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提案書04(0599頁~0801頁)医療技術評価・再評価提案書 (53 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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研究結果

内視鏡的乳頭切除術の単独のシステマティックレビュー(29論文1751例)によれば(文献3)、完全切除率は94.2%であり、偶発
症発生率は24.9%であった。最も多い偶発症は急性膵炎で11.9%、次いで出血が10.6%であった。
十二指腸乳頭部腫瘍に対する内視鏡的乳頭切除術(EP)と膵頭十二指腸切除術(PD)を比較したシステマティックレビューによれ
ば(文献4)、R0切除率は、EPで76.6%、PDで98.9%であった。しかし、EPは遺残病変に対して追加治療を行えるため、再発率
はEPで13%、PDで14.2%と同等の結果であった。そして偶発症率は、EPで24.7%、PDで44.7%であった。

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

2b

ガイドライン等での位置づけ

⑥普及性

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載する。)

年間対象患者数(人)

100

国内年間実施回数(回)

100

・膵管と胆管進展を認めない乳頭部腺腫に対して内視鏡的乳頭切除
を強く推奨する(欧州消化器内視鏡学会ガイドライン2021)
・内視鏡的乳頭切除術は乳頭部腺腫に行うことを提案する(本邦の
EP診療ガイドライン2022)

※患者数及び実施回数の推定根拠等

現在多施設共同研究で国内約20施設におけるEP治療成績を後方視的に追跡調査している。そのデータ(未公表)によれば、10年
間で約1000件の症例が登録されている。その数値を元に対象患者数と年間実施回数を算出した。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

既に欧州では2021年に欧州消化器内視鏡学会(ESGE))から内視鏡的乳頭切除術のガイドラインが刊行され、乳頭部腺腫に対
して強く推奨されている(文献1)。本邦でも2022年に内視鏡的乳頭切除診療ガイドラインが日本消化内視鏡学会から発行さ
れ、乳頭部腺腫に対する治療法として提案されている(文献2)。また手技難易度が高く、ERCP関連手技、内視鏡的切除術や止
血術といった基本的な内視鏡手技を習得した消化器内視鏡専門医により手技を行うことが求められる。

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体制 消化器内科、内視鏡科などを標榜していること。胆道内視鏡検査を多数(年間100例以上)施行していること。
等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門性 消化器内視鏡専門医がいる
や経験年数等)
その他
2022年に日本消化内視鏡学会から発行されたEP診療ガイドライン
(遵守すべきガイドライン等その他の要 参考としては欧州消化器内視鏡学会(ESGE))から2021年に出た内視鏡的乳頭切除術のガイドライン
件)

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

内視鏡的十二指腸乳頭切除術は、臓器温存の観点も含めて外科的手術に比べて侵襲性の低い比較的安全な治療手技である。偶
発症発生率は24.9%で、最も多い偶発症は急性膵炎で11.9%、次いで出血が10.6%であった。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

現在、標準治療は外科的手術であるが、近年、内視鏡的治療を含む低侵襲治療が求められており、良性腫瘍であることからも
低侵襲である内視鏡的治療の選択肢があることは社会的にも妥当である。



妥当と思われる診療報酬の区分
⑩希望する診療
報酬上の取扱い

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

点数(1点10円)

50,000点

その根拠

内視鏡的消化管止血術4,600点、内視鏡的乳頭切開術 1.乳頭括約筋切開のみのもの11,270点、内視鏡的胆道ステント留置術
11,540点、内視鏡的膵管ステント留置術22,240点であることから

区分

区分をリストから選択

番号

特になし

技術名

特になし

具体的な内容

特になし
減(-)

プラスマイナス

予想影響額

対象なし

予想影響額(円)

138,000,000円

その根拠

膵頭十二指腸切除術の保険点数;91,410点
現在かかっている医療費:2,780,000円/28日入院
膵頭十二指腸切除術の保険点数;50,000点
当該技術導入後の医療費:1,400,000円/14日入院
影響額
2,780,000円-1,400,000円=1,380,000円
さらに年間100名の患者が、手術ではなく内視鏡治療を受けた場合、278,000,000円-140,000,000円=138,000,000円

備考

この手技が保険適応となった際には、多大な医療費削減に繋がると考えられる。

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
(主なものを記載する)

十二指腸内視鏡、ポリペクトミー・スネア、回収ネット、胆管・膵管ステント、止血用クリップ、静脈鎮静、呼吸・心電図モ
ニター

⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等

3)調べていない

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

特になし

⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い

d. 届出はしていない

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