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提案書06(0999頁~1199頁)医療技術評価・再評価提案書 (56 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険既収載技術用)
整理番号

280205

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

BRCA1/2遺伝子検査(HBOC)
一般社団法人

38その他(診療科名を右の空欄に記載する。)

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

日本人類遺伝学会
遺伝診療科

16乳腺外科
関連する診療科(2つまで)
25産婦人科・産科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する

提案当時の医療技術名

リストから選択



有無をリストから選択

追加のエビデンスの有無
診療報酬区分
診療報酬番号

再評価区分(複数選択可)


D006-18(02)
1-A

算定要件の見直し(適応)

1-B

算定要件の見直し(施設基準)

該当する場合、リストから○を選択

1-C

算定要件の見直し(回数制限)

該当する場合、リストから○を選択

2-A

点数の見直し(増点)

該当する場合、リストから○を選択

2-B

点数の見直し(減点)

該当する場合、リストから○を選択



項目設定の見直し

該当する場合、リストから○を選択



保険収載の廃止

該当する場合、リストから○を選択



新規特定保険医療材料等に係る点数

該当する場合、リストから○を選択



その他(1~5のいずれも該当しない)

該当する場合、リストから○を選択

「6
提案される医療技術の概要(200字以内)
文字数: 107

再評価が必要な理由



その他」を選んだ場合、右欄に記載

EDTA採血管に採取した患者の全血検体を、衛生検査所へ輸送する。ゲノムDNAを抽出し、BRCA1及びBRCA2遺伝子を次世代シーケンサーまたはサン
ガー法によるシークエンシング、マルチプレックスPCRにより検出する。

本検査は、承認時の通知の(2)では本検査の対象を、乳癌・卵巣癌・膵癌・前立腺癌を対象としたPARP阻害剤のコンパニオン診断、および遺伝性
乳癌卵巣癌症候群(HBOC)が疑われる一部の乳癌患者及び卵巣癌患者に限定しているが、同通知の(3)で参照することとされている。HBOC診断目的
のBRCA1/2遺伝子検査は、乳癌並びに卵巣癌既発症者に限定されている。遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療ガイドライン2021年版では、乳癌や卵巣癌
以外のHBOC関連癌である膵癌、前立腺癌からBRCA1/2に一定以上の病的バリアントを保持すると推定される遺伝性乳癌卵巣癌症候群疑い例の患者
も本検査の対象となる、と記載されており著しく整合性を欠いている。なお、本検査を施行し病的バリアント保持者を同定し予防介入(リスク低
減手術等)を行うことによる予後改善効果は、乳癌や卵巣癌の発症未発症を問わないことも示されている(文献1)。

【評価項目】

①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)

BRCA1/2変異保持者は常染色体顕性(優性)遺伝形式の高浸透率遺伝子である。BRCA1/2の癌未発症変異保持者を対象とした前向きコホート研究の
結果、女性では70歳までの乳癌罹患率は約70%、卵巣癌罹患率は44%(文献2)と報告されている。また、日本人の膵癌・前立腺癌の大規模症例対
照研究の結果、膵癌:BRCA2オッズ比14.7、BRCA1オッズ比13.4 (Mizukami et al. EBioMedicine. 2020;60:103033)、前立腺癌:BRCA2オッズ比
5.65、BRCA1オッズ比2.27 (Momozawa et al. J Natl Cancer Inst. 2020;112:369-376)であった。このような癌易罹患性の体質に対し、サーベイ
ランスや予防切除などの予防介入により生存率の向上が明らかになっており、国内のガイドライン(遺伝性乳癌卵巣癌診療ガイドライン)でも、
BRCA1/2未発症変異保持者も対象となっている。乳癌や卵巣癌以外のHBOC関連癌である膵癌、前立腺癌からBRCA1/2に一定以上の病的バリアントを
保持すると推定されるHBOC疑い例の患者に対しBRCA1/2遺伝子検査を行うことは、癌易罹患性の対象を明らかにすることであり、不要な予防医療
の提供及び医療費を削減し、真に適切な対象への予防介入が可能となる。

②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項

・対象とする患者
乳癌,卵巣癌,前立腺癌,膵癌を発症しており、BRCA1/2に一定以上の割合で病的バリアントを保持すると推定される
・医療技術の内容
血液より精製しDNAから当該遺伝子をPCR法により増幅し、血縁者やがん遺伝子パネル検査等で既に確認されている変異部位を含むシークエンス
またはMLPA法検査、あるいは既に承認されているBRCA1/2遺伝子検査(HBOC)(SRL等)
・点数や算定の留意事項
D006-18を参考とする


診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)

D006-18(02)

医療技術名

BRCA1/2遺伝子検査(HBOC)

③再評価の根
拠・有効性

癌未発症者を含むBRCA変異保持者に対する予防介入は、乳房MRIによる乳房サーベイランスによる早期乳癌発見率の向上(Riedl et al. J Clin
Oncol. 2015;33:1128-35)と予後の改善(Evans et al. Breast Cancer Res Treat. 2014;145:663-72.)、リスク低減乳房術による乳癌発症率
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 90%以上の減少(De Felice et al. Ann Surg Oncol. 2015;22:2876-80.)、リスク低減卵管卵巣摘出術による死亡リスク60%減少(Domchek et
al. JAMA. 2010;304:967-75)、などで示されている。本邦においても、遺伝性乳癌卵巣癌と診断された患者に対してリスク低減乳房切除術およ
後等のアウトカム
びリスク低減卵管卵巣摘出術を実施することの費用対効果をマルコフモデルを用いて解析し、予防介入が医療経済的にも益があることが示されて
いる(文献4)。

ガイドライン等での位置づけ

遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)診療ガイドライン2021年版
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す ・乳癌,卵巣癌,前立腺癌,膵癌を発症しており、BRCA1/2に一定以上の割合で病的バリア
る。)
ントを保持すると推定される

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