提案書04(0599頁~0801頁)医療技術評価・再評価提案書 (193 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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プレーンテキスト
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提案番号(6桁)
申請技術名
申請学会名
256102
顆粒球のフローサイトメトリーによるCD16測定
日本小児神経学会
【技術の概要】
知的障害・てんかんなど症状から疑われる症例の、ヘパリン加
末梢血中(1ml)の血球を蛍光ラベルのついた抗CD16抗体で染色
し、フローサイトメーターで顆粒球上のCD16の発現量を平均蛍光強
度(MFI)で表示し、カットオフ値以下の場合に先天性GPI欠損症
(IGD)の疑い濃厚(IGD probable) とする。検査翌日には結果がでる。
(SRL社に委託しており測定機械の設定は毎回蛍光ビースで調整し、
精度管理を行っている。)
【既存の治療法との比較】
IGDの責任遺伝子の遺伝子パネルが保険収載されたが、臨床症状
が広範で他疾患との鑑別が困難で、有効に活用するためには本検
査による絞り込みが必要である。アルカリホスファターゼ(ALP)
高値になる症例があるが、小児ではALPが高く信頼性が低い。
全エクソーム解析でまれに見つかるが、新規変異の場合は本検査
による機能解析が診断に必要である。
【有効性】
健常人80人と既診断のIGD症例14例で本検査をSRLに委託して施
行し、カットオフ値を決めた。(AUC :0.980, IGDを強く疑うカッ
トオフ値<40000)。知的障害があり、発達の遅れ・てんかん・筋
緊張低下・多発奇形など症状のうち2つ以上の症状を満たす症例
172例で、本検査を施行したところカットオフ値以下の症例が5 例
見つかり、遺伝子パネル検査により4例がIGDであることが確定し
た。(診断率80%) さらに本検査は遺伝子解析で見つかった変異
の機能解析検査としても有用である。
フローサイトメトリー検査
probable
possible
顆粒球個数
CD16発現量
正常
IGD
Negative control
x104 20
ROC曲線によりカットオフ値
を決めた.
AUC:0.980 基準値 62634
Controlの-2SD以下の40000を
Cut off値とする。
蛍光強度
MFI
CD16 MFI
15
Cut off value
【対象疾患】
先天性グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)欠損症(IGD)
指定難病320 小児慢性特定疾病33
知的障害があり、運動発達の遅れ・てんかん・筋緊張低下・多発
奇形などの症状のうち2つ以上の症状を満たす症例について、こ
の技術を用いてスクリーニングする。診断基準では、臨床症状を
満たし、末梢顆粒球のフローサイトメーター解析によりCD16低
下を認めるものをIGD probableとし、さらに遺伝子解析にて関連
遺伝子に変異を認めるものをIGD definiteとしており、両者とも指
定難病・小児慢性特定疾病の医療助成の対象に含めている。
10
5
0
Control
n= 80
791
IGD
14
【診療報酬上の取り扱い】
800点
現在委託しているSRL社での解析費用が8000円(消費税抜き)