資料1-3:デジタル社会の実現に向けた重点計画(案) (35 ページ)
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公開元URL | https://www.digital.go.jp/councils/social-promotion/38606249-07b3-4176-a538-58e0c64a488a/ |
出典情報 | デジタル社会推進会議(第4回 6/6)《デジタル庁》 |
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デジタル化を推進するためには、グローバル基準への対応や諸外国政府等の関係機関との
協力・連携が不可欠である。デジタル庁を中心に各府省庁においては、デジタル分野において
必要とされる国際標準や国際連携への対応について、信頼を醸成しつつ、責任を持って戦略的
に推進する。
(1)DFFT の推進に向けた国際連携
社会のデジタル化・グローバル化が進み、データの収集・分析・加工による新たな価値の
創出に向けてグローバルな競争が加速している一方、デジタル化のもたらすプライバシー
やセキュリティ上の懸念、情報の極端な偏在、競争上の課題などが世界的に顕在化してきて
おり、また、プライバシーやセキュリティ等、データ流通に関連する制度は各国の状況に応
じて様々であり、中には、自国から他国へのデータ移転を制限する等の規制を設ける国も出
てきている。
我が国としては、新たな価値の源泉であるデータが自由で信頼性が担保された枠組みで
流通することが経済成長をもたらすとの考えの下、テクノロジーを軸に、信頼性のある情報
の自由かつ安全な流通の確保を図るため、まずはデータに対する基本的な考え方、理念を共
有する国々と連携し、
データ流通に関連する国際的なルール・枠組み作りや討議等を通じて、
DFFT を推進する。
DFFT を推進するためには、有志国との連携を図ることが必要であるところ、我が国とし
ては、
「経済成長・イノベーション」と「セキュリティ」や「プライバシー」などとのバラ
ンスの取れた国際ルール・制度形成を主導する。また、これまでの G7 等の国際的な議論・
取組や、2023 年(令和5年)4月末に日本議長国の下で開催された G7 群馬高崎デジタル・
技術大臣会合を踏まえ、同会合において合意された国際的な枠組みを設置し、その下で、各
国のデータ規制に関する透明性向上に資するレジストリの構築など、国内外のデータ連携
の枠組みの構築を含め、データの越境移転時に直面する課題解決につながるプロジェクト
を実施し、DFFT の一層の具体的推進に資する成果の創出に向けて取り組んでいく。
また、DFFT の具体的な推進に向けて、インターネット上で、特定のサービスに依存せず
に、個人・法人によるデータのコントロールを強化する仕組みや、やり取りするデータや相
手方を検証できる仕組みなどの新たな信頼の枠組みを付加することを目指す構想である
「Trusted Web」に関する取組を推進する。
(2)利用者本位の行政サービスの実現に向けた国際協力関係の構築
利用者の真の要望に沿った行政サービスを提供し利用者の体験価値を向上させるため、
諸外国では、利用者の要望を正しく理解し対応するサービス開発を目指して新たなアプロ
ーチが用いられている19。我が国でも行政サービスの提供に当たってサービス設計 12 箇条
などに基づく検討を推進している。
こうした取組に当たり、各国が同様の課題に直面しそれぞれに解決策を見出してきた状
況を踏まえ、二国間での直接的な協力関係や国際的なコミュニティを活用し、相互に協力す
ることで効率的かつ高品質なサービス開発に成功している例が増加している。これにより、
行政サービスの利用者に対して高品質かつ迅速なデジタルサービスが提供できるほか、官
民での共同推進及び情報発信を行うことで、国内の事業者等に対して国際市場への参入機
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例えば、デジタル・ガバメント先進国の中には、サービスデザイン思考が採用されている国があり、それを専門的
に推進する組織や人材を整備・確保している。
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