【資料No.1】2.5_臨床に関する概括資料 (131 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29325.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第5回 11/22)、医薬品第二部会(令和4年度第13回 11/22)(合同開催)《厚生労働省》 |
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図 2.5.4.2-2
2.5 臨床に関する概括評価
ベースライン時における COVID-19 の各症状スコアの分布 (Phase 2b Part
[n = 333],Phase 3 Part [n = 1768])
Phase 2b Part:ITT1 集団のうち,ベースライン時点の症状スコアを有する被験者 (333 例).
Phase 3 Part:2022 年 8 月 15 日時点の Dry-run 用カットオフデータで,無作為化集団のうち,ベースライン時点
の症状スコアを有する被験者 (1768 例).
4. 主要評価項目の主要な解析手法
主要評価項目である COVID-19 の 5 症状が快復するまでの時間の主要な解析方法として,
Peto-Prentice の層別一般化 Wilcoxon 検定を用いることとした.
Phase 2b Part の ITT1 集団のうち,主要な解析対象集団である COVID-19 発症から無作為割付
までの時間が 72 時間未満の被験者集団を対象に,COVID-19 の 5 症状が快復するまでの時間に
対する Kaplan-Meier プロットを図 2.5.4.2-3 に示す.当該用量群の 5 症状が快復する被験者の割
合は,治療開始から早期の時点でプラセボ群との群間差が大きいが,症状は自然治癒によって
も改善することから,観察終了時にはその差が小さくなっており,有効性の検証対象の用法用
量である 375/125 mg 群とプラセボ群の間で 5 症状が快復するまでの時間においては比例ハザー
ド性が認められない可能性が示唆された.このことから,治療開始から早期の時点でのイベン
トに大きな重みを与える Peto-Prentice の層別一般化 Wilcoxon 検定の方が,全ての時点を通して
等しい重みを用いる層別 log-rank 検定よりも大きな検出力を与えると考えられた.また,一般
的に,軽症/中等症の SARS-CoV-2 感染症やインフルエンザウイルス感染症のような急性感染症
では,感染後もしくは発症後速やかにウイルスを減らすことで,早期に症状を回復もしくは消
失させることに臨床的な意義があり,インフルエンザウイルス感染症でも,その評価に Wilcoxon
検定が使用されている.
したがって,
軽症/中等症の SARS-CoV-2 感染症の臨床的な観点からも,
臨床症状に対する早期治療の効果を積極的に評価することが適切であると考え,当該解析手法
を採用することとした.
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