提案書10(1802頁~2002頁)医療技術評価・再評価提案書 (76 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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※下記のように推定した根拠
厚生労働省の第7回NDBオープンデータによれば、2020年度(2020年4月-2021年3月)に行われた、K872-2腹腔鏡下子宮筋腫摘出術の件数は10,914
件、K877-2腹腔鏡下子宮全摘術は27,769件であった。産婦人科内視鏡手術ガイドライン2019年版では、腹腔鏡下子宮筋腫摘出術の約80%に組織回
収のためにモルセレータが使用されているとの記載がある。そのうち半数がIn-bag morcellationを行うと試算し、腹腔鏡下子宮筋腫摘出術でInbag morcellationを行う年間の対象患者数は11,000×0.8×0.5=4,400人と試算した。
一方、腹腔鏡下子宮全摘術では、経腟的に子宮回収が困難である症例が10%程度あると推定されるため、In-bag morcellatoinを行う年間の対象
患者数は28,000×0.1=2,800人と試算し、合計7,200人、年間実施回数7,200回とした。
これまでも複数の施設でIn-bag morcellationは行われており、年間1,000人(1,000回)程度が対象となっていると推測される。
見直し前の症例数(人)
1,000
見直し後の症例数(人)
7,200
見直し前の回数(回)
1,000
見直し後の回数(回)
7,200
年間対象者数の
変化
年間実施回数の
変化等
⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
本医療技術は、2014年に米国食品医薬品局(FDA)から腹腔鏡下子宮筋腫摘出術及び腹腔鏡下子宮全摘術に用いる腹腔鏡下用電動モルセレータを
使用した細切除去術に関する安全性通知がなされて以来、電動モルセレータ使用時の腹腔内組織飛散防止を目的として、多くの施設で行われてき
た経緯がある。したがって、医療技術としては成熟していると考えられる。
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 特になし
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 特になし
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 特になし
要件)
⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
電動モルセレータでの組織細切、除去時に袋が破損することがある(頻度不明)。
⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
問題なし
⑧点数等見直し
の場合
見直し前
81,294(K872-2) 86,353(K877-2)
見直し後
84,294(K872-2) 89,353(K877-2)
その根拠
In-bag morcellation加算として超音波凝固切開装置加算と同じく3,000点を加点した
区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)
特になし
区分をリストから選択
番号
技術名
特になし
特になし
具体的な内容
特になし
増(+)
プラスマイナス
⑩予想影響額
予想影響額(円)
186,000,000
その根拠
In-bag morcellationに係る消耗代品として、モルセーフ24,000円+電動モルセレータハンドピース74,000円=98,000円が挙げられる。従来はこ
の消耗品代が全額償還されていなかった。
本医療技術の導入に伴い、価格の面からIn-bag morcellatoinの施行をためらっていた施設の多くがIn-bag morcellatoinを導入すると考えられ
る。
加算点数3,000×10円×6,200人=186,000,000円
備考
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬
VERSATOR システム、内視鏡用能動切除器具、株式会社アダチ
モルセーフ、組織収納サック、株式会社アダチ
⑫その他
特になし
⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等
特になし
⑭参考文献1
⑭参考文献2
1)名称
産婦人科内視鏡手術ガイドライン2019年版
2)著者
日本産科婦人科内視鏡学会
3)雑誌名、年、月、号、ページ
産婦人科内視鏡手術ガイドライン2019年版、2019年、98ページ
4)概要
組織細切に伴う播種のリスクの軽減目的に本医療技術の利用も模索されている。
1)名称
Feasibility of myomatous tissue extraction in laparoscopic surgery by contained in-bag morcellation: A retrospective single arm
study
2)著者
Devassy R, Cezar C, Krentel H, Verhoeven HC, Devassy R, de Wilde MS, Torres-de la Roche LA, de Wilde RL.
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Int J Surg. 2019年、2月、62号、22-27ページ
4)概要
モルセーフによるIn-bag morcellatoinは子宮筋腫を体外に回収する際に安全で、腹腔内飛散リスクを減らすことができる。
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