷を回避できる。
⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
問題なし
K
妥当と思われる診療報酬の区分
点数(1点10円)
83,329
(ここから)外保連試案データ--------------------------外保連試案費用(人件費+償還できない材料等):833,289円
外保連試案2022掲載ページ:2024収載予定
外保連試案ID(連番):S94-0076030
技術度:D 医師(術者含む):3 看護師:2 その他:0 所要時間(分):240
その根拠
現在、関節鏡下の肩関節唇形成術だけが保険請求として認められている状況である。関節鏡下に烏口突起移行を行うことは
労力・時間ともに負担が大きく、使用する医療材料も2倍程度必要であるにも関わらず、十分な評価が行われていない。こ
のため、関節鏡下手術としてより高い評価が妥当であり、保険収載が必要であると考える。
⑩希望する診療
報酬上の取扱い
区分
関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)
予想影響額
区分をリストから選択
番号
技術名
特になし
特になし
具体的な内容
特になし
プラスマイナス
予想影響額(円)
149,925,170円
その根拠
増(+)
日本肩関節学会の2021年手術件数調査では、関節鏡下に肩関節唇形成術に併せて烏口突起移行術を施行した患者数は293例
であった。保険収載により、従来の算定術式である関節鏡下肩関節唇形成術(腱板断裂を伴わないもの)32,160点から関節
鏡下肩関節唇形成術(肩甲骨烏口突起移行術を伴う)83,329点へと算定した場合、1手術に対して51,169点増点となり、年
間149,925,170円の増額となる。
51,169(点)×293(件)×10 =149,925,170(円)
備考
⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
スーチャーアンカーと固定用スクリュー
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等
1)収載されている
特になし
⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い
d. 届出はしていない
⑭その他
特になし
⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等
日本整形外科学会
外保連共同提案学会なし
1)名称
⑯参考文献1
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要
⑯参考文献2
1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。
Arthroscopic Bristow procedure for anterior instability in shoulders with a stretched or deficient capsule:
the "belt-and-suspenders" operative technique and preliminary results
Pascal Boileau, Ryan T Bicknell, A Benchikh El Fegoun, Christopher Chuinard
Arthroscopy. 2007 Jun;23(6):593-601.
関節鏡視下に肩関節唇形成術とBristow法(肩甲骨烏口突起を1本のスクリューで固定する)の術後成績を報告した初めの論
文である。36例に上記手術を施行し、31例(86 %)は再脱臼リスクの高いスポーツに復帰したが3例(8.3%)に再脱臼を認め
た。感染や神経麻痺などの術後合併症は起こらなかった。
1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Arthroscopic Latarjet procedure
Laurent Lafosse, Simon Boyle
J Shoulder Elbow Surg. 2010 Mar;19(2 Suppl):2-12
4)概要
関節鏡視下にLatarjet法(肩甲骨烏口突起を2本のスクリューで固定する)の術後成績を報告した初めの論文である。上記
術式を施行した100例において術後26カ月の評価において再脱臼は認めず、評価にて91%がexcellent, 9%がgoodであった。
術後早期合併症として2例に血種、1例に術中の骨片骨折、1例に一過性の筋皮神経麻痺を認めた。
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