乳房トモシンセシス
【技術の概要】
• 乳房トモシンセシスでは1回の連続した多方向撮影
により再構成断層像を表示する。
• これにより従来の乳房撮影に比して乳腺組織の重な
りを軽減または除去して病変を明瞭に描出できる。
• また、従来の乳房撮影では乳腺組織の重なりか病変
が区別できないものは、断層像によって病変でない
ことが明瞭となることで、偽陽性数が減少する。

【既存の治療法との比較】
乳癌診療ガイドライン2022年版ではメタ解析を行い、マン
モグラフィに比べてトモシンセシスのほうが乳癌診断の感
度、特異度ともに高く、偽陽性率は少ない傾向であったこ
とが示され、診断マンモグラフィにおいて乳房トモシンセ
シスを追加することを弱く推奨するとした。
トモシンセシスが
マンモグラフィより
感度・特異度とも高い

従来の乳房撮影では
描出できない病変を、
乳房トモシンセシス
で明瞭に描出できる。

従来の乳房撮影画像

乳房トモシンセシス画像

【対象疾患】
乳癌のほか、線維腺腫などの良性乳腺腫瘍や乳腺症
などの全般的な乳腺疾患。

トモシンセシスのROCカーブ

マンモグラフィのROCカーブ

乳癌診療ガイドライン2022年版CQ3（参考文献①）より

【有効性および診療報酬上の取扱】
乳房トモシンセシス撮像により病変を適切に検出できて早
期治療や少ない治療で済む症例が増え、 偽陽性が減少するこ
とで不要な経過観察の撮影が減少する。

要望点数：100点
（E001 写真診断 ４乳房撮影 乳房トモシンセシス加算 50点
＋ E001撮影 4乳房撮影 ロ デジタル撮影 乳房トモシンセシス加
算 50点 として）

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