提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (74 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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下記、技術内容の対象となる疾患を有する者
②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項
【医療技術の内容】 術中血管など描出撮影加算は脳神経外科手術、冠動脈血行再建術、K017遊離皮弁術(顕微鏡下血管柄付きのもの)の「1」、
K476-3動脈(皮)弁及び筋(皮)弁を用いた乳房再建術(乳房切除術)、K695肝切除術の「2」から「7」まで、K695-2腹腔鏡下肝切除術の「2」か
ら「6」までまたはK803の膀胱悪性腫瘍手術の「6」においてインドシアニングリーン若しくはアミノレブリン酸塩酸塩を用いて、蛍光測定等によ
り血管や腫瘍などを確認した際、または手術において消化管の血流を確認した際に算定する。
【点数や算定の留意事項】
K939-2として術中血管等描出撮影加算として500点。
尚、乳がんや皮膚悪性腫瘍切除術において放射性同位元素及び色素を用いたセンチネルリンパ節生検を行った場合、またはインドシアニングリー
ンを用いたリンパ節生検を行った場合は加算は5,000点である。
K
診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)
939-2
医療技術名
術中血管等描出撮影加算
③再評価の根
拠・有効性
初発時に肺転移を有する肝芽腫は全体の約20%を占め、予後が不良である肝芽腫の肺転移切除に関しては、Perilongo G(Cancer 2000)、Meyers
RL(J Pediatr Surg 2007)らは肝芽腫の肺転移に対して外科的切除により長期生存を達成が期待できると報告している。さらにBlack CT ( J
Pediatr Surg 1991) らは5例の再発例に対しても転移巣切除により長期生存が得られた4症例を報告している。以上のような諸家の報告を引用
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 し、小児がん診療ガイドライン2016(日本小児血液・がん学会)では「肝芽腫の化学療法後も残存する肺転移巣に対して外科療法が推奨される」
後等のアウトカム
(推奨度点エビデンスレベル1C)と言及されている。
このような状況のもと肺転移巣をより精密に同定し、切除を可能にする手術手技の開発に段階は移行している。その手段の一つが「ICG蛍光法に
よる肺転移巣の同定と切除」である。
ガイドライン等での位置づけ
④普及性の変化
※下記のように推定した根拠
小児がん診療ガイドライン2016(日本小児血液・がん学会)では「肝芽腫の化学療法後も
ガイドライン等での記載なし(右欄にガイドライン等 残存する肺転移巣に対して外科療法が推奨される」とされる。しかし肺転移巣の同定にICG
の改訂の見込み等を記載する。)
を用いるかどうかについての言及は現時点ではされていない。関連の研究組織(JCCG)では
この点について将来的なガイドライン改訂を見据えた後方視的研究が行われている。
肝芽腫は本邦で年間50例前後が発症する。
2015年以降、肺転移巣へ本手技に関する有効性が本邦を中心に多くの施設から学会や論文で発表され、周知されている。小児がんを治療し、赤外
線カメラ設備が整っているほとんどの施設においては、本手技による肝芽腫の肺転移切除が積極的に施行されている現状となっている。
見直し前の症例数(人)
10
見直し後の症例数(人)
10
見直し前の回数(回)
15
見直し後の回数(回)
15
年間対象者数の
変化
年間実施回数の
変化等
⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
技術的には対象となる患者の術前にICGを静注し、手術時に赤外線カメラで可視化したものを直視下或いは鏡視下に切除するものであり、特別
に高難度の技術を必要としない。
本手技の有用性に関して多くの施設からの報告があり、未だ保険承認が得られていないため、関連の小児がん研究組織において後方視的研究を
行い、保険承認を目指している。
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 インドシアニングリーンに十分な知識を持つ医師がいる施設であれば特別な要件は必要としない。
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 インドシアニングリーンに十分な知識を持つ医師であれば特別な要件は必要としない。
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 添付文書等に準じる
要件)
⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
ICG静注に関して、本剤に成分に対して過敏症の既往歴のある患者、ヨード過敏症の既往歴のある患者(本剤はヨウ素を含有しているためヨード
過敏症を起こす恐れがある)には禁忌とされる。
⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
問題なし
⑧点数等見直し
の場合
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)
見直し前
見直し後
500
500
その根拠
本提案はK939-2の術中血管描出等撮影加算の適応拡大にあたるため、点数の変化は無い(所定点数:500点)。
区分
該当なし
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番号
技術名
特になし
特になし
具体的な内容
特になし
増(+)
プラスマイナス
予想影響額(円)
⑩予想影響額
その根拠
備考
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬
75,000
肝芽腫肺転移症例の発生患者数は年間約10例、(再発症例に複数回行うことを勘案して)約15回
の手術が行われることになり
術中血管等描出撮影加算として500点がにおいて算定される。
500点×15回=7,500点となり
75,000円/年の医療費増の試算となる。
特になし
特になし
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