提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (123 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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プレーンテキスト
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【技術の概要】
【現在との比較】
●「在宅」での創傷治療の主軸として使用する医療機器である
「局所陰圧閉鎖機器(以下NPWT)」または「創傷被覆材」を用
いる患者に対して、安全で有用な治療を継続的に行うために「在
宅療養指導管理料」の一つとして
●日本褥瘡学会 褥瘡予防・管理ガイドライン(第5版)2022年)にお
いて、創傷被覆材、局所陰圧閉鎖療法とも推奨されている。
●海外の研究では、医療従事者が在宅NPWT加療中の患者に対して、積
極的に介入することで治療効果に大きな影響が出ることが確認されてい
る。
ー在宅創傷治療指導管理料1(創傷被覆材)
ー在宅創傷治療指導管理料2(局所陰圧閉鎖機器・NPWT)
の2つの新設を求める。
【対象疾患名】
●在宅で「局所陰圧閉鎖機器(NPWT)」または「創傷被覆材」
を用いる患者
(参考:現在の特定保険医療材料の算定条件)
・管理料1:創傷被覆材等の現在の在宅での算定要件
・在008、調剤012、皮膚欠損用創傷被覆材、
・いずれかの在宅療養指導管理料を算定している場合であって、
在宅での療養を行っている通院困難な患者のうち、皮下組織に至
る褥瘡(筋肉、骨等に至る褥瘡を含む。)(DESIGN-R分類D3、
D4及びD5)を有する患者の当該褥瘡に対して使用した場合(以
下割愛)
●全体の20%が、絶対的な理由もなく在宅でのNPWTの創傷治療から脱落し、
患者の予後(再治療)と医療経済に大きなインパクトを与えている。
・Janssenらは、在宅療養においてNPWTを中止することを選択した患者の調査を実施し
ている。2012年6月から2017年12月までの間に、Elkerliek総合病院(450床)で腹部裂開
創に対して、NPWTを装着し在宅療養に移行した患者84例の内32例(53%)が、NPWT
治療を中断していた。うち17/32症例(中止症例の内31%、全体の20%)が再手術、感染、
皮膚壊死等の絶対的な中止理由ではない理由でNPWTを中断していた。コンプライアンス
等のキーワードを使用して、文献調査を実施し22報/124報を選択し、在宅療養中に治療
中断に追い込まれる事象を抽出した。文献調査から抽出した治療中止原因(26項目)に
ついて、620名のオランダ創傷治療専門看護師を対象に調査を実施し136名/620名
(22%)から回答を得ている。結果、NPWTの非遵守の潜在的要因として、1)医療チー
ムとの信頼、2)治療アドバイスの一貫性、3)痛みへの対処、4)以前の NPWT におけ
る経験、5)日常生活への影響、6)家族や友人からのサポート、7)医療チームからのサ
ポートが判明した。
【診療報酬上の取扱い】
●管理料1(創傷被覆材)
:150点
●管理料2(NPWT)
:570点
運用は他の「在宅療養指導管理料」と同様とする。
・月1回に限り算定し、同一の患者に対して1月以内に指導管理を2回以上
行った場合においては、第1回の指導管理を行ったときに算定する。
・なお、本提案については、他の在宅療養指導管理料と併算定を可とす
ることを要望する。
・管理料2:NPWT材料の現在の在宅での算定要件<抜粋>
・在013 局所陰圧閉鎖処置用材料
・ア)外傷性裂開創(一次閉鎖が不可能なもの)、イ)外科手術
後離開創・開放創、ウ)四肢切断端開放創、エ)デブリードマン
後皮膚欠損創
【対象患者数と経済性】
●管理料1(創傷被覆材)
●管理料2(NPWT)
●医療費への削減効果
2125
:2457人
4,914回
:137人
274回
マイナス2億5,286万7,240円