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提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (99 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

336104
腹腔鏡下停留精巣内精巣動静脈結紮術
日本小児泌尿器科学会
38その他(診療科名を右の空欄に記載する。)

小児泌尿器科

24泌尿器科
関連する診療科(2つまで)
20小児外科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年度)

リストから選択

「実績あり」の
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する
追加のエビデンスの有無

有無をリストから選択

提案される医療技術の概要
(200字以内)

非触知精巣に対しては、腹腔鏡検査を施行して腹腔内停留精巣の有無や形態を確認後、腹腔内の高位に精巣が位置し一期的に
精巣を陰嚢内まで引き下ろして固定できない場合には、二期的Fowler-Stephens法の一期目手術を施行することがある。二期
的Fowler-Stephens法の一期目手術ではクリップや縫合糸による内精巣動静脈結紮術を行い、6ヶ月以降に二期目手術で精巣を
陰嚢内に引き下ろして固定する。

文字数: 198
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

非触知精巣のうち、高位の腹腔内精巣

二期的Fowler-Stephens法の一期目手術ではクリップや縫合糸による内精巣動静脈結紮術を行って腹腔内停留精巣の可動性を
高め、6ヶ月以降に二期目手術で精巣を陰嚢内に引き下ろして固定する。内精巣動静脈結紮・切断後も精巣への血流が保持さ
れるためには精巣動脈と精管動脈を連絡する側副血行路の温存が重要であり、側副血行路の成熟・新生を一定期間待ったあと
に精巣固定術を行う二期的手術は一期的Fowler-Stephens法よりも成績がよく、妊孕性に寄与することが期待される。しか
し、二期的手術の一期目手術に該当する腹腔鏡下内精巣動静脈結紮術に対する診療報酬点数がないため早急な保険収載を要望
する。

文字数: 296
【評価項目】

①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

腹腔内停留精巣。一期的な腹腔鏡下精巣固定術が施行困難である高位の腹腔内停留精巣では内精巣動静脈の緊張が強く、血管
や精管の周囲の剥離のみでは精巣を陰嚢内に引き下ろせないと想定される。停留精巣が放置されると、精巣組織や精液に異常
が生じ、将来の妊孕性が損なわれて不妊症の原因となる。また、精巣悪性腫瘍の発生率が数倍高く、とくに腹腔内停留精巣の
場合には、鼠経管などの体表近くに位置する停留精巣と異なり、腫瘍がかなり(径5cm以上に)増大しないと発見されにく
い。乳児検診で停留精巣が疑われると専門医へ紹介となるため、出生後に停留精巣の自然下降を期待して観察する期間を考慮
しても、通常、対象年齢は1歳前後の乳幼児であるが、ときに停留精巣が放置された場合には年長児でも該当する症例がみら
れる。

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

全身麻酔下に手術を行う。腹腔鏡検査を施行して腹腔内停留精巣の有無や形態を確認後、腹腔内の高位に精巣が位置し一期的
に精巣を陰嚢内まで引き下ろして固定できない場合に、二期的Fowler-Stephens法の一期目手術を施行する。 二期的FowlerStephens法の一期目手術ではクリップや縫合糸による内精巣動静脈結紮術を行って腹腔内停留精巣の可動性を高め、6ヶ月以
降に二期目手術で精巣を陰嚢内に引き下ろして固定する。内精巣動静脈結紮・切断後も精巣への血流が保持されるためには精
巣動脈と精管動脈を連絡する側副血行路の温存が重要であり、側副血行路の成熟・新生を一定期間待ったあとに精巣固定術を
行う二期的手術は一期的Fowler-Stephens法よりも成績がよく、妊孕性に寄与することが期待される。
通常、患者1人につき手技は1度であるが、まれに再手術が必要な場合に複数回実施されることもある。状態が安定していれ
ば、術後3日程度で退院可能である。

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号
医療技術名

836-2
腹腔鏡下腹腔内停留精巣陰嚢内固定術

既存の治療法・検査法等の内容

腹腔内精巣に対しては後腹膜から内精巣動静脈や精管を十分に剥離後に精巣を陰嚢内に引き下ろして固定する一期的手術が行
われる。しかし、この手技による腹腔鏡下精巣固定術が施行困難である高位の腹腔内停留精巣に対しては、緊張が強い内精巣
動静脈を結紮・切断して精巣の可動性を高めて精巣を陰嚢内に引き下ろして固定する一期的Fowler-Stephens法が選択され、
この場合もK836-2で保険請求できる。(二期的Fowler-Stephens法を選択した場合には、二期目手術をK836-2で保険請求でき
るが、一期目手術に該当する診療報酬点数がない。)

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

Fowler-Stephens法の成功率は69-95%と報告されており、メタアナリシスによる報告では一期的Fowler-Stephens法よりも二
期的Fowler-Stephens法のほうが成績は良好である。本術式を適応することによって、妊孕性の温存が期待される。本術式は
国内外で施行されており、その有効性は確立している。

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