提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (154 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項
・対象とする患者:急性心筋梗塞の患者
・技術内容:冠動脈の閉塞・狭窄を透視下にガイドワイヤーを通過させ、ガイドワイヤーに沿ってバルーンによる拡張の後、冠動脈ステント
留置にて閉塞・狭窄を解除する。
・点数や算定の留意事項:
「1」の急性心筋梗塞に対するものは、次のいずれにも該当する急性心筋梗塞患者に対して実施した場合に算定する。ただし、冠動脈インター
ベンション治療(区分番号「K546」から「K550-2」まで)又は冠動脈バイパス術(区分番号「K552」及び「K552-2」)後24時間以内に発
症した場合は「1」の急性心筋梗塞に対するものは算定できない。なお、診療報酬明細書の摘要欄にアからウまでのそれぞれについて、要件を
満たす医学的根拠について記載すること。
ア 心筋トロポニンT(TnT)又は心筋トロポニンIが高値であること又は心筋トロポニンT(TnT)若しくは心筋トロポニンIの測定ができない場
合であってCK-MBが高値であること。なお、診療報酬明細書の摘要欄に測定項目及びその値について記載する。
イ 以下の(イ)から(ホ)までのいずれかに該当すること。なお、診療報酬明細書の摘要欄に該当項目及びその所見の得られた時刻を記載
する。
(イ)胸痛等の虚血症状
(ロ)新規のST-T変化又は新規の左脚ブロック
(ハ)新規の異常Q波の出現
(ニ)心臓超音波検査又は左室造影で認められる新規の心筋の可動性の低下又は壁運動異常
(ホ)冠動脈造影で認められる冠動脈内の血栓
ウ 以下の(イ)又は(ロ)のいずれかに該当すること。なお、診療報酬明細書の摘要欄に該当項目、発症時刻、来院時刻及び再開通した時
刻を記載する。
(イ)症状発現後12時間以内に来院し、来院からバルーンカテーテルによる責任病変の再開通までの時間(door to balloon time)が90分以内
である。
(ロ)症状発現後36時間以内に来院し、心原性ショック(Killip分類class Ⅳ)である。
K
診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)
K549 1
医療技術名
経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対する)
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期
予後等のアウトカム
急性心筋梗塞患者に対して、直ちにPCI(primary PCI)を行う方が血栓溶解療法を先行させるよりも予後を改善することが報告されている。ま
たST上昇型急性心筋梗塞患者に対するprimary PCIにおけるベアメタルステント(BMS)の使用は、バルーン拡張のみの血管形成術と比べて、死
亡率は改善しないものの、再血行再建率を改善する。さらに薬剤溶出性ステントの使用は、BMSの使用と比較して、死亡と心筋梗塞の発生率は
変わらず、再血行再建率を改善する。
ガイドライン等での位置づけ
ST上昇型急性心筋梗塞発症12時間以内の患者に対し、できるかぎり迅速に primary PCI
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
(ステント留置を含む)を行うことと、その際に薬剤溶出性ステントを用いることは、
る。)
どちらも推奨クラスI、エビデンスレベルAと、非常に強く推奨されている。
③再評価の根
拠・有効性
④普及性の変化
※下記のように推定した根拠
年間対象者数の
変化
現状は日本心血管インターベンション治療学会による、J-PCIレジストリ2021年分の報告(2022年公表)に基づき推定した。それによると、急
性心筋梗塞に対するPCIは61,058件であり、このほとんどがステント留置を行っていると考えられる。今回の申請は、技術変革に伴うものでは
ないので、前後での変化はないと思われる。
見直し前の症例数(人)
61,058
見直し後の症例数(人)
61,058
見直し前の回数(回)
61,058
見直し後の回数(回)
61,058
年間実施回数の
変化等
⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
難易度:D
循環器医であり虚血性心疾患の専門知識及び熟練したカテーテル・ガイドワイヤーの操作技術を必要とする。
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 施設基準は、1年間の件数を院内掲示および地方厚生局長等に届け出ること。
制等)
人的配置の要件
医師3名、看護師2名、放射線機器、心電図、血圧モニター、超音波診断機器、光学診断機器を扱う技師2名。
(医師、看護師等の職種や人数、専門 高度な熟練および連携を要する。
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 日本循環器学会のガイドライン(急性冠症候群ガイドライン(2018 年改訂版))を遵守して行うことが望ましい。
要件)
⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
急性期~慢性期にかけてのステント血栓症・再狭窄などによる再治療率は約3-5%。
⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
問題なし
⑧点数等見直し
の場合
見直し前
見直し後
その根拠
34,380
71,788
手術時間の延長と償還できない医療材料費
区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)
区分をリストから選択
番号
技術名
特になし
特になし
具体的な内容
特になし
増(+)
プラスマイナス
⑩予想影響額
特になし
予想影響額(円)
23,008,912,640
その根拠
(増点した場合に予想される当該技術にかかる医療費-現在の診療報酬額(円)(加算除く))×年間対象患者数
(717,880-343,800)×61,508=23,008,912,640
備考
特になし
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
特になし
品、医療機器又は体外診断薬
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