提案書10(1802頁~2002頁)医療技術評価・再評価提案書 (36 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
324201
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術適応拡大と増点
日本産科婦人科学会
25産婦人科・産科
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
00なし
関連する診療科(2つまで)
00なし
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無
有
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する
提案当時の医療技術名
令和4年度
腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術の進行期適用拡大並びに傍大動脈リンパ節郭清時の増点
有
追加のエビデンスの有無
診療報酬区分
診療報酬番号
再評価区分(複数選択可)
提案される医療技術の概要(200字以内)
K
879-2
1-A
算定要件の見直し(適応)
1-B
算定要件の見直し(施設基準)
該当する場合、リストから○を選択
○
1-C
算定要件の見直し(回数制限)
該当する場合、リストから○を選択
2-A
点数の見直し(増点)
○
2-B
点数の見直し(減点)
該当する場合、リストから○を選択
3
項目設定の見直し
該当する場合、リストから○を選択
4
保険収載の廃止
該当する場合、リストから○を選択
5
新規特定保険医療材料等に係る点数
該当する場合、リストから○を選択
6
その他(1~5のいずれも該当しない)
該当する場合、リストから○を選択
「6
その他」を選んだ場合、右欄に記載
本術式は腹腔鏡下に子宮と子宮付属器(卵巣・卵管)および後腹膜リンパ節を切除する手術である。現在、「子宮体癌取り扱い規約」におけ
るIA期の子宮体がんに限られているが、子宮体がんは術後病理診断で進行期が確定されるため、IA期と同様に病変が子宮内にとどまる子宮体
がんIB期、II期、IIIC1期、IIIC2期にも本術式により保険算定が可能となるよう適応範囲拡大を要望します。
文字数: 185
再評価が必要な理由
現状のK879-2では、腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術は、「子宮体癌取り扱い規約」におけるIA期の子宮体がんのみとされている。しかし、実臨床
では、子宮体癌は術後病理診断で進行期が確定されるため、子宮体がんIA期と考え手術した場合にもIB期以上のこともあり、手術術式を決定
することに齟齬が生じている。また、K879-2で腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮体がん)の手術を行った後、術後病理診断の結果で、後日再
度K627-2 2により後腹膜リンパ節郭清術を行っています。結果、現状では手術が2回行われることから患者の身体的、経済的負担が増加して
おります。海外のガイドラインや実臨床においても子宮体癌においては、IA期以外にも子宮体癌のIB期、II期、IIIC1期、IIIC2期に対して
も、内視鏡手術(腹腔鏡手術、ロボット手術)は行われており、開腹手術と比べても予後に差はない結果であり、本邦のような制限はみられ
ません。以上から、K879-2において「「子宮体癌取り扱い規約」におけるIA期の子宮体がん」の限定をなくしていただきたく要望します。
【評価項目】
①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)
②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項
(ここから)外保連試案データ--------------------------外保連試案費用(人件費+償還できない材料等):1,266,117円
外保連試案2022掲載ページ:258-259
外保連試案ID(連番):S91-0308800
技術度:D 医師(術者含む):4 看護師:2 その他:0 所要時間(分):300
------------------------------------------------------------------(ここまで)
・再評価すべき内容:腹腔鏡子宮悪性腫瘍手術における適用範囲が、現在の「「子宮体癌取り扱い規約」におけるIA期の子宮体がんに対して
実施した場合に算定できる。」をガイドラインやevidenceで許容されるIB期、II期、IIIC1期、IIIC2期の子宮体癌まで適応拡大するため、
「関連学会が示す指針に従い」か「子宮に主病変が限局される子宮体がん」に変更を要望します。その根拠は、Cochrane Libraryによるシス
テマシックレビュー(参考文献4)や米国、ヨーロッパでのデータからも、再発高リスクの子宮体癌であっても、腹腔鏡手術群と開腹手術群
との間で死亡リスクや再発リスクに有意な差はなく、周術期死亡、輸血を必要とする割合や膀胱・尿管・腸・血管の損傷の割合にも有意な差
はなかったこと。また、本邦においても、多施設での子宮体がんIB期、II期における腹腔鏡下傍大動脈リンパ節郭清術54例と開腹手術99例の
ケースコントロールスタディや本邦における2017年7月から2020年3月末日まで先進医療A下で登録された再発中・高リスク子宮体がんにおけ
る腹腔鏡下傍大動脈リンパ節郭清術を含めた腹腔鏡手術を施行した30施設403例の検討では、術中合併症発症率は、過去に本邦報告された開
腹手術より低く、3年の無病生存率は86.5%、全生存率は97.2%と従来の開腹手術に比して低くない結果であった。また、本邦における子宮
体がん治療ガイドライン(参考文献1)、産婦人科内視鏡手術ガイドライン(参考文献2)やNCCNガイドライン(参考文献3)においても、子
宮体癌IA期のみならず、IB期やII期、IIIC1期、IIIC2期に対しても腹腔鏡下手術が開腹手術に並ぶ術式として推奨されていることから、本邦
のデータや海外のデータから子宮体癌における腹腔鏡下手術はIB期以上であっても腹腔鏡下手術は開腹手術に根治性で劣ることはないと考え
られます。以上から、現在のK879-2の腹腔鏡子宮悪性腫瘍手術(子宮体がんに限る)における適用範囲をIB期、II期、IIIC1期、IIIC2期の子
宮体癌まで適応拡大を要望します。
・現在の対象患者:「子宮体癌取り扱い規約」におけるIA期の子宮体がんに対して実施した場合に算定できる。
・医療技術の内容:腹腔鏡下に子宮および子宮付属器(卵巣・卵管)および後腹膜リンパ節を切除する手術。
・点数や算定の留意事項:術中所見でIB期以降であったため開腹手術を実施した場合は、区分番号「K879」子宮悪性腫瘍手術を算定する。
K
診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)
879-2
1837