提案書04(0599頁~0801頁)医療技術評価・再評価提案書 (12 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
243103
心脂肪酸代謝SPECTにおける後期像撮影と洗い出し率の算出
日本循環器学会
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
03循環器内科
01内科
関連する診療科(2つまで)
28放射線科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
有
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
提案当時の医療技術名
載する
令和4年度
心筋脂肪酸代謝シンチグラフィによる後期像撮影
有
追加のエビデンスの有無
提案される医療技術の概要
(200字以内)
文字数: 197
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
文字数: 278
中性脂肪蓄積心筋血管症が疑われる患者に対して、放射性医薬品123I-BMIPP 74~148MBqを静脈内投与し、20分後から心脂
肪酸代謝シングルホトンエミッションコンピューター断層撮影(SPECT)を実施する(早期像、従来検査に相当)。さら
に、投与180分から210分後より2回目の撮影を実施し、早期像・後期像のデータから123I-BMIPP洗い出し率(washout
rate)を算出する。
中性脂肪蓄積心筋血管症(Triglyceride deposit cardiomyovasculopathy:以下TGCV)
TGCVは、心血管に中性脂肪が蓄積し、心不全、虚血性心疾患、不整脈を呈する新規心血管難病である(ORPHA code
565612)。その診断基準の必須項目には、123I-BMIPPを用いた心脂肪酸代謝SPECTの早期像と後期像から算出される123IBMIPP洗い出し率の高度低下が挙げられており、累積診断患者の9割において診断根拠となっている。しかしながら、心脂
肪酸代謝SPECTは、心血流SPECT等で認められている2回撮影に対する加算がなく、そのことが臨床現場での検査実施の障壁
となり、TGCV患者の未診断、診断遅延の大きな原因の一つとなっている。
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等
・TGCVが疑われる患者
・狭心症状又は心不全を呈し、既存の治療に対して抵抗性を示す患者
・TGCV患者では冠血行再建術(経皮的冠動脈インターベンション及び冠動脈バイパス術)に治療抵抗性であり、
再閉塞・再狭窄率が高いことから、何度も冠血行再建術が必要となる患者がいることが知られている。
②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
外来又は入院において、123I-BMIPP 74~148MBqを静脈内投与し、通常の検査で実施される123I-BMIPP投与20分後からのシ
ングルホトンエミッションコンピューター断層撮影(SPECT)早期像に追加して、投与180分後から210分後までに後期像を
撮影し、123I-BMIPP洗い出し率(washout rate)を算出する。
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)
区分
D
番号
417
医療技術名
組織試験採取、切採法
既存の治療法・検査法等の内容
麻酔下に、下肢の大腿動脈、上肢の橈骨動脈若しくは上腕動脈からカテーテルを挿入、又は開胸により心臓の筋肉を採取
し、心筋細胞に中性脂肪(トリグリセリド)が蓄積していることを確認する(区分番号D417に該当する)。
④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム
研究結果
14 心筋
核医学検査室を保有する医療機関であれば実施可能な検査である。心筋生検と比較し低侵襲かつ外来で検査可能であること
から、患者の身体的・精神的・経済的負担が大きく軽減される。現状、希少疾患を対象とした診断ツールとして使用されて
おり、長期予後との関連は調査中である。また、日本医療研究開発機構(AMED)TGCV研究班のレジストリ調査の結果、TGCV
の5年生存率は72%であり、本技術によりTGCVの早期診断ならびに予後予測、治療候補患者の同定につながる。
厚生労働科学研究班が策定したTGCV診断基準2020年度版において、BMIPP洗い出し率の算出は、診断の必須項目として心筋
生検と同列で明記されている。また、123I-BMIPPの洗い出し率を評価項目としたTGCV治療薬の多施設共同プラセボ対照二重
盲検ランダム化比較試験(第Ⅱ相試験)が実施され、本技術がTGCV診断および治療薬の効果判定に有用であることを示した
(UMIN000035403 参考文献4)。
1b
⑤ ④の根拠と
なる研究結果等
ガイドライン等での位置づけ
日本心臓核医学会ワーキンググループ(JSNC-WG)report
『123I-BMIPP脂肪酸代謝イメージングの洗い出し率測定のための
ガイドライン等での記載なし(右欄にガイドライン等の
推奨:A recommendation for measurement of washout rate in
改訂の見込み等を記載する。)
123I-BMIPP fatty acid imaging』
の学会承認が済んでおり、2023年内に論文公開予定である。
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