提案書04(0599頁~0801頁)医療技術評価・再評価提案書 (47 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
245101
消化器軟性内視鏡安全管理料
日本消化器内視鏡学会
04消化器内科
01内科
関連する診療科(2つまで)
18消化器外科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する
有
令和2年度
消化器軟性内視鏡安全管理料
追加のエビデンスの有無
無
提案される医療技術の概要
(200字以内)
消化器軟性内視鏡検査が効率的且つ高い安全性をもって運用されるよう、消化器内視鏡学会等が策定したガイドラインに基
いた施設要件を満たした環境で洗浄・消毒作業及び、管理、環境維持を確実に行う(これにより不必要な検査前の肝炎ウィ
ルス、HIV、梅毒検査を省略できる)。
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
軟性内視鏡検査が使用される消化器疾患
消化器軟性内視鏡は、患者粘膜との接触がある為、手術機器に近い高水準消毒が求められるセミクリティカル器具である。
よって、専門的な管理者の教育、専用機器・薬剤の導入、ガイドライン作成・刷新など患者視点で環境整備を推進してきた
結果、高効率かつ安全な内視鏡管理体制が実現された。しかし洗浄消毒に用いる薬剤などの費用上昇に対し診療報酬上の評
価がされていないことから、2011年頃から高水準消毒比率に変化は見られないだけでなく、各施設の環境維持も困難になっ
ている。安全な内視鏡検査を患者へ提供し続ける為にも、内視鏡検査前に行っている感染症検査費用を相殺する形で内視鏡
安全管理料として計上することを要望する。
文字数: 297
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等
軟性内視鏡検査が使用される消化器疾患。対象検査は下記の通り。
306:食道ファイバースコピー、308:胃・十二指腸ファイバースコピー、309:胆道ファイバースコピー、310 1:小腸内視
鏡検査 ダブルバルーン内視鏡によるもの、310 2:小腸内視鏡検査 シングルバルーン内視鏡によるもの、310 4小腸内視
鏡検査 その他のもの、312:直腸ファイバースコピー、313 1 イ:大腸内視鏡検査 ファイバースコピーによるもの S状
結腸、313 1 ロ:大腸内視鏡検査 ファイバースコピーによるもの 下行結腸及び横行結腸、313 1 ハ:大腸内視鏡検査
ファイバースコピーによるもの 上行結腸及び盲腸
②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
本技術は、消化器内視鏡検査終了後に、消化器内視鏡学会等が作成した「消化器内視鏡の洗浄・消毒標準化にむけたガイド
ライン」(参考文献1)に基づき、速やかに実施されるものである。本ガイドラインでは、高水準消毒を可能とする消毒薬
剤として「過酢酸」・「フタラール」・「グルタラール」を用いることが強く推奨(推奨度1)されている。また2017年の
1月に公表されたWorld Endoscopy Organization(WEO)の洗浄消毒に関するステートメント(参考文献2)でも、上述の3
つ消毒薬剤を高水準消毒薬と定義し、これらを使用することが提言されている。
なおガイドラインでは、洗浄消毒の標準化や安定性、洗浄消毒実施者の消毒薬曝露防止を考慮し、自動洗浄・消毒装置を用
いること、そして洗浄消毒の実施履歴を残すことも推奨されている。
区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)
D
番号
D306、D308、D309、D310、D312、D313
医療技術名
食道ファイバースコピー、胃・十二指腸ファイバースコピー、胆道ファイバースコピー、小腸内視鏡検査、直腸ファイバー
スコピー、大腸内視鏡検査
既存の治療法・検査法等の内容
現在、高水準消毒薬による消毒は広く実施されているが、ガイドラインで推奨されていない機能水による消毒も実施されて
いることは過去の市場調査から明らかである。最も大規模な調査データである2015年に日本消化器内視鏡技師会が実施した
アンケート調査(主に病院層が中心)によると、高水準消毒の実施率は約80%であった。一方で、高水準消毒を実施してい
ない施設は薬剤コストをその理由として挙げていた。このような背景もあり、2016年度診療報酬改定では、消化器内視鏡検
査を算定するにあたり「関連する学会の消化器内視鏡に関するガイドラインを参考に消化器内視鏡の洗浄消毒を実施してい
ることが望ましい。」という文面が追加いただいた。
しかし、いまだ高水準消毒の実施率は高まっていない。単一県での調査ではあるが、長野県医師会が実施した最新の市場調
査(2019年の環境感染学会での発表)では、高水準消毒の実施率は70%程度であるという結果であった。
④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム
高水準消毒薬として定義されている3剤はランニングコストは低くないが、様々な研究によりウイルスや微生物、抗酸菌な
どへの消毒効果が証明されている。一方、機能水はランニングコストが抑えられており、また大きな問題は報告されていな
いが、内視鏡の洗浄・消毒に関する科学的検証データが少ないことから、ガイドラインにおいても「推奨度3(明確な推奨
ができない、もしくは推奨の強さを決められない)」とされている。
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