提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (35 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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【技術の概要】
POEMは2010年に井上らによって報告されたアカラシアに対する治療法のひとつで、
体表に傷をつけることなく、内視鏡的に食道の内腔から筋層切開を行うものである。
有効性、安全性、恒久性、低侵襲性においてバランスのとれた治療法であるため
患者の受け入れも良い
【対象疾患】
食道アカラシア及び食道アカラシアの類縁疾患
【既存の治療法との比較】
➢ POEMと腹腔鏡手術との比較
多施設共同ランダム化試験の結果、POEMと腹腔鏡手術の治療成績は同等とされている。
(Werner Y.B.et al. New England Journal of Medicine 2019 )
➢ POEMとバルーン拡張術の比較
多施設共同ランダム化試験によると、POEMとバルーン拡張術の奏効率は、それぞれ92%、54%
であった。同論文では、POEMをアカラシアの第一選択の治療として勧めている。
( Ponds, F. A.et al. JAMA 2019)
バルーン拡張術
腹腔鏡手術(Heller-Dor手術)
POEM
治療の回数
繰り返しの治療が前提
特殊な場合を除き1回
特殊な場合を除き1回
治療効果
△~○
○
○
体への負担
少~中
大
中~大
費用
保険
保険
保険
12,480点
腹腔鏡44,500点、
開腹32,710点
12,470点
保険点数
・静脈麻酔下で治療ができる。 長期の治療成績が分かっている
メリット
デメリット
体に傷をつけず、手術を同等の効果
が期待できる
・施行できる施設が多い
1回の治療で効果が望める
1回の治療で効果が望める
・繰り返しの治療が
必要なことが多い
・他の治療に比べると
体への負担が大きい
・施行できる施設が限られている
・40歳以下への治療効果は
限定的とされている
・体表に傷がつく
POEM後のGERDに対して
約2割の患者は酸分泌抑制薬を内服
・穿孔した場合は手術が
必要になる場合がある
【診療報酬上の取扱】
・K(手術)
・22,100点 (POEMを行う上での施設条件となっている早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術の保険点数
2037
(22,100点)と同等の保険点数を要望する。)