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【資料No.1】2.5_臨床に関する概括資料 (129 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29325.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第5回 11/22)、医薬品第二部会(令和4年度第13回 11/22)(合同開催)《厚生労働省》
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S-217622

2.5 臨床に関する概括評価

一般的に,感染後に細胞から上気道 (鼻・咽頭・喉頭) へ排出されるウイルス量がピークを迎
える前に,ウイルスの複製を阻害する抗ウイルス薬の投与を開始することが,ウイルス排出量
を減少させるために重要であると言われている.S-217622 は 3C-Like プロテアーゼ阻害剤であ
り,ポリタンパク質の切断を阻止することによりウイルスの複製を抑制することから,ウイル
スがまだ十分に増殖していない状態で使用することでより高い効果を発揮すると考えられる
[40].SARS-CoV-2 感染症でのウイルスの排出量は,上気道では発症後 1 週間以内にピークに達
することが確認されており,ウイルス量が最も多いのは,発症時から発症後間もない時期とす
る報告が多い [41].Phase 3 Part の症例集積期間と同時期である第 7 波では,入院中の SARSCoV-2 感染者の症状が悪化する場合,発症後 3 日以内での悪化が 6 割を占め,発症後 3 日以内
に回復するか悪化するかの予後が分かれるとして,経過観察において注意すべき期間が提案さ
れている [42].
T1221 試験では,COVID-19 発症から 120 時間以内に無作為割付けし,本剤の投与を開始した
が,実際,Phase 2b Part では,COVID-19 発症から無作為割付までの時間が 72 時間未満の被験
者集団の方が,ベースライン時の SARS-CoV-2 のウイルス力価及びウイルス RNA 量が高く,治
験薬投与後のウイルス力価及びウイルス RNA 量の推移も,COVID-19 発症から無作為割付まで
の時間が 72 時間未満の集団の方が,プラセボ群でのウイルス力価及び RNA 量の低下が遅く,
本剤群との差が明確であった.一方,COVID-19 発症から無作為割付までの時間が 72 時間以上
の集団では,プラセボ群でもウイルス力価及び RNA 量が Day 2 から低下しており,本剤群との
変化量の差が明確ではなかった (図 2.5.4.2-1 参照).
これらのことから,軽症/中等症の SARS-CoV-2 感染者において,罹病期間を基準とした臨床
症状改善効果を検証するためには,ウイルス増殖初期として,COVID-19 発症から 72 時間以内
で治験薬の投与を開始した集団で評価することが科学的に妥当であると考え,本変更を行うこ
ととした.
なお,本試験の無作為化は,COVID-19 発症から無作為割付までの時間 (72 時間未満,72 時
間以上),
及び SARS-CoV-2 ワクチン接種の有無によって層別化されている.
このため,COVID-19
発症から無作為割付までの時間が 72 時間未満の被験者集団を対象に,無作為化を行っていると
言えるため,本集団での比較可能性は担保されていると考えられる.

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