資料1-3:デジタル社会の実現に向けた重点計画(案) (174 ページ)
出典
公開元URL | https://www.digital.go.jp/councils/social-promotion/38606249-07b3-4176-a538-58e0c64a488a/ |
出典情報 | デジタル社会推進会議(第4回 6/6)《デジタル庁》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
59
KPI: リモートセンシングデータの活用が見込まれる機関等が期待するデータ
我が国では、年間2兆円を超える水災害による被害が発生しており、特に近年のゲ
リラ豪雨では、急激な河川の増水や道路冠水等により甚大な人的・物的被害が発生
している。これら被害を最小限にするためには、発災の兆候をいち早く観測・分析す
る必要がある。
・ 高性能レーダーにより降雨等の情報を高精細に観測可能なリモートセンシング技
術は、豪雨災害予防等の防災・減災分野での導入が見込まれるものの、その観測デー
タ量が膨大であるためリアルタイムのデータ伝送に課題を有していることから、デ
ータの圧縮・復元技術に関する研究開発を実施する。
・
本施策により、平時はもとより災害時等の限られた通信環境下にあっても、間断無
くリアルタイムにデータ提供が行え、激甚化する災害被害の低減に向けた環境を構
築することができる。
・
[No.9-21] リモートセンシング技術のユーザー最適型データ提供に関する要素技術の
研究開発
KPI: 2025年度(令和7年度)末までに安全なデータ連携による最適化AI技術を
確立
確立した安全なデータ連携による最適化AI技術を活用した製品・サービ
ス化数(2030年度(令和12年度)までに5件)
主担当府省庁: 総務省
AIの更なる社会実装の実現のため、AIの適用領域の拡大や、我が国産業が有する分
野ごとのデータ活用や他分野との連携、日本が強みを有する分野とAIの融合が求め
られているが、プライバシーデータや機密データ等について、分野を越えて活用す
ることが難しく、分野横断的にデータを活用したAIによる課題解決が困難となって
いる。
・ そのため、プライバシーデータや機密データ等を含め、実空間に存在する多様なデ
ータを安全に連携させることを可能とする分散型機械学習技術を確立する研究開発
を実施する。
・
本研究開発で確立した技術を活用して、多様な者が有するデータを安全に連携させ
ることを可能とする「データ連携AIプラットフォーム」が創出され、分野を横断した
データ活用が進められることにより、我が国の社会課題の解決や産業競争力の向上
に貢献する。
・
[No.9-20] 安全なデータ連携による最適化 AI 技術の研究開発
KPI: 運用単位当たりの通信処理を拡大する技術の確立(2025年度(令和7年
度)末までに基幹網10Tbps、アクセス網1Tbpsを可能とする技術を確立す
る)
研究開発成果の製品化(2030年度(令和12年度)までに2件)
主担当府省庁: 総務省
60
量子状態を維持した通信を可能とする量子ネットワークの究極の形である量子イ
ンターネットは、セキュアな通信や複数の量子コンピュータの接続による量子ビッ
ト数の大規模化・分散コンピューティング、量子センサのネットワーク接続など様々
な量子技術の利活用の基盤をなす通信技術として実現が期待されている。他方、量
子インターネットは従来の光通信と異なり、極めて微弱な単一光子レベルの制御や
量子状態を維持するための特殊な原理の中継方式の検討が必要であることが技術的
な課題となっている。
・ 量子情報(量子ビット)を生成・処理する量子コンピュータ・センサ等を接続する
量子インターネットの実現に向けて、量子状態を維持した安定的な長距離通信を可
能とするために必要な要素技術に関する研究開発を実施する。
・
[No.9-23] 量子インターネット実現に向けた要素技術の研究開発
KPI: ・地上系における量子暗号通信技術の高性能化(2024年度(令和6年度)
末までに現状の3倍程度(45kmで1Mbps程度)の高速化を可能とする技術
を確立する)
・衛星系・地上系統合ネットワーク化技術の確立(2025年度(令和7年度)
末までに数百km~数千kmといった大陸間スケールでのネットワークを構
築できる機能を検証する)
・研究開発成果の製品化(2029年度(令和11年度)までに計2種類以上(地
上系)
、2030年度(令和12年度)までに計1種類以上(衛星系)
)
主担当府省庁: 総務省
近年の量子コンピュータ研究の加速化により、実用的で大規模な量子コンピュータ
が実現されることで、現代暗号の安全性が破綻することが懸念されている。
・ 量子コンピュータ時代においても国家間や国内重要機関間の機密情報のやり取り
を可能とするため、地上系における量子暗号通信技術の高度化技術(長距離リンク
技術及び中継技術)を確立し、衛星系については、衛星ネットワーク化技術の確立及
び地上系との統合検証に向けた研究開発を行う。また、衛星等の宇宙アセットも活
用した都市間を結ぶ量子暗号通信ネットワークの整備等セキュアネットワークの実
験環境を構築する。
・
これにより、我が国の国際競争力の強化や安全・安心な社会の実現に向けたICTの
研究開発・標準化の推進に寄与する。
・
[No.9-22] 量子暗号通信網構築のための研究開発
主担当府省庁: 総務省
を、3段階(※)の伝送容量内で適切に伝送するため、AI等を用いたデー
タ圧縮・復元技術を確立する。
※100Mbps(光回線)、10Mbps(携帯電話回線)、400kbps(衛星通信回線)
の3段階
研究開発終了5年後(2029年度(令和11年度)
)までに、開発した圧縮・
復元技術を活用したデータ提供システムの導入を2件以上行う。