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提案書10(1802頁~2002頁)医療技術評価・再評価提案書 (38 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

⑧点数等見直し
の場合

⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

問題なし

見直し前
見直し後

70,200
126,612

その根拠

原点数 70,200点は外保連試案による点に比べて56,412点低く、リンパ節郭清を施行した場合の加算が含まれていないことや人件費、難易度
等が原点数に十分に反映されているとは考えられないため増点の再評価が求められる。

区分

なし

その他(右欄に記載。)

番号
技術名

なし
なし

具体的な内容

なし
増(+)

プラスマイナス

⑩予想影響額

予想影響額(円)

209,120円

その根拠

現在の適用条件では2回に分けて手術を行っているためにかかっている医療費:K879-2 (腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術)70,200点+K627-2(2)(腹腔鏡下リンパ節郭清術(傍大動脈)35,500点 合計105,700点
当該適用拡大により1回手術で終わる場合のかかる医療費および増点要望分:K879-2 (腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術)126,612点

備考

原点数 70,200点は、リンパ節郭清を施行した場合の加算が含まれていないこと。また、人件費、難易度等が原点数に十分に反映されている
とは考えられないためK879-2の点数自体の増点要望も含めている。。

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
特になし
品、医療機器又は体外診断薬

⑫その他

特になし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

日本婦人科腫瘍学会、日本産科婦人科内視鏡学会

1)名称

子宮体がん治療ガイドライン2018年版

2)著者

日本婦人科腫瘍学会編

3)雑誌名、年、月、号、ページ

子宮体がん治療ガイドライン2018年版、金原出版、東京、2018

4)概要

CQ04(Page77-80)傍大動脈リンパ節郭清(生検)の意義と適応について、①正確な手術進行期決定に必要である(グレードA)とされ、
CQ12(Page104-107)腹腔鏡下手術の適応について、①推定I期子宮体がんのうち再発低リスク群に対して奨める(グレードB)。②推定I・II期
子宮体がんのうち再発中・高リスク群が疑われる場合にも考慮する(推奨グレードC1)。③進行例に対しては勧めない(推奨グレードC2)と
記載されている。現在2023年版を改訂中であり、概ね変わらないが、①推定Ⅰ期子宮体癌に対して推奨する。推奨の強さ 1 (↑↑) エ
ビデンスレベルB②推定Ⅱ期子宮体癌に対して提案する。推奨の強さ 2 (↑) エビデンスレベルC③進行例に対しては施行しないことを
提案する。 推奨の強さ 2 (↓) エビデンスレベルC に変更予定で、IA期のみならず、IB期やII期に対しても推奨することになる。

1)名称

産婦人科内視鏡手術ガイドライン2019年版

2)著者

日本産科婦人科内視鏡学会編

3)雑誌名、年、月、号、ページ

産婦人科内視鏡手術ガイドライン2019年版、金原出版、東京、2019

4)概要

CQ24(page 134-136)では、再発中・高リスクと推定されるI・II期子宮体がんに対して、腹腔鏡手術は推奨されるか?について、傍大動脈
リンパ節郭清を含めた子宮体がん根治手術において、腹腔鏡手術は開腹手術とならぶ選択肢として推奨する(推奨度2、エビデンスレベルB、
合意率100%)と示されている。現在、2024年発刊に向けて改訂中で、推奨することは変化ないと思われる。

1)名称

Uterine Neoplasms (Version 1. 2023) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology.

2)著者

National Comprehensive Cancer Network

3)雑誌名、年、月、号、ページ

NCCN guideline 2023, https://www.nccn.org/guidelines/guidelines-detail?category=1&id=1473

4)概要

米国のNCCNガイドラインでは、病変が子宮に限局される子宮体がん(IA期, IB期、II期、IIIC1、IIIC2期)では低侵襲手術(腹腔鏡手術、ロ
ボット手術)が標準手術であると記載されている。傍大動脈リンパ節郭清術は術後治療の決定のためにも重要な術式であり続けることが言及
されている。

1)名称

Laparoscopy versus laparotomy for the management of early stage endometrial cancer

2)著者

Galaal K, Donkers H, Bryant A, Lopes AD,

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Cochrane Database Syst Rev, 2018, 10(10):CD006655. doi: 10.1002/14651858.

4)概要

システマシックレビューによれば、腹腔鏡手術群と開腹手術群との間で再発リスクに有意な差はなく、死亡率にも差はなかった。また、周術
期死亡、輸血を必要とする女性、膀胱・尿管・腸・血管の損傷の割合にも有意な差はなかった。腹腔鏡手術群の女性は開腹手術群の女性より
も出血量が有意に少ないという結果であった。

1)名称

Oncologic outcomes for patients with endometrial cancer who received minimally invasive surgery: a retrospective observational
study

2)著者

Tanaka T, Ueda S, Miyamoto S, Terada S, Konishi H, Kogata Y, Fujiwara S, Tanaka Y, Taniguchi K, Komura K, Ohmichi M.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

International Journal of Clinical Oncology. 2020 Nov;25(11):1985-1994.

4)概要

本邦における909症例の子宮体癌に対する腹腔鏡下手術301例と開腹手術582例を後方視的解析した研究である。子宮体癌IA期、IB期、II期で
の比較では、3年無病生存率は腹腔鏡手術で90.5%、開腹手術85.5%、全生存率は91.3%、92.5%と両群間に有意な差はなかった。さらに、
子宮体癌IIIA期、IIIB期、IIIC期、IV期での比較では、3年無病生存率は腹腔鏡手術で74.5%、開腹手術51.5% (p=0.01)、全生存率は
92.3%、75.1%(p=0.03)と腹腔鏡手術で予後がよい結果であった。以上の結果から、本邦においても、子宮体癌において、IA期のみなら
ず、IB期、II期、IIIC1期、IIIC2期のような再発高リスクの子宮体癌においても腹腔鏡下手術は開腹手術に根治性で劣ることはないという結
果を導いた。

⑭参考文献1

⑭参考文献2

⑭参考文献3

⑭参考文献4

⑭参考文献5

※⑬については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等の関連団体
や研究者等の名称を記載すること。

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