提案書06(0999頁~1199頁)医療技術評価・再評価提案書 (51 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
280204
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
乳癌サーベイランス
一般社団法人
日本人類遺伝学会
16乳腺外科
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
25産婦人科・産科
関連する診療科(2つまで)
38その他(診療科名を右の空欄に記載する。)
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無
有
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する
提案当時の医療技術名
令和4年度
乳癌サーベイランス
有
追加のエビデンスの有無
E
診療報酬区分
診療報酬番号
再評価区分(複数選択可)
202,002,D215
1-A
算定要件の見直し(適応)
1-B
算定要件の見直し(施設基準)
該当する場合、リストから○を選択
1-C
算定要件の見直し(回数制限)
該当する場合、リストから○を選択
2-A
点数の見直し(増点)
該当する場合、リストから○を選択
2-B
点数の見直し(減点)
○
該当する場合、リストから○を選択
3
項目設定の見直し
該当する場合、リストから○を選択
4
保険収載の廃止
該当する場合、リストから○を選択
5
新規特定保険医療材料等に係る点数
該当する場合、リストから○を選択
6
その他(1~5のいずれも該当しない)
該当する場合、リストから○を選択
「6
提案される医療技術の概要(200字以内)
遺伝診療科
その他」を選んだ場合、右欄に記載
遺伝性乳癌卵巣癌症候群と診断された乳癌と卵巣癌以外の癌発症者および癌未発症患者(血縁者を含む)に対して、乳房造影MRI、マンモグラ
フィ、超音波を用いた乳癌サーベイランス検査を施行する。乳房造影MRI検査によるサーベイランスはBRCA病的バリアント保持者の早期乳癌発見
率が2倍となる事が報告されており、MRIで指摘された微小病変に対するMRIガイド下生検は保険収載されている。
文字数: 187
再評価が必要な理由
遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)の卵巣癌既発症者および片側乳癌既発症者に対する乳癌サーベイランスは、2020年4月より保険収載となった。
遺伝的に乳癌の高リスクであるBRCA病的バリアント保持者の二次予防として、特に乳房造影MRIの有用性が指摘されており、癌の検出率が向上
し、間接的に生命予後が改善されたと報告されている(文献1, Kriege et al. N Eng J Med. 2004; 351:427-37.)。NCCNガイドラインでは、
BRCA病的バリアント保持者はMRIとマンモグラフィを併用したサーベイランスを推奨しており、本邦のガイドライン(日本乳癌診療ガイドライン
および遺伝性乳癌卵巣癌診療ガイドライン2021年版)においても年に1回の乳房造影MRI検査が推奨されている。以上のように確立されたエビデン
スを有する乳癌サーベイランス手法であり、卵巣癌既発症例や片側乳癌既発症例と同じ乳癌ハイリスクであるにも関わらず、現行の一部の癌既発
症者のみが保険適応となることは不合理・不公平である。整合性及び乳癌ハイリスクへの適切な乳癌予防医療を提供するために、BRCA病的バリア
ント保持者に対する乳癌サーベイランスの対象の適応拡大を保険収載できるようにすべきである。
【評価項目】
①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)
BRCA病的バリアント保持者を含む乳癌ハイリスク女性に対し、乳房造影MRIによるサーベイランス手法は海外では一般的に行われている。BRCA陽
性乳癌は悪性度が高い事が知られており、特にBRCA1では約70%がトリプルネガティブタイプの乳癌を発症する。これらの悪性度が高い浸潤性乳
癌は術後後療法として化学療法を行うことが一般的であるため、stage0、1の早期乳癌発見を目指す必要がある。マンモグラフィ、乳房超音波に
加えて乳房造影MRIを併用したサーベイランス方法は、早期乳癌発見率の向上と生命予後の改善が報告されている。また、BRCA病的バリアント保
持者の乳癌は若年で発症(約10歳程度)する傾向がある。30~40代の女性の乳腺は高濃度乳腺である事が多く、マンモグラフィの有用性が低く
MRIの感度が高い事も知られている。本邦は国民当たりのMRI所有台数が世界で一番多く、MRIを用いたサーベイランスを行う事が十分可能な体制
である。乳癌および卵巣癌以外の癌既発症または癌未発症BRCA病的バリアント変異保持者は、その時点では乳癌を発症していないだけであり、卵
巣癌を発症し乳癌を発症していない女性(現在の保険収載対象)と同様に生涯乳癌罹患リスク70%を約束された対象である。悪性度の高い乳癌を
早期発見する事で、術後補助療法費用や再発治療費用の削減につながると考えられる。卵巣癌罹患・片側乳癌罹患を問わず、乳癌発症母地である
乳腺を持つ(リスク低減乳房切除を施行していない)BRCA病的バリアント保持女性に対し、エビデンスに基づいた適切な医学的管理の提供を、限
定する事なく保険適用下で行うべきである。
②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項
・対象とする患者
癌未発症BRCA1/2病的バリアント保持者、卵巣癌または片側乳癌以外の癌既発症BRCA1/2病的バリアント保持者
・医療技術の内容
年1回の乳房造影MRI、マンモグラフィ、乳房超音波
・点数や算定の留意事項
現状の点数と同じ
E
診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)
202,002,D215
医療技術名
乳癌サーベイランス
1049