提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (51 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
334201
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
内視鏡的小腸ポリープ切除術
日本消化管学会
04消化器内科
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
18消化器外科
関連する診療科(2つまで)
22小児科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無
有
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する
提案当時の医療技術名
令和4年度
バルーン内視鏡を用いた小腸ポリープ切除術
無
追加のエビデンスの有無
診療報酬区分
診療報酬番号
再評価区分(複数選択可)
提案される医療技術の概要(200字以内)
K
K721-5
1-A
算定要件の見直し(適応)
1-B
算定要件の見直し(施設基準)
該当する場合、リストから○を選択
○
1-C
算定要件の見直し(回数制限)
該当する場合、リストから○を選択
2-A
点数の見直し(増点)
該当する場合、リストから○を選択
2-B
点数の見直し(減点)
該当する場合、リストから○を選択
3
項目設定の見直し
該当する場合、リストから○を選択
4
保険収載の廃止
該当する場合、リストから○を選択
5
新規特定保険医療材料等に係る点数
該当する場合、リストから○を選択
6
その他(1~5のいずれも該当しない)
該当する場合、リストから○を選択
「6
その他」を選んだ場合、右欄に記載
従来の内視鏡では到達できない深部小腸のポリープ・腫瘍に対して、経口的もしくは経肛門的に挿入したバルーン小腸内視鏡を用いてポリープ切
除術を行う。
文字数: 71
再評価が必要な理由
R4年度の保険点数改定でK721-5内視鏡的小腸ポリープ切除術の新規医療技術として設定されたが、「ポイツ・ジェガース症候群等の消化管ポリ
ポーシスに対して実施した場合に限り算定する。」と対象患者の制限が通知されている。しかし、消化管ポリポーシスではない小腸ポリープもあ
り、ガイドラインでも内視鏡的切除術の適応となることが記載されているが、現状では胃・十二指腸・大腸でのポリープ切除術しか保険点数の設
定がない。小腸ポリープ切除術は、胃や結腸でのポリープ切除術に比べると、挿入距離も長くかつ挿入にも技術を要し、実施時間も長い。穿孔や
膵炎などの偶発症についても結腸での治療に比べると注意が必要で、介助等に要する労力も大きく、バルーン付きオーバーチューブ等の消耗品コ
ストもかかる。一方で、当該技術による治療が成功すれば、術中内視鏡によるポリープ切除術や小腸切除術よりはるかに低侵襲である。以上よ
り、内視鏡的小腸ポリープ切除術は、消化管ポリポーシスに限定せず算定できるよう再評価が必要である。
【評価項目】
①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)
②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項
バルーン小腸内視鏡は低侵襲に、高い操作性を保ったまま深部小腸のポリープに到達することが可能で、ポリープに到達できれば、通常の上部消
化管内視鏡や大腸内視鏡で行われている内視鏡的ポリープ切除術や粘膜切除術を施行することが可能である。従前の術中内視鏡と小腸部分切除術
では、手術から退院まで10-15日を要するが、当該技術は遥かに低侵襲であるため、術後1-2日での退院も可能で、一人あたりの入院期間を一週間
以上短縮することが期待できる。小腸ポリープを放置した場合には、腸重積や腸閉塞、貧血などの原因となるが、内視鏡でポリープを切除できれ
ばこれらを予防できる。
R4年度の保険点数改定で新たに収載された「K721-5内視鏡的小腸ポリープ切除術(11,800点)」は「ポイツ・ジェガース症候群等の消化管ポリ
ポーシス」のみを対象患者としており、バルーン小腸内視鏡に関わる消耗品コストも含めた点数となっている。しかし、ポリポーシスではない小
腸ポリープに対して内視鏡的切除術を行った場合、算定できる手術コードが存在せず、D310-1小腸内視鏡検査(バルーン内視鏡によるもの)
6,800点しか算定できない。しかし、これではポリープ切除術を行うために追加で必要な処置具コスト(スネア、クリップ、留置スネア等)や人
件費、技術料等が見合わない。
K
診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)
K721-5
医療技術名
内視鏡的小腸ポリープ切除術
バルーン小腸内視鏡で小腸ポリープに到達できれば、通常の上部消化管内視鏡や大腸内視鏡で行われている内視鏡的ポリープ切除術や粘膜切除術
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 を施行することが可能である。バルーン小腸内視鏡は経肛門・経口を併用すれば約80%の確率で全小腸観察が可能と報告されており、深部小腸の
後等のアウトカム
ポリープにも同様の確率で到達して治療可能と考えられる。小腸ポリープによる腸重積や腸閉塞、貧血などを予防できる。
③再評価の根
拠・有効性
ガイドライン等での位置づけ
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)
2053
2015年に日本消化器内視鏡学会等4学会が作成した小腸内視鏡診療ガイドラインでは、「内
視鏡的切除術は、粘膜内にとどまる腫瘍や、粘膜下層に限局する粘膜下腫瘍が適応とな
る」と記載されている。