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【資料No.1】2.5_臨床に関する概括資料 (123 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29325.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第5回 11/22)、医薬品第二部会(令和4年度第13回 11/22)(合同開催)《厚生労働省》
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S-217622

2.5 臨床に関する概括評価

SARS-CoV-2 ワクチン接種の有無による各時点における SARS-CoV-2 のウイルス力価のベース
ラインからの変化量に大きな違いはみられなかった.また,中等度の症状が 3 個以上の集団の
方が,
中等度の症状が 2 個以下の集団よりも各時点における SARS-CoV-2 のウイルス力価のベー
スラインからの変化量は大きい傾向がみられた.
2.5.4.1.4

有効性評価のまとめ

軽症/中等症及び無症候の SARS-CoV-2 感染者に対する本剤の有効性を,T1221 試験 Phase 2b
Part 及び Phase 2a Part のデータを用いて評価した.
軽症/中等症 SARS-CoV-2 感染者を対象とした Phase 2b Part の主要評価項目は,Co-primary
endpoint として,COVID-19 の 12 症状合計スコアの Day 1 から Day 6 までの単位時間あたりの
変化量,及び Day 4 における SARS-CoV-2 のウイルス力価のベースラインからの変化量を設定
した.
COVID-19 の 12 症状合計スコアの Day 1 から Day 6 までの単位時間あたりの変化量では,
375/125 mg 群及び 750/250 mg 群のいずれにおいてもプラセボ群と比較して有意差は認められな
かった.いずれの群においても,ベースライン時の COVID-19 の 12 症状合計スコアが小さく,
低下の差が認められにくかったことが理由の 1 つと考える.なお,調整済み変化量の推定値は,
375/125 mg 群及び 750/250 mg の両群でプラセボ群と比較して大きかった.COVID-19 の 12 症
状のうち,各サブ合計スコアの Day 1 から Day 6 までの単位時間あたりの変化量において,呼
吸器症状 (鼻水又は鼻づまり,喉の痛み,咳,息切れ [呼吸困難]) では,375/125 mg 群及び
750/250 mg 群のいずれにおいてもプラセボ群との間で有意 な改善がみられた (それぞれ
p = 0.0153,p = 0.0033).主な臨床症状 (鼻水又は鼻づまり,喉の痛み,咳,悪寒/発汗,熱っぽ
さ又は発熱) 及び急性症状 (喉の痛み,咳,熱っぽさ又は発熱) では,750/250 mg 群においてプ
ラセボ群との間で有意な改善がみられ (それぞれ p = 0.0149,p = 0.0070),375/125 mg 群におい
て有意差は認められなかったものの,プラセボ群より改善する傾向がみられた.さらに,事後
解析として実施した,呼吸器症状に熱っぽさ又は発熱を加えた 5 症状でも,375/125 mg 群及び
750/250 mg 群のいずれにおいてもプラセボ群と比較して有意な改善がみられた (それぞれ
p = 0.0164,p = 0.0039).また,Day 4 における SARS-CoV-2 のウイルス力価のベースラインから
の調整済み変化量の推定値は,プラセボ群と比較して 375/125 mg 群及び 750/250 mg 群の両群
で約 0.4 log10 (TCID50/mL) の減少を示し,375/125 mg 群及び 750/250 mg 群の両群でプラセボ群
と比較して有意差が認められた (それぞれ p = <0.0001,p = <0.0001).Day 2 及び Day 6 におい
ても,375/125 mg 群及び 750/250 mg 群の両群で有意差が認められた (Day 2:それぞれ p <0.0001,
p <0.0001,Day 6:それぞれ p = 0.0012,p = 0.0010).
Phase 2b Part の Co-primary endpoint のうち,抗ウイルス効果に関しては有意な結果が得られ
たものの,臨床症状改善効果に関しては有意な結果が得られなかったため,Phase 2b Part の主要
目的は達成されなかった.しかし,Phase 2b Part の被験者集団では,ベースラインのスコアの平
均値が 1 (軽度) 未満の症状が多く,プラセボとの有意差を示すことが難しかったが,熱っぽさ
又は発熱,鼻水又は鼻づまり,喉の痛み,咳のベースラインのスコアの平均値は 1 (軽度) 以上
であり,これらの一部に重症度分類の指標である息切れ (呼吸困難) を含めた呼吸器症状 (鼻水
又は鼻づまり,喉の痛み,咳,息切れ [呼吸困難]),及び呼吸器症状に熱っぽさ又は発熱を加え
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