提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (65 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
整理番号
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
335102
胎便関連イレウスに対する注腸療法
一般社団法人 日本小児外科学会
20小児外科
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
38その他(診療科名を右の空欄に記載する。)
新生児科
関連する診療科(2つまで)
22小児科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年度)
リストから選択
「実績あり」の
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する
追加のエビデンスの有無
有無をリストから選択
提案される医療技術の概要
(200字以内)
胎便関連イレウスに対して、ガストログラフィン等の水溶性造影剤を注腸することによって、回腸末端に貯留する胎便を浸軟
させ排泄を促し腸閉塞を解除する非観血的治療である。対象症例が極・超低出生体重児であり、X線透視下で造影剤の慎重な
投与を行い、必要に応じて注入圧のモニターや造影剤の進み具合の監視に超音波検査を併用して行う。
文字数: 158
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
胎便関連イレウス
胎便関連イレウスとは、粘稠な胎便の排出が困難なために発症するイレウスであり、多くは超低出生体重児(出生体重1,000g
未満)や極低出生体重児(出生体重1,500g 未満)にみられる。保存的治療に難渋し、腸瘻造設術などの開腹手術が必要になる場
合や、消化管穿孔をきたせば重篤な病態となる疾患である。開腹手術や消化管穿孔の合併症を回避するために、透視下にガス
トログラフィン等の水溶性造影剤の注腸療法が広く行われているが、この非観血的治療の算定がないため、新たに保険収載が
必要である。
文字数: 238
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等
病態:粘稠な胎便の排出が困難なために発症するイレウス
症状:腹部膨満・嘔吐・胎便排泄困難・哺乳不良・消化管穿孔
年齢:新生児 超低出生体重児(出生体重1,000g未満)・極低出生体重児(出生体重1,500g 未満)
②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
方法:4-5倍希釈のガストログラフィン等の水溶性造影剤を用いた注腸処置で、回腸末端まで造影剤を注入する必要がある。X
線透視下で施行し、必要に応じて処置中の圧モニターと造影剤の進み具合を超音波検査で監視する。
実施頻度:イレウスが解除されるまで、1回ないし数回必要な場合がある。本邦での胎便関連イレウスの発生頻度は年間約500
例と算出された。期間:1回の処置にかかる時間は約30分である。
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)
番号
医療技術名
J022
高位浣腸、高圧浣腸、洗腸
既存の治療法・検査法等の内容
肛門よりネラトン等のチューブを直腸内に挿入して、浣腸または洗腸を行い、排便排ガスを促す。
区分
J
④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム
⑤ ④の根拠と
なる研究結果等
研究結果
単施設における胎便関連イレウス症例に対する、ガストログフィン注腸による非観血的治療の報告がある(参考文献1:J JPN
Soc Pediatr Radiol,2017,33,14-17)。圧モニターと超音波検査の併用で安全に施行でき、週数・体重を合わせた対象例に比
し、経腸栄養の確率や成長発育に差がないことが示されている(参考文献5:PLOS ONE,2022,8(7),e0272915)。
4
ガイドライン等での位置づけ
⑥普及性
回腸末端に停滞する胎便の排出に浣腸や洗腸では効果を得られない場合がある。これに対して、
極・超低出生体重児に対して、消化管穿孔や開腹術を回避できれば、患児の生命予後・神経学的予後の向上につながる。
年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)
※患者数及び実施回数の推定根拠等
ガイドライン等での記載なし(右欄にガイドライン等の
現在のところガイドラインに記載される見込みはない。
改訂の見込み等を記載する。)
500
1,000
厚生労働省統計より極・超低出生体重児の出生数、参考論文より胎便関連イレウスの発生頻度をそれぞれ求めて、年間症例数
は以下の様に試算した。
A. 6,400人(年間の極低出生体重児出生数)x0.057(胎便関連イレウスの頻度は5.7%)=365人
B. 2,600人(年間の超低出生体重児出生数)x0.052(胎便関連イレウスの頻度は5.2%)=135人
A+B=500症例/年
2067