提案書10(1802頁~2002頁)医療技術評価・再評価提案書 (91 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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乳癌診療ガイドライン②疫学・診断編
ことは推奨されるか?」
2022年版
CQ3
「診断マンモグラフィにおいて乳房トモシンセシスを追加する
2)著者
日本乳癌学会
3)雑誌名、年、月、号、ページ
乳癌診療ガイドライン②疫学・診断編 2022年版
https://jbcs.xsrv.jp/guideline/2022/k_index/cq3/
4)概要
乳がん検診要精検症例や症候例に対して行う診断マンモグラフィにおいて乳房トモシンセシスを追加することを弱く推奨す
る(推奨の強さ:2,エビデンスの強さ:弱,合意率:88%(42/48))としている。後ろ向きコホート1編と症例対照研究
9編の論文を用いたメタアナリシスにより、トモシンセシスを用いた場合の乳癌診断の統合感度は86.9%,統合特異度は
88.4%(表1,図1),偽陽性率は0~67.6%であり、マンモグラフィよりも乳癌診断の感度,特異度ともに高く,また,偽
陽性率は少ない傾向であることが示された。
1)名称
Digital Mammography versus Digital Mammography Plus Tomosynthesis in Breast Cancer Screening:
The Oslo Tomosynthesis Screening Trial.
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Skaane P, Bandos AI, Niklason LT, et al.
Radiology. 2019 Feb 19:182394. doi:10.1148/radiol.2019182394. [Epub ahead of print]
4)概要
オスロから報告された24,301人参加の前向き臨床試験で、通常のマンモグラフィと乳房トモシンセシスから作成した合成2
次元乳房画像を比較したアームも試験され、乳房トモシンセシスと合成2次元乳房画像の感度と特異度は通常のマンモグラ
フィのそれよりも優れていることが示された[感度:69% vs 54.1%、得意度:95.4% vs 94.2%]。つまり、乳房トモシンセ
シスとその合成2次元乳房画像の診断能は従来の乳房撮影の診断能を凌駕することが明らかとなった。
1)名称
Association of Digital Breast Tomosynthesis vs Digital Mammography With Cancer Detection and Recall Rates by
Age and Breast Density.
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Conant EF, Barlow WE, Herschorn SDR, et al.
JAMA Oncol.2019 Feb 28. doi: 10.1001/jamaoncol.2018.7078. [Epub ahead of print]
4)概要
アメリカから報告された96269人参加の前向き臨床試験で、通常のマンモグラフィに乳房トモシンセシスを併用することに
より乳癌検出率はオッズ比1.41上昇(p=0.02)、要精査率はオッズ比0.64減少(p<0.001)した。さらに、乳房トモシンセ
シス併用群では、より小さく、リンパ節転移陰性でHER2陰性の生物学的悪性度の低い浸潤癌の割合が多く、予後良好な乳癌
が多いことが示された。この傾向は日本の乳癌発生率の高い年齢である40-49歳の若い女性群に顕著な傾向にあったことも
示された。つまり、乳房トモシンセシスを使用することにより、通常のマンモグラフィよりも乳癌の予後が改善されること
が示された。
1)名称
Breast cancer screening using digital breast tomosynthesis compared to digital mammography alone for Japanese
women.
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Ban K, Tsunoda H, Togashi S, et al.
Breast Cancer. 2021 Mar;28(2):459-464. doi: 10.1007/s12282-020-01180-2. Epub 2020 Nov 9. PMID: 33165757.
4)概要
スクリーニングにおいて日本人女性の乳房トモシンセシス(3D)とマンモグラフィ(2D)の比較が行われた11,894検査を解析
している。リコールレートは3Dグループで2.6%、2Dグループで3.6%であった(p < 0.01)。陽性適中率 (PPV) は、3D グ
ループで 6.5%、2D グループで 4.7% であった(p = 0.484)。日本人女性においてトモシンセシスの診断能が高いことが示
されている。
1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Breast cancer screening using tomosynthesis in combination with digital mammography.
Friedewald SM, Rafferty EA, Rose SL, et al.
JAMA 2014;311(24):2499-2507
4)概要
米国13施設、139人の読影医により、約45万人の乳癌検診において、DBT(乳房トモシンセシス)の導入前後(導入前約28万
件、導入後約17万件)でがん検出率や精査率を比較した。(通常の2方向のマンモグラフィに加えて)DBT併用後、要精検率
は15%低減、癌検出率29%向上したと報告された。症例を浸潤癌に限ると、発見率が41%向上した。また、要精査のなかでが
んの症例は4.3%から6.4%に増加し、また生検したなかでがんだった症例は24%から29%に上昇しており、不要な精査や不要な
生検を減らすことが示された。
⑯参考文献1
⑯参考文献2
⑯参考文献3
⑯参考文献4
⑯参考文献5
※⑮については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等
の関連団体や研究者等の名称を記載すること。
1892