提案書10(1802頁~2002頁)医療技術評価・再評価提案書 (89 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
328101
乳房トモシンセシス
一般社団法人
日本磁気共鳴医学会
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
28放射線科
16乳腺外科
関連する診療科(2つまで)
13外科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
有
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する
令和4年度
乳房トモシンセシス
追加のエビデンスの有無
有
提案される医療技術の概要
(200字以内)
現行の乳房撮影に比して、トモシンセシスでは乳腺組織の重なりを軽減または除去して病変を明瞭に描出できる。乳癌診療
ガイドライン2022年度版では、マンモグラフィに比べてトモシンセシスのほうが乳癌診断の感度、特異度ともに高く、偽陽
性率は少ない傾向であったことが示され、診断マンモグラフィにおいて乳房トモシンセシスを追加することを弱く推奨する
とされた(※)。追加のエビデンスには※を付記。
文字数: 190
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
文字数: 261
乳癌のほかに線維腺腫などの良性乳腺腫瘍や乳腺症などの全般的な乳腺疾患
乳房トモシンセシスは従来の乳房X線撮影装置の弱点である乳腺組織の重なりを軽減または除去する効果があり、高濃度乳
房を含む乳房X線撮影装置の弱点を補完して乳癌の診断精度の向上をもたらす。安全で侵襲が少なく、患者の不利益を軽減
するとともに医療費削減をもたらすことが可能となる。しかし、追加の導入コストがかかり、(約2.5-3倍)、その画像枚
数も多いので、管理コストや読影時間も従来よりも2倍の時間が必要であるので、導入費用、維持費用、読影時間に対応す
る人件費を考慮すると、従来の乳房X線撮影装置とは区別した保険収載が必要である。
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等
乳癌を疑う症状を有する患者や、触診、マンモグラフィ、超音波検査などの検査で乳癌が疑われる患者
②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
乳房トモシンセシス撮影装置を使用して撮影する。乳房トモシンセシス撮影は月1回を超えてはならない。
現行の乳房撮影に乳房トモシンセシスを追加撮影しても乳房トモシンセシス撮影のみでしか保険点数を請求できない。
区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)
E
番号
医療技術名
202 202注5
磁気共鳴コンピューター断層撮影(MRI撮影)(一連につき)、乳房MRI撮影加算
既存の治療法・検査法等の内容
乳房MRI検査にてガドリニウム造影剤を注入した撮影を行い、画像評価を実施する。
④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム
研究結果
現行の乳房撮影に比し、トモシンセシス撮影を行うことにより、乳腺組織の重なりを軽減または除去して病変が明瞭に描出
できるので、特に高濃度乳房で問題となるマンモグラフィの偽陰性と偽陽性の症例を減らすことが可能となり、早期乳癌に
対する診断能が向上して、患者の不利益を軽減するとともに医療費削減をもたらすことが可能となる。
従来の乳房撮影よりもトモシンセシス技術を用いた新しい乳房撮影の方が、がんの発見率も高く、さらに要精査率が低いこ
とが証明されており、乳房撮影に伴う患者の不利益の軽減と経過観察を目的とする乳房撮影件数や外来受診の回数を減少さ
せ、医療費の削減につながると結論づけることができる。
2b
⑤ ④の根拠と
なる研究結果等
ガイドライン等での位置づけ
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)
1890
マンモグラフィガイドライン第4版(2021年)ではトモシンセシ
スの説明と読影方法が記載されている。
乳癌診療ガイドライン2022年版では、マンモグラフィに比べてト
モシンセシスのほうが乳癌診断の感度、特異度ともに高く、偽陽
性率は少ない傾向であったことが示され、診断マンモグラフィに
おいて乳房トモシンセシスを追加することを弱く推奨している。