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資料1-3:デジタル社会の実現に向けた重点計画(案) (41 ページ)

公開元URL https://www.digital.go.jp/councils/social-promotion/38606249-07b3-4176-a538-58e0c64a488a/
出典情報 デジタル社会推進会議(第4回 6/6)《デジタル庁》
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6.包括的データ戦略の推進と今後の取組
2021 年(令和3年)6月に策定された包括的データ戦略については、DFFT、準公共分野の
データ連携基盤の構築といった施策において既に実装の段階に入っており、その進捗は本重
点計画の該当する項目の記載に包含されている。包括的データ戦略については本重点計画に
統合することとし、その他の包括的データ戦略に記載されていた具体的な取組のうち、当面、
政府として重点的に取り組むべき施策について、以下にその方向性を示す。
なお、国際情勢の変化に加え、昨今の生成 AI の急速な普及等、データを取り巻く情勢は劇
的に変化しているため、今後、政府において検討される AI に関する戦略等の議論を踏まえ、
改めて、データに係る取組の進め方等について検討し、方向性を取りまとめることとする。
(1)内外のデータ戦略の現状
① データ利活用の推進の必要性
デジタル化の急速な進展・高度化が進む中、データは知恵・価値・競争力の源泉・創造
の基盤であり、データスペースや生成 AI の急速な普及等の新たな動きがデータの生み出
す付加価値を更に飛躍的に高めている。
また、海外に目を向ければ、EU や中国、インド、シンガポール等の各国では、経済発展
や国民生活向上のため様々なイニシアティブで戦略的かつ強力にデータ整備・利活用が推
進され、その価値を享受している。一方で、安全保障環境が厳しさを増し、デジタル保護
主義の動きも顕在化する中、経済安全保障上のデータの意義やデータ保護の重要性も増し
ている。
このような環境の中、我が国においてもデータ活用の一層の推進が急務であり、もはや
一刻の猶予もないが、国民・産業界にその価値がまだ十分認識されているとは言い難い。
このため、多様で質が高く十分な量のデータを簡単かつ安全に信頼して活用できる環境
を実現し、我が国が社会課題を解決し、世界と協調しつつ、国際競争力を維持・向上させ
るため、データ整備から知識化、AI 活用まで一貫したデータ戦略が必要であり、プライバ
シー侵害やデータの不適正利用等の不安・不信感を払拭しつつ、データの活用によるメリ
ットについて理解を得た上で、政府全体として透明性と信頼性のあるデータ活用を推進す
る。
② 世界のデータ戦略
各国とも、データ活用を国力の源泉として位置付け、必要な体制やルールを整備し実行
することで、国民生活の質の全体的な底上げや、データを活用したイノベーションによる
国際競争力の向上等を加速化させている。加えて、生成 AI に対応したルールやガイドライ
ンの在り方についての議論が活発化している。
EU:各国がデータ基盤整備を進めるとともに、EU 全体として GAIA-X32等、官民でデータ
連携をする仕組みの構築や域内のデータ利活用ルール、コミュニティの形成により、約4
億人の経済圏の構築を加速しつつ、国際的なルール形成の主導も志向している。
中国:トップダウンで国内の様々なデータの整備・活用を強力に推し進め、生活の利便
性を高めるとともに、統制も含めた種々の行政上の目的も達成しようとしている。

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ドイツ政府とフランス政府が、2019 年(令和元年)10 月 29 日に発表した EU 規模でのデータの共有や利活用を支
援するため、クラウドサービスのインフラを構築する構想(GAIA-X プロジェクト)。GAIA-X は、認証や契約手続に
基づいてデータへのアクセスを制御し、データ主権を保護しつつ様々なクラウドサービスとの相互運用性を確保す
る技術的な仕組み。

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