提案書08(1402頁~1600頁)医療技術評価・再評価提案書 (195 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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日本集中治療医学会
共同提出
通常の仰臥位
要望「人工呼吸(腹臥位療法)」J045人工呼吸下で行う腹臥位療法の算定追加
【対象】人工呼吸器下で中等症以上の急性呼吸窮迫症候群(ARDS)患者
ARDS診療ガイドライン2021
腹臥位
https://www.jsicm.org/publication/pdf/220728JSICM_ihardsg.pdf
・酸素化の改善
・二酸化炭素の減少
・肺コンプライアンスの改善
・肺の換気の均一化
一般社団法人
28日死亡率
通常仰臥位vs腹臥位
=32.8% vs 16.0%↓
日本集中治療医学会/日本呼吸器学会/日本呼吸療法学会 ARDS診療ガイドライン作成委員会
ARDS患者では,仰臥位から腹臥位に変更することで酸素化が改善することから,重度の低酸素血症に対する救済策の
1つとされる。また,VALIの発生や進展を予防する効果が示唆されており,患者の予後を改善させる可能性がある。
腹臥位自体は特別な設備を必要としないが,体位変換や長時間の管理に伴って合併症が生じ得る。このような背景か
ら,ARDS患者に対する腹臥位の効果と害について明らかにすることは,重要な臨床課題である
推奨:中等症および重症の成人ARDS患者において,長時間の腹臥位を行うことを条件付きで推奨する(条件付き推奨/
非常に低い確実性のエビデンス:GRADE 2D)。
付帯事項:実施には腹臥位にある程度習熟した医療機関で行う必要がある。また,腹臥位を行う場合は,施行時間は長
時間(12 時間以上)を考慮するべきである。
生理学的・臨床的に有効性あり、3学会合同ガイドラインでも推奨
Guérin C, Reignier J, Richard JC, et al; PROSEVA Study Group. Prone
positioning in severe acute respiratory distress syndrome. N Engl J
Med. 2013 Jun 6;368(23):2159-68. PMID: 23688302.
Vieillard-Baron A, Boissier F, Pesenti A. Hemodynamic impact of prone position. Let's protect
the lung and its circulation to improve prognosis. Intensive Care Med. 2023 Feb 23. Epub
ahead of print. PMID: 36820879.
腹臥位へ
仰臥位から
Hao D, Low S, Di Fenza R, Shenoy ES, Ananian L, Prout LA, La Vita CJ, Berra L. Prone Positioning
of Intubated Patients with an Elevated Body-Mass Index. N Engl J Med. 2022 Apr
7;386(14):e34PMID: 35388669.
「コロナ禍における腹臥位療法の実施件数」
CRISISデータベースに登録された
(人工呼吸器管理が行われた)重症COVID-19症例
11,685件うち5,082件で腹臥位療法が実施された
2020年度 489/3,111(15.6%)
2021年度 3485/6,893(50.6%)
2022年度 1111/1,683(66.0%) 年々アップ
特にコロナ禍の呼吸不全治療で広く行われた
しかし腹臥位療法の実施には左図のように、
手技に習熟した多くのスタッフの人員を要する
(J045-3に腹臥位のための以下の
時間を追加する)
術者医師1名×15分
助手医師1名×60分
看護師3名×60分
1596
要望
要望内容
現行:J045人工呼吸
要望:J045人工呼吸に腹臥位療法を行なった場合4を追加する
J045-4 人工呼吸(腹臥位療法)
連続して12時間以上腹臥位で行なった場合(1日につき) 1,858点
ARDS管理に習熟した施設において算定する。救命救急入院料、特定集中治
療室管理料、小児特定集中治療室管理料を算定する施設に限る。算定対象と
なった連続する12時間以上については、J045の他の区分は算定できない。
日付をまたいで行う場合には、開始時刻を含む日に算定する。