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提案書04(0599頁~0801頁)医療技術評価・再評価提案書 (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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提案番号(6桁)

申請技術名

申請学会名

243101

INOCA(ischemia with non-obstructive coronary artery
disease)における冠血流予備能および微小循環抵抗の測定による微小血管
狭心症の診断

日本循環器学会

【技術の概要】
1.

狭心症症状を有する患者のうち閉塞性病変を有さないINOCA患者は約60%存在し、
上記のうち約半数は冠微小循環障害を有しているが、診断技術が未熟なためにその存
在が見過ごされてきた。

2.

冠微小循環障害は、冠血流予備能(CFR)や微小血管抵抗指数(IMR)の測定値によって
重症度の判別が可能であり、それらの指標は従来から心筋血流予備量比(FFR)の測定
に用いられてきたセンサー付ガイドワイヤにより測定できる。

3.

INOCAに対するセンサー付ガイドワイヤを用いたCFRやIMR測定の臨床的有用性は、
様々な臨床研究により証明され、日本循環器学会のガイドラインにて、推奨クラスⅡaエ
ビデンスレベルBにクラス分類された。

【対象疾患】
• 微小血管狭心症

主に狭心症症状を有する患者のうち閉塞性病変を有さないINOCA患者
狭心症の要因を特定する検査法として、機能的冠動脈狭窄にはFFR、冠攣縮には
アセチルコリンなどの薬剤負荷試験、冠微小循環障害の評価にはCFRやIMRが適している。

【既存の治療法との比較】

概要図書式

NCDR RegistryでのCAD分類
(n=398,978 patients)

<20% 狭窄

非閉塞性
CAD…

閉塞性CAD
41%

非閉塞性CAD
20%

21–49% 狭窄

【診療報酬上の取扱い】


D206 心臓カテーテル法による諸検査(一連の検査について)に加算として800点を希望

【根拠】
INOCAの2大成因の1つである冠攣縮に対する薬物負荷試験はD206の注2として800点
の加算が認められている。同じくINOCAの2大成因の1つである冠微小循環障害の評価を行う
ための指標であるCFR/IMRも臨床的意義は冠攣縮検査と同等であることから、同点の加点が
妥当と考えられる。

既存の診断法はなし


冠微小循環障害を有する患者群は、死亡率が約4倍、心血管の複合イベントの発生率は
約5倍にのぼり、極めてリスクの高い患者群である。



冠微小循環障害の診断が見過ごされた場合、本疾患とは無関連の診療科への受診・通院
を継続するケースが多く、症状がコントロールされず医療費だけがかかる状況に陥る。

冠痙攣薬剤
負荷試験
(800点)

【有効性】
• IDPによる適切な診断が行われた場合、診断なしの群と比べて狭心症症状(SAQスコア)
が27%改善された。


FFR

冠微小循環障害の検査結果を踏まえて薬剤・生活習慣を変更した群と、検査を行わず
薬剤・生活指導を受けた群の費用対効果分析が実施され、本検査の増分費用対効果比
(ICER)は£4500であり、UK NHSで採用される閾値£20,000を大きく下回り
医療経済性が示されている。
604

CFR/IMR
(同額を要望)