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提案書10(1802頁~2002頁)医療技術評価・再評価提案書 (163 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

330104
内視鏡下上咽頭擦過療法(Endsocopic Epipharyngeal Abrasive Therapy:E-EAT)
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
27耳鼻咽喉科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

00なし
関連する診療科(2つまで)
00なし

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医療
技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年度)

リストから選択

「実績あり」の
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する
有無をリストから選択

追加のエビデンスの有無
提案される医療技術の概要
(200字以内)

電子鼻内視鏡を鼻腔から挿入してモニターで上咽頭を明視野に置いた上で、対側の鼻腔または口腔から0.5-1%塩化亜鉛溶液
を浸した鼻綿棒または巻綿子を用いてそれぞれ経鼻的または経口的に病変部位を中心に上咽頭粘膜全体を擦過する。操作関与
時間は約30分、実施頻度は1-2週に1回、4回を1クールとして2-4クール行う。

文字数: 154
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
文字数: 203

慢性上咽頭炎
本治療法は盲目的な処置である既存の方法(口腔、咽頭処置、J098、16点)と異なり、鼻内視鏡で上咽頭を直視することに
よって、正確に病変部位を診断し、かつ安全で効率的に処置することができる。内視鏡下に行うために、①高額な医療機器:
鼻内視鏡システム(約400万円)、②高度な技術(講習を受講することによって取得可能)、③操作関与時間延長(約30
分)、③術者1名の他に、介助者(看護師)1名の介助、が必要となる。

【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

内視鏡で上咽頭に炎症所見(上咽頭粘膜の発赤、腫脹、後鼻漏、痴疲および擦過時の出血)があり、頭痛・咽頭違和感,咽頭
痛,耳痛,鼻閉、後鼻漏、頭痛、肩こり,慢性咳、疲労感、めまい感などの慢性上咽頭炎の諸症状を訴える成人症例

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

電子鼻内視鏡を鼻腔から挿入してモニターで上咽頭を明視野に置いた上で、対側の鼻腔または口腔から0.5-1%塩化亜鉛溶液
を浸した鼻綿棒または巻綿子を用いてそれぞれ経鼻的または経口的に病変部位を中心に上咽頭粘膜全体を擦過する。操作関与
時間は約30分、実施頻度は1-2週に1回、4回を1クールとして2-4クール行う。

③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)

区分



番号
医療技術名

98
口腔、咽頭処置

既存の治療法・検査法等の内容

盲目的に経鼻または経口腔から0.5-1%塩化亜鉛を綿棒や巻綿子を用いて上咽頭に塗布、擦過する。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

研究結果

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

・有効性:現行の口腔、咽頭処置(上咽頭処置)に 比較して、上咽頭を内視鏡で直接観察するので、診断の正確性および処
置の安全性、および治療効果は格段に向上する。
・効率性:診断の正確性および処置の安全性および改善率の向上によって、現行の口腔、咽頭処置(上咽頭処置)を行ってい
る患者の多くが内視鏡下上咽頭擦過療法に移行する。

現在、日本口腔・咽頭科学会上咽頭擦過療法検討委員会で上咽頭擦過両表の有効性について前向き調査を行っている(目標
190例)。本年3月の集計では週1回の本処置を8週続けた130例を解析した結果、いずれの症状(VAS)が治療前に比較して50%
以上に低下した(改善率100%)。また、新型コロナ感染後遺症24例の諸症状も全例改善した。死亡例、副作用は認めなかっ
た。科学的エビデンスも最近になって発表され、本治療が上咽頭粘膜における炎症性サイトカイン、ARS-CoV2受容体、インフ
ルエンザウイルス侵入因子、NO産生などを抑制することが報告されている。
2a

ガイドライン等での位置づけ
⑥普及性

年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)

ガイドライン等での記載なし(右欄にガイドライン等の
現在、ガイドラインを作成中である。
改訂の見込み等を記載する。)
144,960人
1,449,600回

※患者数及び実施回数の推定根拠等

2018年に発行され84,500部を突破した『つらい不調が続いたら慢性上咽頭炎を治しなさい』(堀田修 著)の出版社、あさ出版
がインターネットで行った調査では2023年2月8日の時点で上咽頭擦過療法(非内視鏡下を含む)を行っている耳鼻咽喉科施設
は全国5,828施設中457施設(7.8%)。一方、口腔咽頭科学会上咽頭擦過療法検討委員会が行ったアンケート調査(2020年11月
7日)では上咽頭擦過療法を行った初診患者数は直近1週間で1施設あたり平均6,1人であった。したがって年間患者数は6,1x年
間52週x457=144,960人となる。患者ひとりあたりの本治療の回数をドロップアウトをいれて平均10回と推定すると1,449,600
回となる。この数字は、口腔・咽頭処置の年間の算定回数はNDB(2020(令和2)年4月-2021(令和3)年3月診療分)では
3,381,713 回の約半数となる。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

耳鼻咽喉科専門医ではあれば、講習を受講することによって容易に取得可能な技術である。

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