提案書10(1802頁~2002頁)医療技術評価・再評価提案書 (159 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
2017年に行われたAMED主催の多施設共同研究(鼻副鼻腔悪性腫瘍に関する内視鏡下頭蓋底手術の標準化を目指した多施設共同
研究)において、日本耳鼻咽喉科学会認定施設633施設にアンケート調査を行ったところ、433施設(回収率68.4%)が回答
し、228施設が手術を施行し、内視鏡下単独もしくは併用した手術治療を施行している施設が86.3%(196施設)存在した。実
施にあたっては当該領域の解剖に精通し、また、必要に応じて外切開への移行や併用ができるよう外切開手術の手技にも習熟
した医師が行うことが望ましい。
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体制 耳鼻咽喉・頭頸部外科(鼻科手術指導医および頭頸部がん専門医の存在)
等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門性 医師3名、看護師2名。執刀医は、鼻科手術指導医もしくは頭頸部がん専門医から指導医レベルであること。
や経験年数等)
その他
悪性腫瘍の治療に対して包括的ながん治療の知識(腫瘍の性質、術前および術後の化学療法や放射線治療のプランニングな
(遵守すべきガイドライン等その他の要 ど)を要する
件)
⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
先述の多施設共同研究での調査【内視鏡下手術群51症例】(外切開群30例と比較)では、術後出血0%(0%)、髄液漏および
髄膜炎2.0%(3.3%)、視力障害0%(3.3%)、嗅覚障害21.6%(30.0%)であり、外切開群と比較し少ない傾向であった。
(括弧内は外切開群の成績)
⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
内視鏡下手術の精度を活用した良好な局所制御、外切開を回避した整容面でのメリット、患者の高齢化が進む現代において
は、低侵襲手術の提案は倫理的にも、社会的にも十分に妥当と考える。
K
妥当と思われる診療報酬の区分
点数(1点10円)
⑩希望する診療
報酬上の取扱い
その根拠
127,466点
①鼻副鼻腔悪性腫瘍手術(K343 1)切除;25,040点、②鼻副鼻腔悪性腫瘍手術(K343 2)全摘;49,690点 近似する手術は
この2つとなる。切除に伴う専門的な知識、難易度、そして使用が不可欠な特殊機器(内視鏡用のドリル、止血鉗子、ディス
ポーザブルのものが多い)の必要性からこれらの手術より高い点数が必要と判断した。外保連試案ID:S94-0141860 外保連
試案費用(人件費+償還できない材料等):人件費1,056,780円と償還できない費用217,883円から127,466点を希望 技術度D
医師3名、看護師2名、手術時間360分
区分
関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)
予想影響額
番号
技術名
特になし
特になし
具体的な内容
なし
プラスマイナス
予想影響額(円)
1症例あたり25,664点の医療費削減
その根拠
これまでの鼻副鼻腔悪性腫瘍手術では、14日間以上の入院が必要となるが、本術式の平均入院期間は7日間であるため、およ
そ20万円の医療費を削減できると考える。
減(-)
手術点数は未定のため、手術算定点数の増減は加えていない。
備考
⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
鼻副鼻腔手術用内視鏡システム、鼻副鼻腔手術支援機器(ドリル)、ナビゲーションシステム
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
2)調べたが収載を確認できない
1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等
⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い
d. 届出はしていない
⑭その他
特になし
⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等
特になし
⑯参考文献1
1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Endoscopic resection of sinonasal malignancy: A sysytematic review and meta-analysis.
RB Rawal, Z Farzal, JJ Federspiel, et al.
Otolaryngol Head Neck Surg. 2016;155(3):376-86.
4)概要
320の研究報告の系統的レビューにより鼻副鼻腔悪性腫瘍に対する内視鏡下手術の治療成績を検討した結果からは、生存率(2
年および5年の全生存率;85.8%と83.5%)は外切開手術に遜色なく、更にいくつかの報告では外切開手術以上の良好な治療
成績であった。
1)名称
⑯参考文献2
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要
⑯参考文献3
1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要
Outcome results of endoscopic vs craniofacial resection of sinonasal malignancies: a systematic review and
pooled-data analysis.
TS Higgins, B Thorp, RA Rawalings, et al.
Int Forum Allergy Rhinol. 2011;1(4):255-61.
系統的レビューにより、鼻副鼻腔悪性腫瘍に対する内視鏡下前頭蓋底手術と開頭による頭蓋底手術例を比較し、5年全生存率
は内視鏡で87.4%、開頭で76.8%、同様に疾患特異的生存率94.7%と87.7%、局所制御率89.5%と77.2%と内視鏡下頭蓋底手
術は開頭手術に比較し遜色ない治療成績であった。
Endoscopic endonasal approach for sinonasal and anterior skull base malignancies in the elderly.
D Lepera, F Leone, L Volpi, et al.
Head Neck 2018;40:917-26.
70歳以上の高齢者(203名)と70歳未満の患者(397名)を対象として内視鏡下前頭蓋底手術のアウトカムを比較した結果で
は、全生存率、疾患特異的生存率および無再発生存率とも両者に有意な差を認めず、また術後の合併症においても両者に有意
な差を認めなかった.
1960