よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


提案書10(1802頁~2002頁)医療技術評価・再評価提案書 (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

323102
関節内変形治癒骨折矯正手術
日本骨折治療学会

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

30整形外科
00なし

関連する診療科(2つまで)
00なし

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する

令和4年度

関節内変形治癒骨折矯正手術

追加のエビデンスの有無



提案される医療技術の概要
(200字以内)

関節内骨折変形治癒による関節面の不整は、疼痛や関節可動域制限など関節機能の著しい障害をきたし、将来的に変形性関
節症を惹起します。そのため治療に際し可能な限り正確な解剖学的整復が要求されます。本病態に対する手術は既存の関節
外の変形治癒骨折矯正手術(K057)よりもはるかに難易度が高く、経験と高度な技術が必要とされ、ナビゲーションシステム
など別途請求が認められていない器材、材料を数多く使用します。

文字数: 198
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

関節内変形治癒骨折

上腕骨、大腿骨、前腕骨などの関節外骨折変形治癒に対する矯正骨切り術は、緻密な術前計画と正確な手技を必要な習熟を
要する手術であり、現在の社会保険診療報酬で技術評価を受け、高い診療報酬が認められています。一方、関節内骨折変形
治癒に対する矯正骨切り術は、患部へのアプローチや骨切り操作など関節外の手術よりも明らかに難易度が高く、経験と高
度な技術が必要とされ、別途請求が認められていない器材、材料も数多く使用します。関節内変形治癒骨折矯正手術は、手
術に要する時間、技術度などあらゆる観点から関節外の変形治癒骨折矯正手術とは区別されるべき手術です。改正による追
加にてこの手技の保険収載を切に希望致します。

文字数: 297
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

対象は転位を遺残して癒合した関節内骨折で関節可動域制限、運動時痛などの症状を呈する患者で年齢は問いません。

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

X線透視装置、関節鏡、ナビゲーションシステムなどを駆使し、関節内に遺残したgapやstep-offを矯正して解剖学的な関節
の形状を回復する本技術は、経験と高度な技術を必要とする難易度の高い手術です。本手術により関節内骨折変形治癒患者
の関節機能を回復し将来的な変形性関節症の発生を防ぐことができます。

③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)

区分


057 1,2,3
変形治癒骨折矯正手術

既存の治療法・検査法等の内容

現在の診療報酬では、「変形治癒骨折矯正手術」(K057 1,2,3/1肩甲骨、上腕、大腿 2前腕、下腿 3鎖骨、膝蓋骨、手、足、
指(手、足) その他)での取り扱いになっています。この手術は、文字通り変形を遺残して癒合した骨に対し、骨切りを施行
して変形矯正する技術で、一般的には骨の関節外部分に対して施行されます。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

手術

番号
医療技術名

研究結果

「関節」は移動・運動の役割を担う運動器の重要かつ中心的な器官です。その関節機能がひとたび損なわれると、日常生活を
送るのに最低限必要な動作、例えば歩行、食事、トイレ、着替え、などにも大きな支障が生じます。
関節内変形治癒骨折による関節面の不整は、疼痛や可動域制限など関節機能の著しい障害をきたし、また将来的に変形性関
節症を惹起します。そのため関節内変形治癒骨折の治療においては可能な限り正確な解剖学的整復が要求されます。
関節内変形治癒骨折矯正手術は、関節を解剖学的に再建することにより潤滑な関節可動性を回復し、日常生活の質を格段に
向上します。本矯正手術は、上述の通り、術前計画、アプローチ、骨切り・矯正操作、骨片固定、後療法などあらゆる点で
関節外の変形治癒骨折矯正手術よりもはるかに難易度が高く、経験と高度な技術が必要とされます。また、関節鏡、ナビ
ゲーションシステムなど別途請求が認められていない器材、材料を数多く使用します。手術時間も長く、1. 肩、股、膝で
5-6時間、 2. 胸鎖、肘、手、足 5時間程度 3. 肩鎖、指(手、足)で4時間程度を必要とします。したがって、関節内
変形治癒骨折矯正手術は、手術に要する時間、技術度などあらゆる観点から既存の関節外の変形治癒骨折矯正手術(K057)と
は区別されるべき手術です。
変形を遺残して癒合した関節内骨折骨折は種々の原因で変形性関節症を続発することは明らかであり、許容できる関節不適
合性の程度は関節により異なります。手術により関節面不整を矯正することは関節症性変化発生のリスクを低くします。
(Orthop Clin North Am. 2018 Apr:49(2):167-180) ケースシリーズ、後向き研究ではありますが、主要関節(肘関節、膝
関節、足関節等)の関節内骨折変形治癒症例が自然経過により関節症性変化を続発すること、また関節内矯正骨切り術を施
行することにより臨床成績、X線学的評価が改善することが数多く報告されています。(Foot Ankle Int. 2018 Dec:
39(12): 1457-1463, Arch Orthop Trauma Surg. 2019 Mar: 139(3): 323-329, 等)
5

ガイドライン等での位置づけ
年間対象患者数(人)
⑥普及性
国内年間実施回数(回)
※患者数及び実施回数の推定根拠等

ガイドライン等での記載なし(右欄にガイドライン等の
ガイドライン収載の見込みなし
改訂の見込み等を記載する。)
290
290
社会医療診療行為別調査および日本骨折治療学会評議員を対象としたアンケート調査より類推

1807