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提案書06(0999頁~1199頁)医療技術評価・再評価提案書 (65 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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概要図書式

提案番号(6桁)

申請技術名

申請学会名

280206

卵巣がんサーベイランス(乳癌発症者限定の解除)

日本人類遺伝学会

BRCA1/2病的バリアント保持が判明し、遺伝性乳癌卵巣癌と診断された女性に対し、
乳癌既往によらず早期発見のための卵巣がんサーベイランスを提供する.
【技術の概要】 BRCA1/2病的バリアント保持女性に対し、卵巣がんサーベイランスを適応する.
【対象疾患】

がんの既往に関わらずBRCA1/2病的バリアント保持が判明した女性.

【既存の治療法との比較】
一般女性における卵巣癌サーベイランス(経腟超音波検査や腫瘍マーカー血清
CA125等)を実施することで、スクリーニングを実施しない群と比較して、計算上
HR0.80と有意な死亡率の低減が期待されるという予後改善効果が算出された.
卵巣癌サーベイランスで期待される
卵巣癌早期発見による予後改善効果
スクリーニングなし

卵巣癌サーベイランス
(経腟超音波+血清CA125)

(参考文献3: Jacobs et al., Lancet. 2016; 387(10022))

進行期での発見が多く予後不良な卵巣癌に対し、RRSOを実施するまでの期間、
BRCA1/2病的バリアント保持女性に対して卵巣癌サーベイランスを実施する意
義がある.現行では乳癌未発症者が対象となっていないことの是正が必要である.
【有効性及び診療報酬上の取扱い】

HBOCガイドライン

【卵巣癌BQ3】
リスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)が実施されない
場合、30-35歳から医師の判断で経腟超音波検査
及び血清CA125検査を考慮してもよい.ただし、これら
のサーベイランス法がRRSOの代替法として妥当であるこ
とを示すエビデンスはない.

参考文献1:遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療ガイドライン2021年版
(日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構JOHBOC編), p179

患者・市民向けガイドブック
【Q42】
卵巣がんのサーベイランスでは、卵巣がんを予防すること
ができません。リスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)
を選択しない場合に限り、経腟超音波検査と腫瘍マー
カーCA125の測定を行うことを検討します.
参考文献2:遺伝性乳がん卵巣がんを知ろう!みんなのためのガイド
ブック2022年版 (ゲノム情報を活用した遺伝性腫瘍の先制的医
療提供体制の整備に関する研究班 編), p146

国内で提供されている医療
乳癌発症の有無に関わらず、卵巣癌リスクの高いBRCA1/2病的バリア
ント保持者に対し、超音波検査や腫瘍マーカー(CA125)等による卵巣
癌サーベイランスを実施することが提案されている.

BRCA1/2病的バリアント保持が判明した女性に対する卵巣がんサーベイランスを行う.
1063
卵巣癌サーベイランスとして超音波検査(D215 530点), 腫瘍マーカー(D009(11) 140点)