参考資料2:孤独・孤立対策の重点計画(令和4年12月26日孤独・孤立対策推進会議決定) (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.cao.go.jp/kodoku_koritsu/torikumi/suishinhonbu/dai1_shiryou.html |
出典情報 | 孤独・孤立対策推進本部(第1回 4/19)《内閣府》 |
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大臣で構成する「孤独・孤立対策に関する連絡調整会議」及び「孤独・孤立対策推進会議」
を定期的に開催し、政府全体として総合的な孤独・孤立対策を検討・推進している。
〇 我が国では、今後、単身世帯や単身高齢世帯の増加が見込まれる中で、孤独・孤立の
問題の深刻化が懸念される。このため、今後、新型コロナウイルス感染拡大が収束したと
しても、我が国の社会に内在する孤独・孤立の問題に対して、政府として必要な施策を不
断に検討した上で着実に実施することが必要である。
2.孤独・孤立対策の基本理念
(1)孤独・孤立双方への社会全体での対応
○ 孤独・孤立は、人生のあらゆる場面において誰にでも起こり得るものであり、支援を求め
る声を上げることや人に頼ることは自分自身を守るために必要であって批判されるべきも
のではない。
また、孤独・孤立は、当事者 1個人の問題ではなく、社会環境の変化により当事者が孤
独・孤立を感じざるを得ない状況に至ったものである。孤独・孤立は当事者の自助努力に
委ねられるべき問題ではなく、現に当事者が悩みを家族や知人に相談できない場合があ
ることも踏まえると、孤独・孤立は社会全体で対応しなければならない問題である。
○ 「人間関係の貧困」とも言える孤独・孤立の状態は、「痛み」や「辛さ」を伴うものであり、
心身の健康面への深刻な影響 2や経済的な困窮等の影響も懸念されており、孤独・孤立
は命に関わる問題であるとの認識が必要である。
○ 一般に、「孤独」は主観的概念であり、ひとりぼっちと感じる精神的な状態を指し、寂しい
ことという感情を含めて用いられることがある 3。他方、「孤立」は客観的概念であり、社会
とのつながりや助けのない又は少ない状態を指す。
概念は異なるが相互に関連する「孤独」と「孤立」の問題としては、
・ 社会とのつながりが少なく「孤立」しており、不安や悩み、寂しさを抱えて「孤独」である
場合がある
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孤独・孤立の問題を抱えている、あるいは孤独・孤立に至りやすいと現在一定程度認識されている当事者として、例えば、生活困窮状態の人、
ひきこもりの状態にある人、メンタルヘルスの問題を抱える人、妊娠・出産期の女性、子育て期の親、ひとり親、新型コロナウイルス感染拡大に
起因する不本意な退職や収入減など様々な困難や不安を抱える女性、DV 等の被害者、こども・若者、学生、不登校の児童生徒、中卒者や高
校中退者で就労等をしていない人、独居高齢者、求職者、中高年者、社会的養護出身の人、非行・刑余者、薬物依存等を有する人、犯罪被害
者、被災者、心身の障害あるいは発達障害等の障害のある人や難聴等の人、難病等の患者、外国人、在外邦人、ケアラー、LGBTQ の方等が
考えられる。ただし、孤独・孤立は誰にでも起こり得ることから、孤独・孤立対策はすべての国民が対象となる。
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英国では、孤独は肥満や認知症、高血圧のリスクを高める等の健康被害をもたらす、社会的なつながりが弱いと1日 15 本の喫煙と同程度の
健康への悪影響がある、社会的孤立は健康格差に影響を与えるとの研究がある。
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英国における「孤独」の定義は「交友関係の欠如や喪失という主観的で好ましくない感情。現在有する社会的関係の量や質と望んでいる社会
的関係の量や質との間にミスマッチがある時に生じる。」とされている。
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