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提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (166 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)

546 1、546 2、546 3、549 1、549 2、549 3

医療技術名

経皮的冠動脈インターベンション(PCI)
2015年前向き無作為試験(MATRIX)にてACS例の総死亡率の低下が示された(文献1)2021年の31試験のメタ解析(30096例)において、出血合併症
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 の低下、死亡率の低下が示された(文献2)。日本の36153件の解析で、死亡率の低下と日本の保険診療においても患者背景をそろえた解析で約20
後等のアウトカム
万円の総医療の低下が示された(文献3)。

③再評価の根
拠・有効性
ガイドライン等での位置づけ

④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

ヨーロッパのガイドラインでは、PCIの標準的なアクセス部位としてクラス1,レベルAの推
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
奨(文献5)。日本のガイドラインでは、心筋梗塞のPrimary PCIにクラス1,レベルAの推
る。)
奨(文献4)ともに、死亡率低下を根拠としている。

橈骨アプローチの普及が遅延化している原因として、医療費が減る、すなわち病院の収益が減少することも一つである。病院経営者が、いまだに
収益の観点から橈骨アプローチを推奨しない場合があり、現場の医師は困っている。したがって、ラディアル加算を新設することで、その問題は
解決でき比率は上昇する。英国や中国ではすでに95%程度に達しており95%は十分達成できうる値であると考える。

見直し前の症例数(人)

急性冠症候群(ACS)

9万件、

待機例

18万件

見直し後の症例数(人)

症例数は不変

見直し前の回数(回)

ACS9万例のうち橈骨60,000件(67%)、非橈骨30,000件

待機例18万件のうち、橈骨135,000件(75%)、非橈骨45,000件

見直し後の回数(回)

ACS9万例のうち橈骨85,500件(95%)、非橈骨4,500件

待機例18万件のうち、橈骨171,000件(95%)、非橈骨9,000件

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

文献4と5に示す通り、欧米のガイドラインでも日本のガイドラインでも死亡率低下が期待できることからクラス1、レベルAという最大限の推奨が
されている。医療技術であり安全操作のためには熟練は必要であるが、難易度は高くない。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 循環器内科を標榜している。
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 医師、看護師、放射線技師、臨床工学士、臨床検査技師からなるチームにより行われる。
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 文献4に示す、日本循環器学会のガイドラインを遵守する。
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

穿刺部合併症、出血合併症は有意に少ない。腎障害も少ない。安全性に関してはより優れている。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

死亡率が低く、安全な治療を推奨していることになる。倫理的な問題はない。

⑧点数等見直し
の場合

見直し前
見直し後
その根拠

なし
ラディアル加算新設で10,000点を要望する。
より死亡率の高い方法で、医療機関は平均20万円の収益増加になる。その半額を加算で返すことで誘導が可能と考える。

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

なし

区分をリストから選択

番号
技術名

特になし
特になし

具体的な内容

特になし
減(-)

プラスマイナス
⑩予想影響額

予想影響額(円)

134億円

その根拠

ラディアル95%の達成で、ACS例で59億円、待機例で75億円の削減となる。

備考

例えばラディアル加算5万円としたとき、27万件の95%の25.65万件に加算を払うため128億円の支払いとなるが、それでも5億円の削減が可能

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

特になし

⑫その他

特になし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

特になし

⑭参考文献1

⑭参考文献2

1)名称

MATRIX study

2)著者

Valgimigli M, et al.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Lancet

4)概要

ACSに対し橈骨と大腿動脈アプローチを無作為化した前向き試験。橈骨アプローチは総死亡率と出血合併症を有意に減らした。

1)名称

Radial versus femoral access for coronary interventions: An updated systematic review and meta-analysis of randomized trials

2)著者

Chiarito M, et al.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Catheter Cardiovasc Interv. 2021

4)概要

31の試験(30,096例)のメタ解析。橈骨アプローチでは、大腿動脈アプローチと比べて出血合併症と死亡率が有意に低下した

2015; 385: 2465-2476

97(7):1387-1396.

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