提案書10(1802頁~2002頁)医療技術評価・再評価提案書 (65 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
※事務処理用
325103
提案される医療技術名
ロボット支援下腟断端挙上術
申請団体名
日本産科婦人科内視鏡学会
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
25産婦人科・産科
24泌尿器科
関連する診療科(2つまで)
18消化器外科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年度)
リストから選択
「実績あり」の
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する
無
追加のエビデンスの有無
提案される医療技術の概要
(200字以内)
内視鏡手術用支援機器(手術支援ロボット)は、3次元視野と高い自由度を有する鉗子とにより繊細で正確な腹腔鏡下手術
操作を可能にする。ロボット支援下手術は、特に繊細な操作が要求される骨盤深部の手術に威力を発揮する。高齢者のQOL
疾患である子宮脱等の骨盤臓器脱に対して本申請技術を行うことは、大量出血や他臓器損傷等の周術期合併症を回避し、術
後の早期離床、入院期間の短縮および早期の社会復帰を可能にする。
文字数: 197
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
骨盤臓器脱
骨盤臓器脱に対するメッシュを用いた手術は、腟式・腹腔鏡下とも保険収載され一定の効果が得られているが、メッシュに
よる感染や骨盤痛などの合併症リスクも報告されている。メッシュを使用しない腟式腟断端挙上術は、そのような合併症リ
スクがない反面、触感が頼りの狭い視野の手術であるために尿管狭窄などの合併症が起こりうる。腹腔鏡下腟断端挙上術
は、腹腔鏡による広い視野で行われるため尿管合併症が少ない。さらにロボット支援下腟断端挙上術は、腹腔鏡下手術に比
べ手技的難易度が低く出血量と周術期合併症が少ない。したがって「腟断端挙上術」をロボット支援下に行う「ロボット支
援下腟断端挙上術」の保険収載は患者利益に寄与する。
文字数: 299
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等
対象は、子宮脱、膀胱瘤や直腸瘤などの骨盤臓器脱のために下垂感や排尿障害等の症状を有し、その症状の改善を必要とす
る患者である。高齢者のQOL疾患であり、対象患者の年齢は概ね50歳以上である。
②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
ロボット支援下子宮全摘術を行い、腟断端と仙骨子宮靭帯断端を縫合し架橋する。開腹術では術後退院までに7-10日間必要
だが、術後3-4日での退院が可能となる。DPCのデータベースによると、本邦では年間約16,500件の骨盤臓器脱に対する手術
が行われている。
区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)
K
番号
医療技術名
860-3
腹腔鏡下腟断端挙上術
既存の治療法・検査法等の内容
まずロボット支援下子宮全摘術を行う。腟断端と仙骨子宮靭帯断端を縫合し架橋し、腟やその周囲臓器を仙骨方向へ牽引す
る。
④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム
⑤ ④の根拠と
なる研究結果等
研究結果
腹腔鏡下腟断端挙上術とロボット支援下腟断端挙上術の比較で、手術時間、周術期合併症および改善率に差異を認めず、ロ
ボット支援下腟断端挙上術の方がラーニングカーブが短かった(文献1)。子宮摘出術における検討ではあるが、腹腔鏡子
宮全摘術と比較してロボット支援下子宮全摘術は、入院期間が短く、出血量が少なく、再入院に伴う費用が少なく、術後30
日以内に再入院する可能性が大幅に低かった。
2b
ガイドライン等での位置づけ
⑥普及性
ロボット支援下手術は、特に繊細な操作が要求される骨盤深部の手術に威力を発揮する。腹腔鏡下手術に比し手技の習得が
格段に容易であるため習熟期間が短い。一方で以前は、ロボット支援下手術は開腹術や腹腔鏡手術より医療コストがかさむ
という欠点があった。しかし、近年では、ロボット支援下手術の優れた低侵襲性により、入院期間が短縮し、合併症も減少
したため、総医療費は同等であるという報告がなされている。
年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)
※患者数及び実施回数の推定根拠等
ガイドライン等での記載なし(右欄にガイドライン等の 日本産科婦人科内視鏡学会編集
改訂の見込み等を記載する。)
ン2024年版記載見込み
16,500以上
約500
産婦人科内視鏡手術ガイドライ
骨盤臓器脱手術は年間約16,500件行われているが、2年前の診療報酬改定提案書によると腹腔鏡下腟断端挙上術は年間約
1,000例と見込まれている。このうち半数がロボット支援下腟断端挙上術へ移行すると推定し年間500件と推計。
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