提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (10 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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※下記のように推定した根拠
年間対象者数の
変化
年間実施回数の
変化等
見直し前の症例数(人)
468
見直し後の症例数(人)
468
見直し前の回数(回)
468
見直し後の回数(回)
468
⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
今回、乳幼児加算を要望する経鼻栄養・薬剤投与用チューブ挿入術は、現在日常臨床で行われている手技であり、乳児加算が付与されても普及性
の変化はない。
乳幼児の場合、小児を専門に扱っている小児外科または小児科の医師であれば施行可能である。
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 小児外科または小児科を標榜しており、X線透視装置が常設されていること。
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 小児外科または小児科の医師1名と看護師1名
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 特になし
要件)
⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
X線透視下に注意深く施行すれば安全性は高いが、乳幼児では組織の脆弱性により咽頭、食道、気管、気管支、肺などの臓器損傷や出血のリスク
が高い。過去に気道への迷入から肺実質を損傷しての緊張性気胸や梨状腋窩や食道の穿通による縦隔への迷入による縦隔炎、チューブ先端が十二
指腸の壁を穿通しての急性汎発性腹膜炎などの報告事例がある(参考文献2-5)。
⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
特になし
⑧点数等見直し
の場合
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)
見直し前
見直し後
その根拠
180点
360点(3歳未満の乳幼児の場合)
乳幼児(3歳未満)100分の100点の加算とした。
区分
特になし
区分をリストから選択
番号
技術名
特になし
特になし
具体的な内容
特になし
増(+)
プラスマイナス
予想影響額(円)
842,400
その根拠
経鼻栄養・薬剤投与用チューブ挿入術は現在180点。3歳未満では100分の100(180点)の加算とした。社会医療診療行為別調査(2021年6月審査
分)によれば、経鼻栄養・薬剤投与用チューブ挿入術をうけた患者総数3,318件のうち小児(0歳-4歳)52件であり、乳幼児(3歳未満)は4分の3の39
件が見込まれる。年間の乳幼児加算件数は39件×12=468件となり、予想影響額は180(点)×468(件)×10(円)=842,400となる。
⑩予想影響額
備考
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬
特になし
⑫その他
特になし
⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等
⑭参考文献1
⑭参考文献2
⑭参考文献3
⑭参考文献4
⑭参考文献5
日本小児外科学会、日本臨床栄養代謝学会、日本小児科学会
1)名称
小児における経腸栄養投与方法(PATⅢ
2)著者
日本静脈経腸栄養学会 編集
小児の栄養管理)
3)雑誌名、年、月、号、ページ
静脈経腸栄養ガイドライン(第3版)、2013年、5月、P190-193.
4)概要
乳幼児でも胃食道逆流や胃排泄遅延を認める場合には、経鼻栄養・薬剤投与用チューブ挿入術の適応があるが、カテーテル閉塞や位置異常などの
トラブルも多いため特段の注意が必要である。
1)名称
小児・新生児領域の医原性疾患の画像
2)著者
小熊栄二
3)雑誌名、年、月、号、ページ
日本小児放射線学会雑誌、2009年、25巻2号、106-112ページ
4)概要
経鼻から消化管へチューブ挿入の際は、鼻腔、咽頭、食道を穿孔して頭蓋内、縦隔、胸腔、心腔、腹腔内に迷入が生じることがある。症例提示と
して、胃管が左梨状窩を穿破して縦隔内に迷入した極低出生体重児の1例が紹介されている。
1)名称
A review of published case reports of inadvertent pulmonary placement of nasogastric tubes in children
2)著者
Norma A Metheny, Kathleen L Meert
3)雑誌名、年、月、号、ページ
J Pediatr Nurs. 2014, Jan-Feb; 29(1): e7-12
4)概要
小児における経鼻チューブの気道への誤挿入について1993年から2012年に報告された論文をレビューした。15論文の報告があり、うち4症例は死
亡していた。同様の事例は発生頻度としては低いものの死亡を含む重篤な合併症に成り得ると注意喚起している。
1)名称
Rare and unexpected complication after a malpositioned nasogastric tube in a neonate
2)著者
Osama Hosheh, Liz Mckechnie
3)雑誌名、年、月、号、ページ
BMJ Case Rep. 2018, Apr 11;2018
4)概要
新生児の症例報告 生直後の新生児に経鼻胃管を挿入留置したところ、挿入後のレントゲンで右気管支への迷入が疑われ再挿入を行ったが患児は
数時間後には呼吸状態が悪化し胸部単純X線写真を再度確認したところ緊張性気胸を起こしていた。
1)名称
Esophageal Perforation with Unilateral Fluidothorax Caused by Nasogastric Tube
2)著者
Lukas P Mileder, Martin Müller, Friedrich Reiterer, Alexander Pilhatsch, Barbara Gürtl-Lackner, Berndt Urlesberger, Wolfgang Raith
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Case Rep Pediatr. 2016 Oct 10, 4103734.
4)概要
超未熟児の症例報告 23週538グラムで出生した新生児に対して挿入留置した胃管が食道を穿破して右胸腔に迷入していた。挿入した胃管からの
造影検査で右胸腔が描出されたことで診断された。患児は日齢20で死亡している。
※⑬については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等の関連団体や研
究者等の名称を記載すること。
2012