提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (17 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
332102
内視鏡治療後欠損部閉鎖法
日本消化器内視鏡学会
04消化器内科
18消化器外科
関連する診療科(2つまで)
01内科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年度)
リストから選択
「実績あり」の
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する
有無をリストから選択
追加のエビデンスの有無
提案される医療技術の概要
(200字以内)
内視鏡的粘膜下層剥離術後に生じた粘膜欠損部や内視鏡下筋層切開術後の被覆粘膜裂創を、内視鏡的に粘膜で覆うことで完全
に閉鎖する医療技術である。その結果、後出血や穿孔などの重篤な遅発性偶発症の発生リスクが軽減することが見込まれる。
文字数: 112
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
食道アカラシア、食道びまん性けいれん症等の食道運動機能障害を有するもの、胃・十二指腸・大腸に発生した早期悪性腫瘍
内視鏡治療後に後出血や穿孔など遅発性偶発症を生じた場合、入院期間の延長や輸血、緊急内視鏡・手術等が必要となる。止
血用クリップなどの転用により治療直後の欠損部の閉鎖が試みられているが、欠損部が大きい場合には、完全閉創が困難で
あった。近年、新規創閉鎖法や軟性内視鏡用縫合器の開発によって、欠損部の大きさにかかわらず完全閉創が可能となった。
完全閉創することで重篤な遅発性偶発症の発生リスクを大幅に減少させ得ることが明らかになり、ハイリスク群では創部の完
全閉鎖が推奨されている。偶発症の発生率の減少は、人的資源及び医療費の軽減につながり、本技術の保険収載は妥当である
と考えられる。
文字数: 286
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等
以下の要件を満たす内視鏡治療後に偶発症(後出血、穿孔など)を来す可能性が高い患者
・十二指腸内視鏡的粘膜下層剥離術を施行した患者
・胃、大腸内視鏡的粘膜下層剥離術後かつ術後偶発症の発症率が高いと臨床的に判断される患者。(血液透析など出血リスク
の高い、抗血栓薬内服歴がある、術中筋層損傷などがある患者)
・内視鏡下筋層切開術中に閉鎖困難な被覆粘膜損傷を生じた患者。
②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
経口、または経肛門的に挿入した軟性内視鏡を用いて粘膜欠損部の閉鎖を行う。閉鎖には、体内用結紮クリップ、ディスポー
ザブル結紮装置、単回使用自動縫合器、単回使用持針器、縫合糸などを用いる。粘膜欠損部を正常粘膜で完全に覆うことで、
術後の後出血や穿孔を予防し、内視鏡治療後の遅発性偶発症の低減や入院期間の短縮、短期滞在手術の実現が可能となる。
区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)
番号
医療技術名
既存の治療法・検査法等の内容
④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム
K
K530-3、K653 2、K653 3、K721-4
内視鏡下筋層切開術、内視鏡的胃,十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術)、(早期悪性腫瘍十二
指腸粘膜下層剥離術)、早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術
内視鏡的粘膜下層剥離術では、経内視鏡的に高周波装置を用いて病変の全周を切開し、病変下の粘膜下層を剥離することで病
変を一括に切除する。既存の方法では、熱損傷が加わった筋層を露出させたまま手術を終了している。また、内視鏡下筋層切
開術では、被覆粘膜を損傷した場合、縦隔への穿孔となる。偶発症発生のリスクが高い場合には、止血クリップを代用し閉鎖
が試みられているが、粘膜損傷が広範に及んだ場合には、完全に閉創する方法がない。そのため、緊急手術を含めた追加治療
や輸血、長期間の絶食、抗生剤の投与、入院期間の延長等が必要となる。
新規創閉鎖法や軟性内視鏡用縫合器により、粘膜欠損部の完全な閉鎖を実施することで、重篤な遅発性偶発症の予防を行う。
偶発症発生リスクの軽減は、輸血、緊急内視鏡・手術等の回避につながり入院期間の短縮や短期滞在手術が実現する可能性が
ある。
2019