【資料No.1】2.5_臨床に関する概括資料 (11 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29325.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第5回 11/22)、医薬品第二部会(令和4年度第13回 11/22)(合同開催)《厚生労働省》 |
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2.5 臨床に関する概括評価
トシリズマブ (遺伝子組換え) (抗 IL-6 受容体抗体)
適応:SARS-CoV-2 による肺炎 (ただし,酸素投与を要する患者に限る).
用法:副腎皮質ステロイド薬との併用において単回点滴静注.症状が改善しない場合に
は,初回投与終了から 8 時間以上の間隔をあけて 1 回追加投与可.
用量:1 回 8 mg/kg (成人).
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ニルマトレルビル・リトナビル (3C-Like プロテアーゼ阻害剤)
適応:SARS-CoV-2 による感染症の重症化リスク因子を有する等,本剤の投与が必要と
考えられる患者.
用法:1 日 2 回,5 日間経口投与.
用量:ニルマトレルビルとして 1 回 300 mg 及びリトナビルとして 1 回 100 mg (成人及
び 12 歳以上かつ体重 40 kg 以上の小児).
2.5.1.2.1 項で述べたとおり,軽症から中等症 I の患者が大多数を占めているものの,本邦にお
ける治療薬及び治療法は限られている (図 2.5.1.2-2) [9].カシリビマブ/イムデビマブ及びソト
ロビマブは軽症から中等症 I の患者へ使用され,カシリビマブ/イムデビマブは無症状の SARSCoV-2 病原体保有者へも使用されるが,いずれも原則として重症化リスク因子を有する患者に
限定されている.これらの薬剤は原則点滴静注であることにより,無症状の患者への治療とし
ては患者及び医療従事者両者にとって負担が大きいと考えられる.経口の抗ウイルス薬である
モルヌピラビル及びニルマトレルビル・リトナビルも,軽症から中等症 I の患者へ使用される
が,原則として重症化リスク因子を有する患者に限定されている.また,本邦においてオミク
ロン株による感染再拡大が急速に進んでいるが,カシリビマブ/イムデビマブはオミクロン株に
対する中和活性が低下することが報告されており,オミクロン株による感染者への投与は推奨
されていない [15].
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