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提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (165 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険既収載技術用)
整理番号

340204

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

ラディアル加算(橈骨動脈アプローチ加算)
日本心血管インターベンション治療学会
03循環器内科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

00なし
関連する診療科(2つまで)
00なし

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する

提案当時の医療技術名

令和4年度

ラディアル加算(急性冠症候群に対する橈骨動脈アプローチ加算)



追加のエビデンスの有無
診療報酬区分
診療報酬番号

再評価区分(複数選択可)


546 1、546 2、546 3、549 1、549 2、549 3
1-A

算定要件の見直し(適応)

該当する場合、リストから○を選択

1-B

算定要件の見直し(施設基準)

該当する場合、リストから○を選択

1-C

算定要件の見直し(回数制限)

該当する場合、リストから○を選択

2-A

点数の見直し(増点)

該当する場合、リストから○を選択

2-B

点数の見直し(減点)

該当する場合、リストから○を選択



項目設定の見直し

該当する場合、リストから○を選択



保険収載の廃止

該当する場合、リストから○を選択



新規特定保険医療材料等に係る点数

該当する場合、リストから○を選択



その他(1~5のいずれも該当しない)

「6

提案される医療技術の概要(200字以内)

その他」を選んだ場合、右欄に記載


ラディアル加算新設

冠動脈インターベンション(PCI)を橈骨動脈(ラディアル)アプローチで施行する。急性冠症候群(ACS)の死亡率を低下させることは多くのエビ
デンスがありガイドラインでもクラス1の最大推奨である。さらに、医療コストの減少について、新エビデンスにおいて日本でも明らかとなっ
た。死亡率を減らし医療コストを低下させる優れた方法であり、加算による誘導で死亡率の低下と医療費全体の削減が期待できる。

文字数: 192

再評価が必要な理由

PCIは抗血小板剤を十分に投与して行うため、他領域の血管内治療と比べて出血が重大な問題であった。急性冠症候群(ACS)の死亡率低下につい
ては、前向き無作為試験でもレジストリー試験でも多くの研究で証明され、海外でも国内でもクラス1レベルAの最大限の推奨となっている。ヨー
ロッパではPCIの標準治療とガイドラインで推奨されている(文献5)。コストに関しても米国からも英国からも医療費削減の報告があるものの、
日本の保険医療システムで医療費がどの程度削減できるかどうかは不明であった。しかし、J-PCIとDPCの結合データ解析による新エビデンスとし
て一流雑誌に報告した(文献3)。日本の保険診療下でも、死亡率を有意に低下させ、医療費を低下させた。患者背景をそろえた解析で、医療費
は中央値で、ACS症例で231,976円、待機例で209,173円低下させた。しかしながら、いまだにこの方法は日本でACSで67%、待機例で75%程度にしか
行われていない。ラディアル加算新設により、ラディアル症例が増加すると死亡率低下、医療費抑制を可能とすると考えられる。

【評価項目】

①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)

②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項

【K549 1:経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対する)】
(ここから)外保連試案データ--------------------------外保連試案費用(人件費+償還できない材料等):717,877円
外保連試案2022掲載ページ:162-163
外保連試案ID(連番):S91-0203210
技術度:D 医師(術者含む):3 看護師:2 その他:2(技師) 所要時間(分):120
------------------------------------------------------------------(ここまで)
K546 1 2 3 K549 2 3 についてはここでは省略する。
【具体的な内容】 この手技をラディアルアプローチで行った場合には、ラディアル加算として手技料を加算する。
【根拠】ラディアルにより、院内死亡率が低下する。さらに、コストが低減する。ヨーロッパのガイドラインではPCIの標準的アクセス(クラス1
レベルA)であり、日本のガイドラインでもACSに対してクラス、レベルAの最大推奨である。日本の保険診療下における3万6,000例を患者背景をそ
ろえて解析すると、中央値でACS症例で231,976円、待機例で209,173円総医療費を低下させた。しかしながら、いまだにこの方法は日本でACSで
67%、待機例で75%程度にしか行われていない。ラディアル加算新設により、ラディアル症例が増加すると死亡率低下、医療費抑制を可能とすると
考えられる。
【有効性】前向き無作為試験で(MATRIX研究:文献1)ACSに対し有意に死亡率を減少させた。日本の95%以上の症例をカバーする大規模なJ-PCIレ
ジストリーで、ST上昇型急性心筋梗塞院内死亡率5.3% vs 1.6%とラディアルで死亡率を低下、非ST上昇型急性心筋梗塞院内死亡率5.2% vs 1.0%と
ラディアルで死亡率を低下、不安定狭心症院内死亡率1.2% vs 0.3%とラディアルで死亡率を低下、安定狭心症院内死亡率0.2% vs 0.1%とラディア
ルで死亡率を低下、陳旧性心筋梗塞院内死亡率0.5% vs 0.2%とラディアルで死亡率を低下、無症候性心筋虚血院内死亡率0.4% vs 0.1%とラディア
ルで死亡率を低下させた。死亡率低下のエビデンスはほかにも多数報告がある。

PCIは、急性心筋梗塞、狭心症などの冠動脈狭窄病変を有する患者が対象であった。アクセス部位に関しては、いずれにおいても技術料は同等の
価格であった。しかし、死亡率を低下させ、医療費総額に関して1件あたり20万円以上ラディアルの方がコスト削減できることが証明されたの
で、技術料に差をつけるのが理にかなっている。政策的に誘導することで医療内容の向上と総医療費の削減ができる。

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