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提案書06(0999頁~1199頁)医療技術評価・再評価提案書 (81 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

282102

提案される医療技術名

アクチグラフ

申請団体名

日本睡眠学会
21精神科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

22小児科
関連する診療科(2つまで)
02呼吸器内科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年度)
「実績あり」の
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する

令和4年度
アクチグラフ



追加のエビデンスの有無

提案される医療技術の概要
(200字以内)

アクチグラフは、加速度の長期間記録器の総称である。多くは腕時計型のウェアラブルデバイスで、非利き腕の手首に装着
し、得られた時系列的な体動記録を演算し、睡眠覚醒を判定する軽量かつ携帯型の装置である。加速度の記録方式の改訂によ
り睡眠状態への感度が高められてきたが、最近では機械学習の手法を用い、世界最高精度の特異度を実現したアルゴリズム
が、世界に先駆け日本で開発され、より正確な判定が可能となった。

文字数: 197
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

睡眠障害

(不眠症、概日リズム睡眠障害、中枢性過眠症)

近年、睡眠覚醒リズムは心身の健康指標として注目され、ウェアラブルデバイスによるデータ取得が普及している。アクチグ
ラフは終夜睡眠ポリグラフィを代替できる精度の高さを特徴とする安価かつ手軽な医療機器で、最大4週間の縦断評価により
多くの睡眠障害の診断・治療に貢献する。不眠症治療における睡眠薬の適正使用の最大の障壁は、実際の睡眠時間と主観的な
睡眠時間の乖離、すなわち睡眠状態誤認である。アクチグラフはこの睡眠時間の過小評価を把握できる唯一の手法であり、薬
物を用いない対面治療においてはその併用が必須となる。当検査の保険収載により睡眠薬の不適切使用の是正、ひいては医療
費の削減が実現されることが期待される。

文字数: 299
【評価項目】

①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

不眠症とは、入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒などの睡眠問題があり、そのために日中に倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲
低下などの不調が出現する疾患である。一般成人の30〜40%が何らかの不眠症状を有し、加齢とともに不眠症状は増加し、60
歳以上では半数以上に認められる。不眠と日中の不調が週に3日以上あり、それが3カ月以上続く慢性不眠症は成人の約10%に
見られ、その多くに睡眠時間を過小評価する睡眠状態誤認が認められる。原因はストレス、精神疾患、神経疾患、アルコー
ル、薬剤の副作用など多岐にわたる。東日本大震災や新型コロナウイルス感染症などの大きな災害があった後には一過性に増
加する。

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

無拘束て

利き腕と反対側の手首や足首に時計型加速度センサーを装着し、数日から最大4週間程度装着したままにし、自動的
に活動/休止リズムサイクルを記録する。その後、活動数をもとにデータ解析を行い、各装置の睡眠/覚醒アルゴリズムを利用
して睡眠/覚醒判定を行う。

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号

237

医療技術名

終夜睡眠ポリグラフィ検査

既存の治療法・検査法等の内容

睡眠時に多数の電極等を装着し、脳波、オトガイ筋電図、眼球運動、呼吸機能、下肢筋電図などを測定し、睡眠障害の有無お
よび睡眠の量的質的状態を測定する技法である。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

研究結果

睡眠の質的判定についてはPSG検査に劣るが、睡眠覚醒(量的)判定については同等で、さらに4週間迄の連続検査が可能なため
不眠評価や薬効判定等に有効な方法である。PSG検査の1/8程度の費用で、最大でPSG検査10数回分の情報を得ることができ
る。追加の人件費はほぼ発生せず、収納スペースも僅かである。
81研究のメタ解析(2018)で、PSGとの高い相関性、睡眠日誌では抽出できない臨床情報取得への有用性が確認され、GRADEシ
ステムで不眠症や概日リズム障害の診断、過眠症における睡眠不足の除外などを目的とした臨床使用が推奨されている。
1a

ガイドライン等での位置づけ

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載する。)

1079

米国睡眠医学会の2018年の診療ガイドラインにて成人及び小児の睡
眠障害の評価において有用なツールとして記載されている