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【資料No.1】2.5_臨床に関する概括資料 (10 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29325.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第5回 11/22)、医薬品第二部会(令和4年度第13回 11/22)(合同開催)《厚生労働省》
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S-217622

2.5 臨床に関する概括評価

抑えるまでには至っていない [32, 33].
本邦のワクチン接種率の上昇や過去のコロナ感染により多くの方が免疫を獲得していく一方
で,SARS-CoV-2 ウイルスは増殖や感染を繰り返す中で徐々に変異し,年間平均約 28.2 箇所変
異を起こすことが知られており [34],短期間で様々な変異株の流行がみられている.このよう
にウイルスは常に変異を続けており,SARS-CoV-2 感染症の臨床上の病態も流行株により大き
く異なることが示されている [35, 36].現在主流のオミクロン株による感染例では,デルタ株以
前の株による感染例と比較して症状が軽く,味覚や嗅覚障害の頻度が減少したものの,ウイル
スが上気道で増殖しやすい特徴に伴い,鼻汁・鼻閉,咽頭痛などの感冒様症状の頻度が増加し
たと報告されている [37].
2.5.1.2.2

COVID-19 の治療法及びその課題

本邦において,2022 年 2 月 21 日時点で,COVID-19 治療薬として承認されている医薬品の概
要を以下に示す [16-22].


レムデシビル (ウイルス RNA ポリメラーゼ阻害剤):
適応:SARS-CoV-2 による感染症 (SARS-CoV-2 による肺炎を有する患者).
用法:点滴静注で 1 日 1 回,目安として 5 日間.総投与期間は 10 日間まで.
用量:投与初日に 200 mg,投与 2 日目以降は 100 mg (成人及び体重 40 kg 以上の小児).



バリシチニブ (ヤヌスキナーゼ [JAK] 阻害剤):
適応:SARS-CoV-2 による肺炎 (酸素吸入を要する患者に限る).
用法:レムデシビルとの併用において,1 日 1 回経口投与.総投与期間は 14 日間まで.
用量:4 mg (成人).

● カシリビマブ (遺伝子組み換え)・イムデビマブ (遺伝子組み換え) (以下,カシリビマブ
/イムデビマブ) (SARS-CoV-2 の中和抗体薬):
適応:SARS-CoV-2 による感染症の重症化リスク因子を有し,酸素投与を要しない患者
及び無症状の SARS-CoV-2 病原体保有者.
用法:単回点滴静注又は単回皮下注射 (点滴静注による投与が実施できず,やむを得な
い場合にのみ皮下注射による投与).
用量:600 mg (成人及び 12 歳以上かつ体重 40 kg 以上の小児).


ソトロビマブ (遺伝子組み換え) (以下,ソトロビマブ) (SARS-CoV-2 の中和抗体薬):
適応:SARS-CoV-2 による感染症の重症化リスク因子を有し,酸素投与を要しない患者.
用法:単回点滴静注.
用量:500 mg (成人及び 12 歳かつ体重 40 kg 以上の小児).



モルヌピラビル (ウイルス RNA ポリメラーゼ阻害剤)
適応:SARS-CoV-2 による感染症の重症化リスク因子を有する等,本剤の投与が必要と
考えられる患者.
用法:1 日 2 回,5 日間経口投与.
用量:1 回 800 mg (18 歳以上).

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