提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (121 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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1)創傷被覆材の在宅での患者数:2,457人、実施回数:4,914回
2)局所陰圧閉鎖処置の在宅での患者数:137人、実施回数:274回
対象患者が2回づつ算定するとした。
前述の通り、在宅で治療していた患者の20%が脱落し、療養病棟に再入院した場合の費用を試算した。
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【X】提案する技術に伴い発生が予想される医療費
管理料1:点数150点×2回×対象患者数2,457名=7,371,000円
管理料2:点数570点×2回×対象患者数137名=1,561,800円
合計:8,932,800円
予想影響額
その根拠
【Y】提案する技術に伴い減少すると予想される医療費
算定患者のうち20%の患者が治療から脱落し、再入院し重度褥瘡処置(創傷被覆材)又は局所陰圧閉鎖処置で治療を行う場
合の費用を褥瘡の特性に鑑み療養病棟入院料の中でも、一番低額である療養病棟入院料2-りの7,510円で試算した。
管理料1:(751点(療養病棟入院料2-リ)+重度褥瘡処置90点)×60日(2ヶ月が上限)×10円×対象患者数491名=
247,758,600円
管理料2:(751点(療養病棟入院料2-リ)+局所陰圧閉鎖処置1,040点)×28日(28日が上限)×10円×対象患者数28名=
14,041,440円
合計:261,800,040円
よって、年間医療費はX-Yとなり
8,932,800円-261,800,040円=マイナス252,867,240円
備考
⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
在008、009、調剤012、013 皮膚欠損用創傷被覆材、非固着性シリコンガーゼ
器又は体外診断薬
在013局所陰圧閉鎖処置用材料、014陰圧創傷治療用カートリッジ
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等
1)収載されている
米国、欧州では、在宅での創傷被覆材、NPWTの使用とそれに伴う医療技術は保険で認められている。
⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い
d. 届出はしていない
⑭その他
特になし
⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等
形成外科学会、在宅医療連合学会、
⑯参考文献1
1)名称
日本褥瘡学会
褥瘡予防・管理ガイドライン(第5版)
2)著者
日本褥瘡学会
ガイドライン委員会
3)雑誌名、年、月、号、ページ
日本褥瘡学会誌
4)概要
・感染を有する褥瘡に対して、銀含有ドレッシングを提案する(推奨度2D)
・CQ4:褥瘡に対して陰圧閉鎖療法を提案する(推奨度2b)
1)名称
Which determinants are considered to be important for adherence to Negative Pressure Wound Therapy: A
multimethods study
2)著者
Alexandra H.J. Janssen., et al
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Journal of Tissue Viability
4)概要
入院加療から在宅診療に移行しNPWTを途中離脱した症例の調査及び、不遵守に繋がる要因を1)NPWT中止症例の後ろ向き研
究 2)非遵守要因の文献調査 3)創傷ケア看護師620名(有効回答率22%)を対象に対する大規模国内調査(オランダ)の
3段階で実施し詳細を報告している。1)後ろ向き研究の結果、約20%のNPWT患者が治療を中止していることが判明、2)22の
研究より、在宅診療において、治療中止に影響を与える23要因を特定し、3)大規模調査より、患者の医療チームへの信
頼、治療アドバイスの一貫性、痛みへの対処、以前のNPWTでの経験、生活への影響、家族や友人からのサポート、および医
療チームのサポートが、NPWT継続へ大きな影響を及ぼすことを報告している。本研究は、NPWT不遵守の決定要因を調査する
ための初の大規模な調査であり、医療従事者の治療家庭における患者へのアプローチの重要性を示唆している。
1)名称
Communication with patients using negative wound pressure therapy and their adherence to treatment
2)著者
Christine J. Moffatt., et al
3)雑誌名、年、月、号、ページ
JOURNAL OF WOUND CARE VOL 28, NO 11, NOVEMBER 2019
4)概要
NPWT使用時における、治癒困難創傷患者と医療従事者とのコミュニケーションの課題と不遵守となる要因を調査するため24
名のNPWT加療中患者に対して、対面式面談を実施し不遵守となる要因を検討。患者は、複雑で、時に長期に及ぶ治療を理解
し、遵守するため、医療従事者の継続的なサポートが必要であると報告されている。
1)名称
A Patient-centered Remote Therapy Monitoring Program Focusing on Increased Adherence to Wound Therapy:
A Large Cohort Study
2)著者
Leah P. Griffin, and Mikaela M. Sifuentes
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Wounds August 2018 vol.30, no.8
4)概要
在宅医療環境でNPWTを実施した510人の患者を対象に、後ろ向き検証を実施。遠隔治療モニタリング (RTM)による医療従事
者の介入が治療遵守率に与える影響を検討。治療中に遠隔モニタリングシステムを通じて、1 日の治療使用時間が16時間未
満となった時点で、医療従事者による電話連絡が実施された。510人の対象のうち87% は遵守率が低いために少なくとも1
回の電話連絡を受け、30% がエスカレーションによる主治医等からの電話を受けています。連絡の翌日、患者の73.5%にお
いて治療時間の増加が見られた。RTMを使用して医療従事者の積極介入が、患者の行動、治療効果に影響を与えることが確
認できた。
1)名称
Remote Monitoring Saves Costs in Outpatient Negative Pressure Wound Therapy
2)著者
Leah P. Griffin, and Mikaela M. Sifuentes
3)雑誌名、年、月、号、ページ
American Journal of Managed Care, 2022;28(2):53-58.
4)概要
2018年3月から2019年5月の間に在宅環境下でNPWT治療を受けた1,105人(675 人 (61%)が遠隔モニタリング機能(RMT)付き
NPWT、430 人 (39%)が通常のNPWTを実施)を対象に、遠隔モニタリングによる医療従事者の積極的治療介入が医療費に及ぼ
す影響ついて検討。RTM 群では非 RTM 群と比較して 90 日間の創傷関連費用が大幅に削減されていた (11,119 ドル対
14,752 ドル; P = .0131 )。 この研究では、遠隔モニタリングがNPWTの遵守率の上昇に寄与し、創傷治療コストを削減す
る事を実証している。
⑯参考文献2
⑯参考文献3
1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。
⑯参考文献4
⑯参考文献5
2022 1号
38~40
30 (2021) 250–255
※⑮については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等
の関連団体や研究者等の名称を記載すること。
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