資料1-3:デジタル社会の実現に向けた重点計画(案) (108 ページ)
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公開元URL | https://www.digital.go.jp/councils/social-promotion/38606249-07b3-4176-a538-58e0c64a488a/ |
出典情報 | デジタル社会推進会議(第4回 6/6)《デジタル庁》 |
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技術を使って実装・配線するチップレット技術について、米国を中心に取組が加速している
ことから、搭載する各チップの高度化に加えて、インターフェース、実装技術等の技術開発
に取り組む。また、エッジ・コンピューティング及び AI の応用事例として、防災・減災に資
する高精細かつ多種多様な気象・地形等のリモートセンシングデータを間断なくリアルタイ
ムに提供するため、AI 等を活用したデータ圧縮・復元技術の研究開発を推進し、2025 年度
(令和7年度)以降の早期導入・展開を目指す。さらに、古典コンピュータ(スーパーコン
ピュータ及び AI コンピュータを含む)と量子コンピュータなどの様々な計算資源を、連合学
習や秘密計算、光伝送などの技術で安全に繋ぐことで、安心して利用可能な次世代計算基盤
の実現に向けて、先端半導体、量子、光電融合、コンピューティング及び様々な計算資源を
最適に制御する計算資源マネージャ等の技術開発等を進めていく。
さらに、量子コンピュータを含む量子技術に関しては、
「量子技術イノベーション戦略」112、
「量子未来社会ビジョン」113を踏まえ、①重点領域の設定、②量子拠点の形成、③国際協力
の推進を取組の中心として、量子コンピュータのソフトウェア開発や量子暗号等で世界トッ
プを目指す。例えば、NISQ 量子コンピュータ114における 100 量子ビット実装とそのクラウド
サービス開始を 2025 年度(令和7年度)までに実現し、さらには誤り耐性型汎用量子コンピ
ュータ115の 2050 年(令和 32 年)までの実現を目指す。また、量子技術の産業利用を加速化
するため、古典コンピュータに国内外の量子コンピューティングを繋ぎ、量子アプリケーシ
ョンを開発する環境や、量子コンピュータとそのデバイス・部素材等の研究開発・性能評価
設備を備えたグローバル産業化拠点を産業総合研究所に創設することとし、整備を開始する
一方で、実用的で大規模な量子コンピュータが実現されることで、現代暗号の安全性が破綻
することが懸念されていることから、
ネットワーク上でやりとりされる機微な情報について、
量子コンピュータ時代においても通信内容を秘匿化することが可能な量子暗号通信に関する
研究開発や社会実装に向けた取組を推進する。
③ 安全・安心なデジタル社会を支える高度セキュリティ技術等
ア サイバーセキュリティの研究開発等の推進
我が国のサイバーセキュリティの更なる強化に向けて、研究開発の国際競争力の強化や産
学官エコシステムの構築と、実践的な研究開発の推進に併せて取り組むことが重要であり、
サイバーセキュリティ戦略に基づき、関係府省庁が連携して取り組む。
例えば、サプライチェーン・リスクの増大等を踏まえ、不正なプログラムが仕込まれてい
ないことを確認するためのソフトウェアの研究開発・実用化を推進するほか、サイバー攻撃
の巧妙化・複雑化・多様化等を踏まえ、AI 等の先端技術も活用しつつ、サイバー攻撃の観測・
把握・分析技術や情報共有基盤を強化する。
また、データの自由かつ安全・安心な流通を両立するデータ収集・解析や連携基盤の構築
に係る技術に加え、実用的で大規模な量子コンピュータが実現することによる既存の暗号技
たい
術の危殆化を想定しつつ、耐量子計算機暗号や量子暗号通信、量子インターネット等に関す
112
2020 年(令和2年)1月 21 日統合イノベーション戦略推進会議決定
2022 年(令和4年)4月 22 日統合イノベーション戦略推進会議決定
114
NISQ(Noisy Intermediate-Scale Quantum)量子コンピュータは、小中規模で誤りを訂正する機能を持たない量子
コンピュータ。
115
誤り耐性型汎用量子コンピュータは、大規模な集積化を実現しつつ、様々な用途に応用する上で十分な精度を保
証できる量子コンピュータ。
113
103